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隣人のあなた の商品レビュー

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2024/08/03

日本に住むことになった外国人=外国籍の人、日本に移った外国籍の人に関しての、法の不完全さによる生命の危険の事実に関する本。日本の国際オンチな部分が明るみに出たのかもしれない。国際間で協力することが大事かもしれない。

Posted byブクログ

2023/08/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全文を読み、震撼し、呆然とした。わたしは良きにしろ悪しきにしろ、いまは「日本」で、その国民として生きている。その、いわば、安全地帯にいる。命の危険に晒されてはいない、ということだ。だが、その「日本」にあこがれ、あるいは(平和憲法がある国だからかもしれない)安心を求めて逃げてきた人びとに対して、これほどの非人道的行為があった。わたし(たち)は関心なく生きてこられた。あるいは薄々わかっていて蓋をしてきた。そのことに衝撃とはげしい罪悪感をおぼえる。先進国とうたってきた自国(いいわけのようだが、日本に限らない)が、みずからの営利のいわば犠牲になった(「先進国」が土地や資源の売買をし、争いのきっかけを作っているのは現実だ)人びと、助けを求めた人びとにこれほど冷淡であれるというのは、分断ーー言い換えればウチとソトの問題ではないか。身内でなければ何をしてもいい。そんな気配が近くに蔓延しつつありはしないか。であれば、行き先はほろびへの一本道でしかないだろう。

Posted byブクログ

2023/01/17

「隣人」とは外国生まれで日本で暮らしている、あるいは暮らしたいと望んでいるひとたちのこと。難民含め、在留外国人が直面している日本の法制度や、社会の不寛容性についてえぐった本で、日本人のひとりとして胸が痛い。 こういう本を読むと正常化バイアスには気をつけなくちゃな、と思う。日本がそ...

「隣人」とは外国生まれで日本で暮らしている、あるいは暮らしたいと望んでいるひとたちのこと。難民含め、在留外国人が直面している日本の法制度や、社会の不寛容性についてえぐった本で、日本人のひとりとして胸が痛い。 こういう本を読むと正常化バイアスには気をつけなくちゃな、と思う。日本がそれほど無慈悲なはずはない、きっとフェイクに違いない、フェイクでないなら大げさに書いているに違いない、と思いたがる気持ちはぼくの中にもある。もちろん本書は日本の不寛容性を告発する立場から書かれているから、弁護する立場からはまた違った景色が見えるのかもしれないが、例えばスリランカから来たウィシュマ・サンダマリさんが強制収容された入管施設でろくな治療もされずに亡くなったのは事実であり、入管職員やひいては日本政府、法制度に責任がないわけはない。 B5版で70ページ弱というあまり見ない判型の本だ。岩波ブックレットというシリーズらしい。初めて読んだが、内容はもちろん、読みやすくていいなこれ。

Posted byブクログ

2022/12/25

日本の移民に対する課題を浮き彫りにしている。 安田さんの社会への切り込みが一段と鋭くなったように感じた。貴重な存在です。

Posted byブクログ

2022/11/22

最近私の周りでも妊娠したベトナム人技能実習生が、厄介払い(解雇)されようとして助けを求めてきたことがあった。地域の支援団体や労働組合が連携してそれを止めて保護した。目次を見て、そのことが書いてあるのかな、と軽く思って取り寄せたのである。 そしたら、とてつもなく深刻な事態が次々と...

最近私の周りでも妊娠したベトナム人技能実習生が、厄介払い(解雇)されようとして助けを求めてきたことがあった。地域の支援団体や労働組合が連携してそれを止めて保護した。目次を見て、そのことが書いてあるのかな、と軽く思って取り寄せたのである。 そしたら、とてつもなく深刻な事態が次々と書かれていた。私の周りの事例は、最近の動きを受けて、周りが敏感に動いて善処した事例だったのだ。本書には一言も載っていない。 今年10月までの動きに対する緊急出版。いま、ここ日本で、行政を含めた外国人差別が横行している。特に入管、警察の差別は酷い。 熊本県のベトナム人技能実習生は、孤立出産を余儀なくされ、死産した子どもをタオルに包んで段ボール箱に寝かせ名前をつけ弔いの言葉を添えていたのにも関わらず、その2日後死体遺棄で逮捕された。もちろん、そこへ追い込んだ実習生の環境には一切配慮なしだ。 名古屋出入国在留管理局で亡くなった女性への管理局職員に対する保護責任者遺棄致死死傷容疑の提訴は、今年6月名古屋地検が不起訴判断を下した。膨大な証拠映像は無視された。 明らかに難民の資格があるのに、難民申請は却下され、在留資格を剥奪されて合計4年間収容生活を送り、心身ともに消耗するチリの人。 その他、ヘイト感情にお墨付きを与える行政の対応、それと闘う人々、そして諦める人々、あまつさえ亡くなる人々が数例詳しく報告される。 私たちが外国へ行けば、その時から私たちは外国人になる。私たちが真の国際人になるために知るべきことがここに書いてあるように思う。

Posted byブクログ