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破局 の商品レビュー

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56件のお客様レビュー

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2023/07/18

冷めた目線で自分の行動、感情をまるで他人事のように事細かに綴る主人公には気持ち悪さすら感じる。まるで別人格が自分の行動を観察しているかのよう。

Posted byブクログ

2023/07/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

芥川賞受賞作。 う~ん。 公務員を目指している大学4年生の私(男)。 高校のラグビー部のコーチに行き、元恩師の手伝いをしている。その高校の部員のやる気のなさにイライラしている。恩師に苦言を呈しようと思うが…。指導した後は、いつも、恩師の家で美味しい焼き肉をご馳走になると、苦言はどうでも良くなる。 友達のお笑いサークルのライブで知り合った灯。 代議士を目指す恋人、麻衣子が忙しく、なかなか会えず…。灯に誘惑されて。麻衣子と別れ、灯と付合い関係を持つ。 麻衣子が、別れた後、突然、終電を逃したと家を訪ねてくる。私は、つい関係を持つ。 その後は、灯の性欲が増して、会うたびに、身体を重ねているが、私は、疲れてもきた。 高校のラグビー部のコーチに行き、もっと頑張るように部員に伝えるが、恩師から、もう練習は終わりと告げられ、苛立つ。そして、その日は、焼き肉を食べられず、駅前のファーストフードへ。そこで、自分の悪口を聞き、苛立つ。 お笑いライブをして友達が、一社だけ内定をもらえたが、お笑いの世界で勝負したいと迷っていると話して来た。 灯とあった時に、麻衣子と会った話をした。 麻衣子が、私が灯と付き合ったあとに、関係を持ったことを匂わせてきたと。 貴方は、もともとそういう人、麻衣子と付き合っている時も、私と…。と告げて、去っていく。 灯を追っていくと… 見知らぬ男が、「何をいるんですか?」と、、私を暴漢扱いしたので、かなりなケガを負わせて、警察に捕まる。 大人になり切れない大学生男子の、憂いを表現した小説なのかな? 小説読了190冊目。ブクログ内で。

Posted byブクログ

2023/06/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大学生で就活中の主人公は、ある日出会った女性に徐々にひかれていく。ラグビーOBとして後輩を指導し、筋トレや性行為ばかりしている主人公は、その女性と出会ったことで破滅の道を歩んでいく。

Posted byブクログ

2023/04/23

芥川賞をとった2020年に単行本でこの作品を読んだ。当時は単行本の帯に遠野遥の顔写真がデカデカと載っていて、作品の主人公の「陽介」が脳内で遠野遥の顔で再生されていた。今回、文庫本として3年ぶりに破局を読み、自分なりの「陽介」のイメージができたのと、分かりやすく興味深い解説「ゾンビ...

芥川賞をとった2020年に単行本でこの作品を読んだ。当時は単行本の帯に遠野遥の顔写真がデカデカと載っていて、作品の主人公の「陽介」が脳内で遠野遥の顔で再生されていた。今回、文庫本として3年ぶりに破局を読み、自分なりの「陽介」のイメージができたのと、分かりやすく興味深い解説「ゾンビたちの涙」が付いたのが自分の中ではデカかった。 相変わらず登場人物たちに何一つ感情移入できないまま、ページを捲るたびに言葉にできない気持ち悪さがどんどん増えていった。 ルールへの依存、正しさへの執着。自衛のために選び取られた鈍感さ。「規範」に頼る分、自分の感情がすりつぶされて、それにさえ気づかない。まさに死にながらも自分の痛みや状況に気づかず歩き続ける「ゾンビ人間」。いたいけなチワワは大量の車に押し流され、泣いている子供は人混みの中にかき消される。自分の目の前から消えれば、それで「解決」。もう「大丈夫」。 教えられたから女性に紳士的な態度を取れる陽介は、元カノが夜中に家に来て泊めてくれと言ってきても、彼女がいるからと断りつつも、なぜか目の前の元カノの顔の穴を、鼻の穴を目の穴のことを考える。こわい。ルール的にはダメなはず、という気持ちしかそこにはなく、本人の感情が全くない。 嬉しいときに全力で笑い、悲しい時に全力で泣く、という私の思想と正反対な人間が登場する遠野遥の作品が、私は本当に好き。こわい、こわい、共感できない、と感じながらも、本当に?と自分に問いかける。この気持ち悪さは何だろう。 マイコともアカリとも破局した陽介の行き着く先が怖い。またこの2人もただの記号になるのかな。この世の中はルールが、規範が適用されない瞬間ばっかりで、だからこそ感情や思考が大切になる時がある。それに対応できない人間はどうやってそれに気づいて生きていけばいいの?おもしろい。

