ゆるい職場 の商品レビュー
若者雇用促進法(2015)により企業による積極的な情報開示(残業時間や平均勤続年数、早期離職状況、有給取得日数など)が努力義務となり環境改善の誘因が生まれた。 確かに自分の頃(2011年卒)は企業でのインターンシップなんて大手私立大の意識高い系wだけが行くものだという感じで、せ...
若者雇用促進法(2015)により企業による積極的な情報開示(残業時間や平均勤続年数、早期離職状況、有給取得日数など)が努力義務となり環境改善の誘因が生まれた。 確かに自分の頃(2011年卒)は企業でのインターンシップなんて大手私立大の意識高い系wだけが行くものだという感じで、せいぜいOB訪問くらいだったけど、今の大学生では別に珍しくもなんともないんだな。 ただ「ゆるい学校」「ゆるい友達みたいな親」に育てられた「打たれ弱い若者」が、「自分が育てられたようにしか育てられない」上司に「理不尽なこと」を言われたことがない、っていうのもなんか矛盾しているような気も。やっぱり「録音やパワハラ告発が怖くて厳しい
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【きっかけ・目的】 50歳の壁の後にこの本を読み終わったのは偶然ではない。今、職場で中途入社なれど若手の教育する立場になった。50歳前後で色々思うところもありつつ、変化に見舞われたわけだ。10年以上、職場で若手に接することもなく来たのだが、そもそも今の職場の特徴とは、20代を受...
【きっかけ・目的】 50歳の壁の後にこの本を読み終わったのは偶然ではない。今、職場で中途入社なれど若手の教育する立場になった。50歳前後で色々思うところもありつつ、変化に見舞われたわけだ。10年以上、職場で若手に接することもなく来たのだが、そもそも今の職場の特徴とは、20代を受け入れるときの注意とは何かを気にしたのがきっかけだ。 【感想】 勉強するつもりで読んだが、新人教育のヒントは、得られなかった。現状分析とそこから導かれる職場の特性から何故、若手が退職してしまうのかをアカデミックに展開する内容からはやはり中小企業と大企業の職場では求められるものがだいぶ違うことを痛感した。 確かに労働法制が改正されいわゆるブラック企業対策が進んだ。それによりコンプライアンス順守とハラスメントへの厳しい目が大きく職場を変えたのだろう。それは中小企業も同じだ。しかし、賃金が伸び悩む中小企業にあっては求める新入社員を獲得することがまず大きな問題である。また教育もOJTに依ってしまうのは背に腹は代えられない事情があるからだ。 採用にもコストがかかる。コストは長期間の投資だが、いずれ回収をするし長い目で見て育てるけれども一年ごとに結果が伴い戦力として育っていくことが求められる。石の上にも三年。それは待とう。しかしその先はどうあるべきか。この本は、大企業での調査がメインだ。内部留保があり余裕のある組織とそうでない組織における個人のキャリアプランなどもっと分析が必要と思った。 後は自分の職場の若い子に強く思うことは働くことへの意欲だ。自律的に考えて行動できるかどうか。その辺は本書でも書いてあったが若者の特性の一つと指摘するのではなくそれらの若者の意欲をどうかきたてるのかぐらいは踏み込んでもらいたかった。試行錯誤してもなかなか、いい手が見つからない。フィールドワークをしていれば事例ぐらいはあげられたのではないだろうか。それは自分の欲だろうか。 【終わりに】 この本を読んでより強くわかったことは、「とどのつまりゆるい職場になったけど今の若者に寄り添うだけの体力のない職場はどうすればいいのか。」という別角度からの問題提起だ。段々時代の波に翻弄されつつある職場の中で会社が泥舟にならないための努力を積み重ねたい。 とは言え、一つの現実を目の当たりにできたのはありがたいことである。勉強になる。
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多様化している新人を「新卒」とだけ括って良いのか、研修も一括ではなくいくつかクラス分けして設計すると良いのではないかと気づいた
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優秀な若者がどんどん退職していく状況で、人材育成のやり方に悩んでいるマネージャーの方々に読んでいただきたい本。以下、気になったポイントを3点紹介しておく。 ①目立ちたくはないけれども「なにものか」になりたい若者 出る杭を打とうとする古臭い考え方は良くないのだが、「目立ちたくない...
