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川のほとりに立つ者は の商品レビュー

3.8

576件のお客様レビュー

  1. 5つ

    119

  2. 4つ

    236

  3. 3つ

    163

  4. 2つ

    25

  5. 1つ

    4

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2024/07/18

初読み作家さん んー面白かった。 面白くはあったけれどもなかなか物語の環境?設定?にあまりはまらず。 秘密では押し通せないやろ、とか、見ず知らずの人住ませないやろ、とか。 ただまぁこの本はこういう考え方は自分の尺度でしょ、と多分言いたかったのかなと。 とは思うけど、んー、という感...

初読み作家さん んー面白かった。 面白くはあったけれどもなかなか物語の環境?設定?にあまりはまらず。 秘密では押し通せないやろ、とか、見ず知らずの人住ませないやろ、とか。 ただまぁこの本はこういう考え方は自分の尺度でしょ、と多分言いたかったのかなと。 とは思うけど、んー、という感じ

Posted byブクログ

2024/07/15

カフェ店長、原田清瀬。 ある日、彼氏の松木圭太が意識不明の重体との連絡があり、松木の幼馴染である岩井樹も共に意識不明であった。 岩井の家でお世話になっているという「まおさん」の口からは松木が岩井をたくさん殴ったという言葉が。 一体2人の間で何が起こっていたのか、まおさんの正体は、...

カフェ店長、原田清瀬。 ある日、彼氏の松木圭太が意識不明の重体との連絡があり、松木の幼馴染である岩井樹も共に意識不明であった。 岩井の家でお世話になっているという「まおさん」の口からは松木が岩井をたくさん殴ったという言葉が。 一体2人の間で何が起こっていたのか、まおさんの正体は、気になって面白く読み進めた。 極端な両親からよく真っ直ぐな松木が育ったと思うが、清瀬に言わな過ぎだと思った。 いくらいっちゃんとの約束と言っても、信頼を失うほどに言わないのも、スマホをほったらかすエピソードもちょっと腑に落ちなかった。 それにしても松木が清瀬に書いた手紙の意味や 松木が小学校の卒業文集で書いた「六年間の思い出」、天音が大事に取っておいた大吉の飴の包み紙など、読者にしかわからない伏線が回収されていてジーンとなることが多かったし、うまく構成されているなと思った。 正直、岩井にとって天音は厄介者としか思えなかったし、そんな彼女に寄り添おうとする清瀬は良い人が度を超えていると思ったが、色んな立場の人を端から否定するのではなく、理解したいと願う著者の心の現れなのかなと思った。 いっちゃんを理解しようとする松木、やらかす店員品川さんを理解しようとする清瀬、色々抱え込もうとする清瀬を理解しようとする篠ちゃん、オーナー、天音を理解しようとする清瀬。 『川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知らない』 『手を差し伸べられた人間はすべからく感謝し、他人の支援を、配慮を、素直に受け入れるべきだと決めつけていた。歪みを抱えた者はみな「改心」すべきだと。〜中略〜 でも実際のところ誰の手を選ぶかも手を取るタイミングも、その人自身が決めることなのだ。「せっかく助けてやっているのに」と相手の態度を非難することは、最初から手を差し出さないことよりも、ずっと卑しい。』 最後の清瀬の回想はとても重要な考えだと思う。 読み応えのある作品だった。

Posted byブクログ

2024/07/11

「普通」でないことの原因に想いを馳せること。 続きが気になりぐんぐん読めてしまうくらい面白くて、でもとても繊細なことが描かれているな、という印象。 先日読んだ「食べることと出すこと」と重なる部分があった。

Posted byブクログ

2024/07/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

天音の清瀬に対する、あなたは私より優れてるのではなくただ運が良く恵まれて生きてきただけだという趣旨の言葉に深く頷きました。 自分自身が人より劣っても優れてもいない平均値であり、好かれやすくも憎まれやすくもない特筆のない性格であるが、親しくしてくれてる友人、家族、一定の収入が得られる職につけてる(勤めてるニンゲンにはほとほと嫌気がさすが)ことは確かに恵まれてると同時に運が良かったのだなと再認識したからです。 天音の行動や人を憎む思考には、全面賛成は出来ませんが、分かることもあります。よく理解できるように、早く独り立ち出来るように丁寧に新人に教えて『あげてる』のにありがとうも、そしてそれに見合った成果も見せてくれないことに勝手に苛立つことを思い出しました。ここまでして『あげた』のに何故あなたはその見返りに応じない?何故出来ない?なぜ努力しない?と。 今思うと、新人の人となりや能力をよく見もせずに与えた仕事への対応の姿を見て、勝手にできない子、『普通とは違う』、『使えない子』と見下してレッテルを貼ってました。明らかに見返りを求めて勝手に期待して行動しといて、思うような結果にならなかっただけで見限って勝手に苛立ってた私は愚かだなぁと。 篠ちゃんも言ってた、人はいつも完璧では無いしコンディションによっては態度も変わる。 清瀬の終盤の、嫌われようと冷たくされようと親しく親切にしたことを後悔はしなくともただ受け止めようと。 子供の時はよく分からないけど、そんなもんかと思ってたこの言葉を今、少しづつ身体に1枚、1枚鱗を貼り付けられていくように、世の中を人との距離、接し方を常識として身につけてるのだなと思いました。 読了後、この本は調子が悪い、不運続きな時よりも、満たされてるな、ストレスが少ない順調だなと思う時にこそ読むべきものと思いました。

Posted byブクログ

2024/07/06

登場人物に感情移入出来ず、終始ジリジリした。読後もスッキリしなかった。自分の好みの展開ではなかった。

Posted byブクログ

2024/07/06

あたりまえ、常識、一般的、普通 みんな自分の中の物差しで物事を測ってしまうけれど、人ってそんな単純に理解できるものではない 自分が見ていると人その人の全部ではないし、分かった気になっているだけかもしれない そういうことを理解した上で、人は人と付き合っていかなければいけないと考えさ...

