金利をみれば投資はうまくいく 改訂版 の商品レビュー
景気の動向を判断するための指標となる3つの金利を中心に、その動きと景気のサイクルとの関係性や、アメリカ経済の動きに影響を受ける新興国経済との関係性等を、豊富なデータ、チャートを駆使し過去の実際の動きと照らし合わせることによって、理解が深められる一冊。
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投資をするうえで重要な金利についての一冊。一周目読了。 中身が濃く、また説明とグラフの部分をきちんと理解しておきたいので2回3回と読み、投資に役立てて行きたい。 金利とは炭鉱のカナリアであって、財務諸表のような"過去"の実績データとは異なるものです。過去の...
投資をするうえで重要な金利についての一冊。一周目読了。 中身が濃く、また説明とグラフの部分をきちんと理解しておきたいので2回3回と読み、投資に役立てて行きたい。 金利とは炭鉱のカナリアであって、財務諸表のような"過去"の実績データとは異なるものです。過去の景気悪化時にも金利はきちんと警報装置として反応して来たのです。最終章の投資判断時期の計算ツールは役に立ちそう。
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3つの金利(政策金利、10年国債利回り、社債利回り)で景気および株式・債券相場の予測をするというものですが、改訂版で相当内容が変った印象でした。 最後に投資の心得として「金利は有効な景気判断ツールで売買ではなく使う」と「全ては循環するので軸をずらすな」と上げてましたので、転換点が...
3つの金利(政策金利、10年国債利回り、社債利回り)で景気および株式・債券相場の予測をするというものですが、改訂版で相当内容が変った印象でした。 最後に投資の心得として「金利は有効な景気判断ツールで売買ではなく使う」と「全ては循環するので軸をずらすな」と上げてましたので、転換点が近いと思ったら警戒しつつ、状況が変ってないか提起観測・修正を繰り返すことが大事かと思いました。
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今が景気のどの局面にいるのか、主に金利の面から筆者の考えを学ぶことができる。今後どこへ資産を配分すべきか、知りたい方は必読の書と考えます。
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※このレビューにはネタバレを含みます
金利は「炭鉱のカナリア」と同じ役割をする。 最初に金利が動く。 インフレ防止=利上げ 政策金利=短期金利 10年国債利回り=長期金利 社債金利=リスク選好度合い 大サイクルは信用サイクル10年、中サイクルは金融政策サイクル5年、小サイクルは在庫サイクル2年半 長期金利は、短期金利の先を行く景気のバロメーター。 短期金利はすぐには変更されない。慎重な動き。 長短金利差は先行指標。長期金利が高いのが普通。 拡大局面では開く、縮小局面では縮まる。 銀行の収益は、金利収入と引当金とその他収入。 米銀は4半期ごとに決算を発表している。 金利収入の増加はリスクオン局面、非金利収入の増加はレバレッジ局面、費用の削減はリスクオフ局面、金利収入の増加は財務緊縮局面。 社債スプレッドは信用サイクルを物語る。 景気が悪いとスプレッドが拡大。 自社株買いは、収益が頭打ちでも株高を演出。ボラティリティが上昇する要因。 株価の上昇+社債スプレッドの拡大は危険信号。 スワップ金利と社債スプレッドは同じ動きをする。 スワップ金利差が拡大したら金利は上昇。 新興国は米国の後追いをする。アメリカの好景気がやがて中国の好景気になる。 WD(ワールドダラー)の伸び率は景気の表れ。 利上げは2024年に終了か。長期金利の動きを見る。 ミシガン大の消費者マインド指数=先行性がある。セントルイス連銀のWEBで確認できる。コードUMCSENT 景気のどの局面にいても、今を起点にしたシナリオを描いて、都度でた材料で修正する。シナリオの軌道修正力 日銀短観の大企業製造業の業況判断。 IMFの半期に一度の国際金融安定性報告書(GFSR)でアトランタ連銀がQEを考慮したシャドーレートを発表している。日本の長短金利差もシャドーレートを使うと先行指標として機能する。 利上げできない日銀=利上げすると逆ザヤになる。 長短金利差が拡大すると銀行の収益が改善する。 ドルは為替市場でベーシスがある=ドルの調達には上乗せ金利を支払う必要がある。貸し出す側は上乗せ金利をもらえる。通貨スワップを使うとドルを貸して円を調達して日本の10年物国債を買うと、0.23%が2.93%になる。 政策金利FEDFUNDS 1年前と比べて0.25%以上ならー2、以下なら+2 長短金利差 1以上なら+2、マイナスならー2、それ以外は0 10年国債利回り(長期金利)DGS10 前年より上昇していれば+2、低下はー2 社債スプレッドBAA10Y 前年より上昇していればー2、低下は+2 米ドル指数TWEXBGSMTH 前年より上昇していればー2、低下していれば+2 これの合計数値が、投資環境スコアになる 豪ドルは、先進国だが資源輸出国なので新興国経済と同じように動く。
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ISM製造業景況指数=指数50を基準として、50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退を意味する。 バブルの時は70くらいでリーマンショックの時は35くらい。 信用サイクル=10年サイクル 景気と企業の信用力の関係を表す 調達金利の上昇や低下により 金融政策サイクル=5年...
