野生動物のロードキル の商品レビュー
『野生動物のロードキル』 本書は哺乳類に偏ってフィーチャーされているが、鳥類や昆虫、爬虫類両生類など全ての生物について考えるべきである問題。もちろん、全く哺乳類以外の動物に触れられていないわけではない。ただ、データも集められていないし、対策もされていないのだろう。今のところ島嶼で...
『野生動物のロードキル』 本書は哺乳類に偏ってフィーチャーされているが、鳥類や昆虫、爬虫類両生類など全ての生物について考えるべきである問題。もちろん、全く哺乳類以外の動物に触れられていないわけではない。ただ、データも集められていないし、対策もされていないのだろう。今のところ島嶼でのレッドリスト生物の保護で、最近よく目にするようになった。鳥業界ではヤンバルクイナのロードキルや、北海道での大型猛禽のロードキルや二次災害ロードキル問題がとてもよく発信されているので、目にした方は多いはず。 実態、ワイルドライフマネジメントの課題としてのロードキル問題。 ロードキル問題とはなにか 歴史的背景、道路の歴史と役割、道路による環境問題、海外での認識、日本の認識、生物多様性保全上の問題としてのロードキル対策の変遷、研究組織の発展。 道路による野生動物への生態学的影響、道路がもたらす野生動物への不利益、利益。 ロードキルに遭う動物たち エゾシカ、キタキツネ、エゾリス、タヌキ(ロードキルの5W1H)、ハクビシン、アライグマ、ツシマヤマネコ、イリオモテヤマネコ、アマミノクロウサギ、ケナガネズミ、エゾモモンガ、ヤマネ、ノネズミ ロードキルをどう防ぐか データの現状と課題、海外、国内、鳥取の事例。日本データのおもな問題点、今後の期待。 ロードキル個体の防疫対応と疫学への応用。中大型哺乳類の病原体。 ロードキル防止と抑制対策 ロードキルのモニタリングとデータ活用 ロードキル対策の再考、野生動物管理の3つの柱とロードキル問題、モニタリング体制の確率、管理目標の設定、生息地管理、ヒューマンディメンション、総合的対策の必要性。 今までの問題とこれからの問題。道路による負の影響の軽減・代替するための方策、ノーネットロスとネットポジティブなロードキル対策、自動車本体や運転者に向けた対策の重要性、ネイチャーポジティブなヒトと野生動物の共生
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ロードキルに関する日本初の専門書。そもそもロードキルという言葉を知る人は少ない。なぜ起きるのか、どう防ぐのかを述べている。海外でデータ構築が為されている一方、日本は未熟である。自動運転にはロードキル情報も欠かせない。今後更なる発展が望まれる学問だ。
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