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爆発物処理班の遭遇したスピン の商品レビュー

4

97件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    41

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

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2022/08/19

佐藤究の短編集「爆発物処理班の遭遇したスピン」を読んだ。 1 爆発物処理班の遭遇したスピン 2 ジェリーウォーカー 3 シヴィル・ライツ 4 猿人マグラ 5 スマイルヘッズ 6 ボイルド・オクトパス 7 九三式 8 くぎ 表題作はアイデア先行な感じの話だけど、アメリカの非情な...

佐藤究の短編集「爆発物処理班の遭遇したスピン」を読んだ。 1 爆発物処理班の遭遇したスピン 2 ジェリーウォーカー 3 シヴィル・ライツ 4 猿人マグラ 5 スマイルヘッズ 6 ボイルド・オクトパス 7 九三式 8 くぎ 表題作はアイデア先行な感じの話だけど、アメリカの非情な合理性に痺れる〜。 シヴィル・ライツ、暴排条例でどん詰まってカルトみたいになったヤクザの話。最後のキャラのキマリ方がイイネ。 スマイルヘッズ、シリアルキラーの絵画のコレクターの話で面白いけど、終わり方が気分悪い。 くぎ、これも最後が印象的。テスカトリポカの香り。 佐藤究は、暴力を描くと筆が冴えるんだね。 箱庭の崩壊を描く人なんだなぁ。なので終わり方が鮮やか。

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2022/08/17

短編集 全てダークな話 作者がシリアルキラーなんじゃないかと思うくらい の描写 表題の爆発物の話は知らないことが多く、 勉強になった

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2022/08/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

8つの短編集。 とはいえ、どれも短編ではなく、ずっしりと重い。 それほどどれも迫力があり、続けて読むには体力がいる。 「猿人マグラ」「ボイルド・オクトパス」はあたかも、私小説のような語りだが、現実であるならばかなりのホラー。 覚悟をもって読みましょう~

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2022/08/03

素晴らしく面白い。どれも短いけど重量がある。これからも追い続ける。特に最初のとスマイルヘッズ、くぎが良かった。凄い

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2022/08/02

直木賞作家、佐藤究さんの初短編集。個人的に初読み。短編で描くのはもったいないくらいの密度の濃い作品群。掛け合わせが面白い。例えば表題作はミステリ×ハードSF。爆弾解体の話に量子力学を持ってくるという大胆さ。その他にも江戸川乱歩特集×戦後日本の「九三式」は最後まで読むとクラクラする...

直木賞作家、佐藤究さんの初短編集。個人的に初読み。短編で描くのはもったいないくらいの密度の濃い作品群。掛け合わせが面白い。例えば表題作はミステリ×ハードSF。爆弾解体の話に量子力学を持ってくるという大胆さ。その他にも江戸川乱歩特集×戦後日本の「九三式」は最後まで読むとクラクラする。個人的にお気に入りは「シヴィル・ライツ」でヤクザものだが、組が貧乏で、というのが面白い。若頭の無茶要求に対し、ミステリ的発想で立ち向かう。乾いた文章ながら熱のある作品で非常に良かった。

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2022/08/01

鬼★5 今まで読んだことのない、度肝を抜かれる発想力がスゴイ! #爆発物処理班の遭遇したスピン また強烈なミステリーを読んでしまった… これは間違いなく今年のミステリーランキング上位に入る。 今まで見たことのない題材を放り込んできたり、どんな角度で物事を見てるんだという衝撃度...