優秀な若者がどんどん退職していく状況で、人材育成のやり方に悩んでいるマネージャーの方々に読んでいただきたい本。以下、気になったポイントを3点紹介しておく。 ①目立ちたくはないけれども「なにものか」になりたい若者 出る杭を打とうとする古臭い考え方は良くないのだが、「目立ちたくない」というのは甘えだと思う。ただし、後悔しない充実した生き方を求めるのであれば、一つの会社(日本企業)に長く居続けることに、ワクワク感を見いだせないのかも知れない。大きな組織で出世して肩書だけを求めるサラリーマンも多いのではないか。そのような生き方が空しいことを、多くの若者が気づいているのだろう。 ②入社時点で、もはや「白い紙」ではない若者。 社会人になったばかりの私も「白い紙」だった。素直で従順、かつ体育会系で根性のある人が、OJTで徹底的に仕事の流儀を叩き込む教育体系には向いていると思われ、伝統的な大企業で採用されてきたのだろう。学校教育の在り方が多様化して、インターンシップやボランティアなど様々な活動に従事する学生が増えれば、彼らは既に「白い紙」ではなくなっているわけである。純粋無垢というより、既に人生が彩られているという表現が向いているのかも知れない。 ③「量的負荷」「質的負荷」「関係負荷」のうち、「質的負荷」だけが上がる環境を整えること。質的負荷が上がるジョブアサインメントは、成長を実感できる職場ということで選ばれる。確かに、昔ながらのOJT方法だと、最初に量的負荷(長時間労働)があり、その結果、関係負荷(人間関係の変化)があって、後から質的負荷(やりがい)にたどり着くものであった。私自身も、質的負荷を待ちながら、直接関係のなさそうな我慢を強いられるOJTに反対である。かといって、質的負荷を度外視して、単に「やさしい・ゆるい」職場を作っても意味が無い。人事待遇の制度とか、ホワイト上司との1on1など、叱られない・厳しくない雰囲気だけを醸成したところで、若者の自律的成長には決して繋がらないのだろう。
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昔から「今の若いものんは」と先輩達が嘆いていたが、今も昔も「今の若者」の対応と育成には苦慮する。社会背景や生活歴の違いも大きく関与するだろうが、2020年代の若者の特徴を、リクルートワークス研究所主任研究員の古屋星斗氏が、統計資料等も含めて検証する。氏が指摘するのは、労働法制の変...
昔から「今の若いものんは」と先輩達が嘆いていたが、今も昔も「今の若者」の対応と育成には苦慮する。社会背景や生活歴の違いも大きく関与するだろうが、2020年代の若者の特徴を、リクルートワークス研究所主任研究員の古屋星斗氏が、統計資料等も含めて検証する。氏が指摘するのは、労働法制の変化も要因とする。2015年に「若者雇用促進法」が施行され、採用活動の際に自社の残業平均時間や有休取得率、早期離職率などを公表することが義務づけされた。2019年には働き方改革関連法による労働時間の上限規制が大企業を対象に施行された。他にも2010年代後半から現在に至るまで、非常に多くの職場に関する法令が改正された事が要因の背景にあると指摘する。確かに、長時間過密労働などのブラック企業を問題視し、国会で追及した吉良よし子参議院議員の国会質疑は秀逸であった。一方で、若者の早期退職は後を絶たず、これまでの終身雇用制度から、ジョブ型雇用など、転職によるスキルアップこそが金科玉条のごとく、テレビCMも垂れ流される。若者退職の原因は、長時間過密労働などの労働負荷ではなく、スキルアップに関する焦り=焦燥感が一面としてあると指摘する。SNSの普及と共に、友人や知人が「大きなプロジェクトを任され達成した」「起業して成功せいている」などの情報より自分のスキルに不安を覚えての転職も少なくないと指摘する。 若者をどう育てるか、大きなプロジェクトで一気にそだてるのではなく、「スモールステップ」による小刻みな育成の重要性を指摘する。また、学生時代からのインターンシップの期間を長くするなど、学生と企業との距離を縮めて、採用につなげることも重要だと指摘する。一方で、ハラスメント問題により管理職が適切な指導を忌避する傾向が強まり、若手職員への指導が不十分になっていることも指摘する。録音して訴えられるのではないかと脅える上司は指導にも気を使う。しかし、管理職が「勇気を持ってしっかりと自分の意見を若手に伝える」事が重要だと指摘する。従来の様に一杯飲みに行って「不満を聞いてガス抜きしたら終わり」といった単純な時代でないことに留意して、若手職員の育成とキャリアアップ、帰属意識を持たせる意識を醸成するには様々な創意工夫が必要だ。
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日本の企業の96.5%のマネージャー達が、若手の育成に課題を感じているというアンケート結果。自分もその一人です。本書はタイトルで買ったんだが、思いのほか深みのある内容でした。かなり考えさせられることが書いてあったが、なかなかそれに対してじゃあどうすれば良いのかという具体的な打開策...