ISM製造業景況指数=指数50を基準として、50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退を意味する。 バブルの時は70くらいでリーマンショックの時は35くらい。 信用サイクル=10年サイクル 景気と企業の信用力の関係を表す 調達金利の上昇や低下により 金融政策サイクル=5年サイクル 金融引き締めや金融緩和により 在庫サイクル=2.5年サイクル 在庫の増減により 長期金利は短期金利の先をいく、景気のバロメーター 利回り曲線(イールドカーブ)=債権の満期までの利回りと期間の関係を示した曲線 縦軸に利回り、横軸に期間を用いた折れ線グラフ。 曲線の傾きが大きくなること(長短金利差拡大)を「スティープニング」、小さくなること(フラットニング)と表現する。 利回り曲線は、通常短期金利より長期金利が高いため、右肩上がりとなりこれを順イールドという。 利下げ前には右肩下がりになり(長短金利差逆転)これを逆イールドという。 社債スプレッド=社債利回り−国債利回り スワップスプレッド(%)=スワップ金利−国債利回り スワップ金利とは変動金利と交換の対象となる固定金利のこと 国債利回りは、今の景気と並行して動くので、スワップスプレッドが拡大したら、将来の金利上昇を予測し、縮小したら金利低下を予測する。 住宅ローンでは固定金利のニーズが高まればスワップ金利は上昇し、スワップスプレッドは拡大する。 変動金利のニーズが高まればスワップスプレッドは縮小する。 景気減速局面は、米株高、米債権高、米ドル高のトリプル高になる。 米株高= ①原油や銅、鉄などの商品市況が落ち着きを取り戻し、原材料価格が低下する。利ざやが増し、企業収益も改善 ②自社株買いやM&Aが増える ユーロ圏 各国が通貨政策を行えないため、ドイツとの国債金利差に注目。 ドイツの景気は米国に追随する。 現在インフレ気味。 金融引き締めをしたいが、ギリシャ、イタリア、スペインなどの国が反対。 ECBによる国債購入なくなれば国債金利の上昇を招く。 利上げできない日銀の実情 日銀の収入源は国債からの利息収入 保有長期国債の利回りと当座預金金利の利息利回りの差分 0.213%−0.047%=0.166 利上げによって逆ザヤになってしまう。 政策金利2%、当座預金利息2%、保有長期国債の利回り0.213%の差分 0.213−2%=−1.787 年間約8兆円 そのため目指すのは現行の金融緩和策の修正 マイナス金利の撤回、長期金利操作の終了、そして利上げ 投資環境スコア 1.政策金利=前年に比べて水準が高い(利上げ)時は、一年程度の時間を置いて景気減速に作用する。 そのため前年差が0.25より大きい場合マイナス 2.長短金利差=逆イールドすなわち長短金利差がマイナスになると景気減速を示唆するためマイナス 3.長期金利=前年差を計算することで、長期金利が上昇トレンドが低下トレンドかの判断に用いる。 長期金利差の補足的な存在で、長短金利差がマイナスかつ金利が低下トレンドにあるときは景気減速の警戒サイン 4.米ドル指数=前年比変化率を計算する。米ドル高の場合には、主に新興国経済にマイナスに作用 重要 夏に見られる「短期金利上昇による縮小」、秋に見られる「長期金利低下による縮小」の2段階があり、長短金利差が0%を割れたら景気後退局面入りの可能性が高い 長短金利差縮小後期の条件は、①長期金利が前年比で低下、②長短金利差が0.5%割れの2点
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長期金利は景気のカナリア。 特に長短金利差に着目することで景気を読むことができる。 景気には周期がある。 ・信用サイクル 10年 →企業の資本の持ち方によって変わる ・金融政策サイクル 5年 →短期金利に与える影響を考慮 ・在庫サイクル 2.5年 お金は世界を回っている。マネタリーベース。 米国→新興国のようにうごく。 それに合わせて、景気も半歩遅れで訪れる。 ユーロは一つの基軸通貨。 対ロシアへの経済政策に頭を悩ませている。 首を絞めれば自らの首も締まる。 日本なぜ利上げしないの? →日銀も一つの企業であり、利鞘が減少する恐れあり。 長期金利−短期金利=利益 国債からの利息収益が重要で、短期金利を上げれば取り分減。 投資をする際には、本書に記載されている分析フォーマットが有用。冬支度を忘れず、大損しないようする。大まかな流れを金利から読む必要あり。
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金利は投資において最も重要な指標であり、その基礎を学ぶのに最適な一冊。以下、要約。 ❶金利は景気の『今』を表す ❷3つの金利で景気は予測できる ①政策金利、長期金利、社債利回り(クレジットスプレッド) ❸景気サイクルと金利の関係 ①ISM製造業景況感指数が大事。需給の波...