鬼★5 今まで読んだことのない、度肝を抜かれる発想力がスゴイ! #爆発物処理班の遭遇したスピン また強烈なミステリーを読んでしまった… これは間違いなく今年のミステリーランキング上位に入る。 今まで見たことのない題材を放り込んできたり、どんな角度で物事を見てるんだという衝撃度がハンパなかったです。実はまだテスカトリポカを読んでないんですが(持ってるけど)、犯罪小説、クライムミステリーの名手なんだろうなぁと想像がつきました。早く読もう。 本作、短編が八つもあるんですが、すべてにおいて犯罪に対する切り込み方がエグイ。読者の背筋にそっとナイフを突きつけている、もしくは逆に鈍器で脳みそカチ割られる感じなんです… こ、こええええぇぇ エンタメ性も十分で、短編集とはいえ読みごたえもバッチシ。これは機会があったら、ぜひ読んでほしい一冊でした。 ということで、以下各短編の一言コメントです。 ■爆発物処理班の遭遇したスピン 爆弾処理班の悲劇。 ネタバレになるので詳しくは言えませんが、まさかこの題材を扱うとは… 自分は初めて見ました、もうそれだけで衝撃。 近未来の超ハイテク犯罪者が本気出すとどうなるか、怖い作品でした。 ■ジェリーウォーカー 特殊なキャラクター製作者の犯罪小説。 この発想もまいった、すげぇところに目をつける。まさにクライムミステリーの名手、面白かった。 ■猿人マグラ 田舎の昔話と、夢野久作の名作ドグラマグラをテーマにした物語。 凄い角度からのイヤミス、最後の一行はマジ震える。 ■シヴィル・ライツ 現代極道のリアルと奇天烈なケジメの話。 どうしたらこんなエグイことを思いくんでしょうか。冗談なのか真剣なのか、たぶん真剣なのが怖い。 ■スマイルヘッズ 特殊な絵画を収集するコレクターの話。 フィクションなんだろうけど、本当にありそうで怖い。これも発想力が強烈。 ■ボイルド・オクトパス ライターが海外の刑事に取材する物語。 いいテーマ性ですね、正面から切り込んでいってるのが大好き。そして胸糞具合が最高。 ■九三式 戦後すぐの日本の物語ながらも、今騒がれている現代の問題提起。 ある意味、怖さでは一番かもしれない。私もあなたも既に… ■くぎ 犯罪を犯した少年のネクストストーリー。 誰も彼もなんともやりきれない、なおかつ、いい意味で反吐がでる話。 正直、他の作家さんでは読めない内容。着眼点と料理の仕方のオリジナリティが最高でした。人によっては嫌いという方もいるかもしれませんが、自分は独自性のある作品は大好きです。 刺激がない生活を送っているそこのあなた! 本作を読んでみましょう。 あまりに芸術性が高い発想力にびっくりしますよ。

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2022/07/30

どれもこれもとんがった読み心地の短編集。ちなみに一作目の表題作、ものすごーく理系な要素が出てくるので一瞬投げそうになってしまったのだけれど。それでも頑張って読もうという気にさせられました。おそらく、理解はできていないと思うのですが(苦笑)。 お気に入りは「シヴィル・ライツ」。理不...

どれもこれもとんがった読み心地の短編集。ちなみに一作目の表題作、ものすごーく理系な要素が出てくるので一瞬投げそうになってしまったのだけれど。それでも頑張って読もうという気にさせられました。おそらく、理解はできていないと思うのですが(苦笑)。 お気に入りは「シヴィル・ライツ」。理不尽な若頭に抑圧された若いヤクザたちのあまりに壮絶な物語。読んでいてとても痛い。嫌すぎます。が、白滝の策略があまりに見事すぎて爽快でした。いや、やっぱり痛いし嫌なんだけれど。 「スマイルヘッズ」も凄まじいホラーです。これまた嫌すぎる物語。なのだけれど嫌いじゃない(笑)。謎めいた微笑みの正体があまりにおぞましくて、だけど魅力的でした。

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2022/07/26

短編集だ。第一、二編は物理学を余り知らない小生には良くわからん。続く短編も理解に苦しだ!最後の短編は面白く読めた。神田神保町の古本屋街は学生時代よく通った街だ教科書を探す為に。

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2022/08/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2022年。 短編集。 綿密な調査と重量級のストーリー。だでにMetallicaのキャップかぶってない。 量子、暴対法後のやくざ、あとシリアルキラー。 ちょっと注目かなぁ。

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2022/07/23

暴力と社会の闇。その奥底に蠢く人間の本能と汚らしくも生きていく姿がある。近年人気のある伏線回収やどんでん返しのような仕掛けはない。しかしそれを無視してもなおページを捲る手を止められなくなる圧倒的な文章の力と写実性を感じた。

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