日本の企業の96.5%のマネージャー達が、若手の育成に課題を感じているというアンケート結果。自分もその一人です。本書はタイトルで買ったんだが、思いのほか深みのある内容でした。かなり考えさせられることが書いてあったが、なかなかそれに対してじゃあどうすれば良いのかという具体的な打開策があまり書かれていなかったのが物足りなさを感じさせました。でも自社の経営陣皆んなに読んでほしい本だ。
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非常に勉強になりました! 現代の転職は不満ではなく不安にあるという著者の仮説の元、企業側はどうやって対策するかという話の他、私たち若者がどうすべきかまで書いており全方位でスキのない1冊だと思います。
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不満でやめる時代から不安でやめる時代に。 こういう本を読む度、自分は恵まれた職場にいることに気づく。 関係負荷が少なくストレッチな仕事が出来ていると感じる。
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今の若者は、ブラック企業だからやめる、のではない。 そういう企業は2010年代後半に淘汰されつつある。 今の若者は、ホワイト企業だからやめる、というのだ。 これを読んで、転職5回61歳現役ライン管理職の私、思い出した。 22歳、大手印刷会社のシステム部門に配属になって2年くらい...
今の若者は、ブラック企業だからやめる、のではない。 そういう企業は2010年代後半に淘汰されつつある。 今の若者は、ホワイト企業だからやめる、というのだ。 これを読んで、転職5回61歳現役ライン管理職の私、思い出した。 22歳、大手印刷会社のシステム部門に配属になって2年くらいたって、 急に不安になったことを。 最初の一念は見慣れぬPC、IBM5550と格闘していて無我夢中、ある意味楽しかった。 それがある程度落ち着き、同じ作業の繰り返しになってきたあたりで、 「この部、この会社の外に出たら通用しないのではないか」 と、この新書に書かれている若者同様、不安になったのだ。 父親が自営業者だったことも影響しているのかもしれないが、 成長実感のない仕事に失望したことを今も覚えている。 と言って今のように気楽に転職できる時代ではない。 もともと志向のあったコンサルめざし、中小企業診断士の資格を取ろうと勉強し始めた。 そこから勉強癖がついたような気がする。税理士、問題解決、論理的思考、、、 今の若者はそれを会社の環境に求め、転職するのだろうか。 「コスパ」「タイパ」ではないが、一番お手軽に自分が成長する方法を探すのだろうか。 この新書からそんなことが垣間見えたような。 しかしそんなものなかろう。そもそも自分が何になりたいかだって、 60過ぎた今もなお模索しているほどだ。 別のブログに書いたが、父に早死にされ相続で苦労し税理士を目指し、 挫折したがJSOX開始で監査法人に拾われ、ブームが去り捨てられ、 内部監査で転職し、、、 22歳当時には全然想像もしていなかった仕事に今は就いている。 それでいいのだ。 ただ、ひたすら自分を磨いていれば。そしてそれは会社に求めるものではなく、 自分であがいて探すものだ。 今の若い人はそれがないのだろうか。与えてくれるのを待っているのだろうか。 だから「ゆるい職場」と言って退職する。 緩ければその時間を利用して自分で勉強すればいいのに。 ・・・それはそうといま私はもうすぐ40歳の部下を毎日
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昔の新人と今の新人は何が違うか。まずは白紙で入ってくる訳でなく、会社を作ったり、社会に参加したりボランティアや様々なバックグラウンドありきで入っている人が多い。 この会社でやっていけるか?と不安になるのはキャリアがこれだけでは他に転職できないのではないかとの思いからくる。 仕事以...
昔の新人と今の新人は何が違うか。まずは白紙で入ってくる訳でなく、会社を作ったり、社会に参加したりボランティアや様々なバックグラウンドありきで入っている人が多い。 この会社でやっていけるか?と不安になるのはキャリアがこれだけでは他に転職できないのではないかとの思いからくる。 仕事以外のことを積極的にしている。それが次の仕事に役立っている。 現在の管理職層の苦悩は、自分たちがやってきた方法でないやり方で部下を育てなければならないということ。指導とハラスメントの境界が曖昧で、キツく言えない分放置に傾く。 会社が若者を育てる時代は終わり、若者が会社を使って育つ時代。仕事生活における余白が増え自由度が増した。
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