Posted byブクログ

2023/04/19

コンビニ人間が好きな人には面白いはず!と聞いて読みましたが、文体が滑稽で面白かった‼️出てくる人みんな、少しずつ変だよね。主人公の親友的存在の膝というあだ名の友人が、唯一の癒し。たまにはさまれる、膝からの長文メール(LINE?)がたまらない。

Posted byブクログ

2023/04/18

スマートなのか泥臭いのか、どっちなんだろうな。「私」ののっぺりとした感じが、若いし、青いし、世代で一括りにはしたくないけど。そういう世代だなと思った。頭でっかちで、計画的に人生を築き上げている独りよがり感。公務員志望のどちらかというと優秀で、体育会系の勝ち組・陽キャっぽい印象を演...

スマートなのか泥臭いのか、どっちなんだろうな。「私」ののっぺりとした感じが、若いし、青いし、世代で一括りにはしたくないけど。そういう世代だなと思った。頭でっかちで、計画的に人生を築き上げている独りよがり感。公務員志望のどちらかというと優秀で、体育会系の勝ち組・陽キャっぽい印象を演じてるように見える。蓋をあけたら、幼いところ、未熟なところ、見た目のマッチョさとは裏腹に繊細で、もろい。前半の彼の人となりにページをさきすぎて「破局」部分が駆け足だった印象はある。

Posted byブクログ

2023/06/01

陽介みたいなタイプは少し苦手。 自身の思い描く男性性・女性性に対する理想像への異常な執着が随所に見られ、気味が悪かった。 筋肉が男らしさの象徴という理由だけで筋トレしてそう、、

Posted byブクログ

2023/04/13

うーーーーーん、、、? 性欲に人生狂わされたって人の話でしょうか、、? 膝の存在意義とかあんまり分からなくて正直支離滅裂だと感じてしまった

Posted byブクログ

2023/04/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「〜はずだ」という「世の規範」を基準に生きる究極の自己喪失。慶應生で頭はいいのに自我がない。誤解を恐れずに言えば"気持ち悪い"主人公。 自己肯定感はあるように見えたが、それすらもあるべきだという「世の規範」に沿った「模範生」だからなのかな。 性欲が強くなっていって主人公への愛より性を欲していく灯や、別れてから無理やり部屋に押し入ってセックスしてしまう麻衣子は、感情の起伏のない主人公との対比がなされていると思ったし、(彼女らが欲望を持ちすぎとはいえ)主人公の不気味さをより際立たせると思った。 生徒たちにゾンビ理論とかいう持論を熱弁する主人公、恐ろしすぎるでしょ。でも主人公は熱意を持ってしまうほどゾンビとして生きることを正義としているんだよね。怖いね。 一人称視点だからこそ、語り手の主人公の不気味さがある。

Posted byブクログ

2023/04/01

うーん、ふむ、うーん、、、?ってかんじで、多分私は男性特有の欲求まみれみたいな小説が苦手なのかなーと改めて感じた、村上春樹さんのノルウェイの森とか白石一文さんの僕の中の壊れていない部分とか、性欲丸出しで空虚な人間が主人公の物語が苦手なんよね。やから感想とか書くのはおこがましい、完...

うーん、ふむ、うーん、、、?ってかんじで、多分私は男性特有の欲求まみれみたいな小説が苦手なのかなーと改めて感じた、村上春樹さんのノルウェイの森とか白石一文さんの僕の中の壊れていない部分とか、性欲丸出しで空虚な人間が主人公の物語が苦手なんよね。やから感想とか書くのはおこがましい、完全に苦手分野なので感想とか書けない。好きな作家さんの性別とか出身地とかで統計とったら、自分に寄ってしまう可能性が高くなっちゃう気がして、こわい、偏ってるのか、私?好みが偏っている〜世界を知りたいのに、こんなに難しいのか、?

Posted byブクログ