骨は知っている の商品レビュー
著者は解剖学者で法人類学者。法人類学という言葉を初めて知ったけれど、警察に協力して骨の分析をするらしい。頭、体、四肢のそれぞれの骨について特徴、発生の様子、実際の犯罪捜査との関わりについて書かれている。この本を読むと、骨からわかることが、どれだけ多いかに驚かされる。人種、性別、身...
著者は解剖学者で法人類学者。法人類学という言葉を初めて知ったけれど、警察に協力して骨の分析をするらしい。頭、体、四肢のそれぞれの骨について特徴、発生の様子、実際の犯罪捜査との関わりについて書かれている。この本を読むと、骨からわかることが、どれだけ多いかに驚かされる。人種、性別、身長、死因は予想の範囲だったが、生前の状況やストレスの有無まで記録として残っている。それが犯罪捜査の中で、どのように活用されたかも興味深い。専門的なところもあるが、ユーモアを交えてわかりやすく説明されているので、とても読みやすい。
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WRITTEN IN BONE: HIDDEN STORIES IN WHAT WE LEAVE BEHIND https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=1069
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人体で、人生の記憶が刻まれる場所は脳だけではない。成人にして200以上の骨で構成された骨格ひとつひとつにも物語は刻まれていく。母親の子宮のなかで生成が始まり、体の土台となり、二足歩行を可能にし、体型を保ちながら、成長し死ぬ瞬間までの一生を通して変化を続けるそれは、死後、皮膚や脂肪...
人体で、人生の記憶が刻まれる場所は脳だけではない。成人にして200以上の骨で構成された骨格ひとつひとつにも物語は刻まれていく。母親の子宮のなかで生成が始まり、体の土台となり、二足歩行を可能にし、体型を保ちながら、成長し死ぬ瞬間までの一生を通して変化を続けるそれは、死後、皮膚や脂肪・筋肉・臓器などの軟組織が土に帰った後も後々まで残り続け、その持ち主の生きている間に起こったこと、死ぬ瞬間に起こったこと、そしてその後のことを、耳を傾ける者に語り伝える。 驚くべき骨の構造の世界を、スコットランド生まれの法人類学者スー・ブラック氏が第一部の「頭部」頭蓋骨からはじまり、背骨などの第二部「体」、骨盤や手足などの第三部「四肢」と人体を分けて章立てし、ブラック氏が携わった数々の実際におきた事件や捜査をもとに、解剖学を学んだ法人類学者がどうやって遺体の身元特定、死の様態と死因を特定していくのか紹介する。 完全な白骨のほか、腐乱、バラバラ、焼死体etc.現場に残された被害者の“骨”から証拠を見つけ、事件を解決に導いていく女性法人類学者を主人公にしたアメリカの犯罪捜査ドラマ「BONES―骨は語る―」が好きな人には特にお薦め。 新しい、または古い、指先ほどの大きさすらない骨片にさえ驚くべき情報量が詰まっているという事実、時にその事実は小説をも超える顛末を呼び起こす。 専門的な分野を扱っているが、文章が平易で読みやすいので敬遠せずに手に取って見てほしい。科学ノンフィクションとして秀逸な作品であると同時に、読み物として純粋に面白い一冊。
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コロナ下で3度目の、特に予定がない夏。 こんな時には、本に身を委ねてバーチャル一人旅。 、、、こんな時でなければ、けっして手に取らなかった本だと思う。ホラー系とか、全くムリなのに、なんの気の迷いで手にしてしまったか、、、、 法人類学者という単語を初めて知りました。 (イギリス...
コロナ下で3度目の、特に予定がない夏。 こんな時には、本に身を委ねてバーチャル一人旅。 、、、こんな時でなければ、けっして手に取らなかった本だと思う。ホラー系とか、全くムリなのに、なんの気の迷いで手にしてしまったか、、、、 法人類学者という単語を初めて知りました。 (イギリスでは、死者の骨を調べる学者?をそう呼ぶらしい) 怖すぎて、明るいお昼間にしか読めない内容ながらも、た〜っぷり、全く未知の世界を、遥か彼方まで、旅しました。
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