金利は投資において最も重要な指標であり、その基礎を学ぶのに最適な一冊。以下、要約。 ❶金利は景気の『今』を表す ❷3つの金利で景気は予測できる ①政策金利、長期金利、社債利回り(クレジットスプレッド) ❸景気サイクルと金利の関係 ①ISM製造業景況感指数が大事。需給の波が激しく景気の波を作るからである。2年半の在庫サイクル、5年の金融政策サイクル、10年の信用サイクルを意識したい。 ②景気サイクルは米国から始まる。日本、欧州、新興国は米国の後になる。列車の車両を想像したい。 ③長期金利は短期金利の先をいく景気のバロメーターである。短期金利は政策金利連動であり、政策の効果を検証するのに時間がかかる分、動きは鈍くなりがちである。景気の回復を先に折り込むのも、逆に景気の減速を先に折り込むのも長期金利である。 ④イールドカーブがスティープニングしているうちは良い。これがフラットニングしてくると景気減速のサインとなる。 ❹信用サイクル ①だいたい10年に一度起こるクレジットクランチ。シグナルとして押さえたいのがクレジットスプレッドの動きである。リスクオンの時は、株価上昇、クレジットスプレッドも縮小する。ただ、レバレッジが拡大すると、株価は上昇するがクレジットが縮小ではなく、拡大してくる場面がででくる。これを次のリスクオフ局面へ繋がるシグナルとして捉えられるかが大事である。 ❺お金は世界を回っている ①WD(ワールドダラー)という概念が大事。これは『国内のドル+海外のドル』で表すことができる。詳細には『米国のマネタリーベース+Fedが保管する海外中銀の米国債』で表す。 米国の貿易赤字という形で、海外にばら撒かれたドルは為替介入などで中銀の外貨準備になり(=国内ではマネタリーベースの拡大)、WDとして統計に出てくる。 ②米国と新興国の景気には時間差がある。米国が新興国にドルをばら撒くことで新興国の景気は良くなる。 ❻すべては米国から始まる ①経験則的に政策金利が名目GDP(実質GDP+インフレ率)を上回ると利上げ局面は終了する。 ②ブラジルが2010年にGDP成長率9 %を達成してから奈落の底に落ちたのは景気が過熱し過ぎてしまったこと、インフレ抑制に失敗したことが大きいと考えられる。 景気過熱の結果、異様なレアル高になってしまった後は輸出競争力が弱くなり、景気減速が鮮明。利下げに入るも、今度はインフレが台頭。景気対策で積極財政に転じたことも悪手。レアル安が止まらなくなり、通貨防衛のため利上げへ。 ❼ユーロ圏という大国 ❽追い風に乗る日本 ①日本で大事な経済指標は日銀短観の大企業製造業である。 ②日本の人気投信にはその時の投資ブームが何かを正確に物語っている。 ❾投資で成功するために ①商品価格の上昇は新興国優位。下落は米国優位。マージン拡大は米国優位。縮小は新興国優位。
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2020年のコロナショックや2022年に入ってからのインフレ対策により株価調整など、金利の歴史を見返せば、何も特別なことではなくあらかじめ予兆を捉えることができ、投資において痛手を受けることはにないことを説明している。経済指数などがよくニュースで取り上げられるが、金利は株価よりも...
2020年のコロナショックや2022年に入ってからのインフレ対策により株価調整など、金利の歴史を見返せば、何も特別なことではなくあらかじめ予兆を捉えることができ、投資において痛手を受けることはにないことを説明している。経済指数などがよくニュースで取り上げられるが、金利は株価よりも事前に動くものであり、それをみることで相場の転換点を見極めることを促している
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