あたりまえ、常識、一般的、普通 みんな自分の中の物差しで物事を測ってしまうけれど、人ってそんな単純に理解できるものではない 自分が見ていると人その人の全部ではないし、分かった気になっているだけかもしれない そういうことを理解した上で、人は人と付き合っていかなければいけないと考えされた作品だった

Posted byブクログ

2024/07/04

 ミステリー的な要素があり、次は何が起こるのだろうという絶妙の伏線投入とストーリー展開で、軽快に読み進めていける程面白かったが、結末が伏線投入の段階で期待していたほど劇的でなく、若干興ざめであった。しかし、それぞれの立場に立った見方で多面的にストーリーを追え、他人のために何が出来...

 ミステリー的な要素があり、次は何が起こるのだろうという絶妙の伏線投入とストーリー展開で、軽快に読み進めていける程面白かったが、結末が伏線投入の段階で期待していたほど劇的でなく、若干興ざめであった。しかし、それぞれの立場に立った見方で多面的にストーリーを追え、他人のために何が出来、人は何を求めているのか等を考えさせられる内容であった。

Posted byブクログ

2024/07/02

同作者の「ガラスの海を渡る船」も発達障害の兄と健常者の妹の話だったが、本作でもADHDやディスレクシア(発達性読み書き障害)の人達の思いと回りの健常者の思いとのすれ違いが描かれる。 カフェの店長で最近彼氏とうまくいっていない29歳の主人公原田清瀬。彼女のこれら障害を抱える人との関...

同作者の「ガラスの海を渡る船」も発達障害の兄と健常者の妹の話だったが、本作でもADHDやディスレクシア(発達性読み書き障害)の人達の思いと回りの健常者の思いとのすれ違いが描かれる。 カフェの店長で最近彼氏とうまくいっていない29歳の主人公原田清瀬。彼女のこれら障害を抱える人との関わりの中で、人は見た目、話した事などの表面だけでなく、その裏には様々な事情が隠されている事、発達障害といっても状況は個々に異なる事、その認識がなく相手理解が出来ていなかった事を学び成長して行く姿が描かれるが、まさしく同じ事を教えられた。 以下印象に残ったフレーズ ・ADHDの店員品川さんの清瀬へのセリフ 「いるんですよね。発達障害って聞くなりアタフタし出して、配慮するとか理解するとか言ってくる人。ネットの記事とか読んで〜毎日同じ習慣を守ってそれを邪魔されるとパニックになるってほんとう?風景を写真みたいに一瞬で覚えられるってほんとう?違いますよ。ぜんぜん違う。〜同じ障害名の診断受けてるとしても、困ってることも、できることも、できないことも、1人ずつ違うんです。」 ・清瀬の恋人松木が清瀬の話しを聞いて抱いた思い 「まじめで頑張り屋。それは清瀬の長所だ、でもたまにその長所はそのまま、他人への狭量さという短所に変わってしまう。」 ・松木が親友のいっちゃん(岩井樹)が字が読めない、書けない事の原因がディスレクシアによるものだとした場合、彼がその為にこれまで舐めて来たであろう辛酸はなんだったのかとの思い 「もしいっちゃんがこの発達性読み書き障害だとしたら、話はぜんぜん違ってくる。俺を含めて周囲の人たちはいっちゃんを不当に扱ってきたことになる。無知というやつのせいで。」 ・ラスト、様々な事を学んだ清瀬の思い 「川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知り得ない。でも清瀬は水底の石がそれぞれ違うことを知っている。〜あるものはなめらかに丸く、またあるものは結晶を宿して淡く光る。人は石を様々な名で呼び分ける。怒り。痛み。悲しみ。あるいは、希望。」

Posted byブクログ

2024/06/27

何気なく言った言葉で誰かを傷つけているかも知れない、自分の知らない事情があるのかもしれない。自分の当たり前は当たり前じゃないのかも知れない。 小さい頃から言われ続け文にすると「当たり前」なのに、大人になるにつれ固定概念に縛られ忘れてしまう。意識し続けて生きていくのも大変だから、最...

何気なく言った言葉で誰かを傷つけているかも知れない、自分の知らない事情があるのかもしれない。自分の当たり前は当たり前じゃないのかも知れない。 小さい頃から言われ続け文にすると「当たり前」なのに、大人になるにつれ固定概念に縛られ忘れてしまう。意識し続けて生きていくのも大変だから、最低でも相手に怒りや疑いを抱いた時に「私の知らない事情があるのかもしれない」と立ち止まるようにしたい、と思う内容でした。 以下心に残ったフレーズ 親というものはときどき平気な顔で、人前で自分の子供を貶す。謙遜のつもりなのだろうか。自分の子供は自分という人間の一部みたいに思ってるいるのかも知れない

Posted byブクログ

2024/06/26

主人公が周りの人と過ごしていく中やその人のことを知ることで心情が変化していく様子に感銘を受けた。 また、オチもしっかりしていてよかった。

Posted byブクログ