今宵も喫茶ドードーのキッチンで。 の商品レビュー
ただ普通に生きている。 自分で選んだ仕事をして、 お休みには好きなことをして。 それなのに、少し疲れてしまう。 きっと誰しもそういうことはあって でもそんな自分を見て見ぬふりしてしまうから、 そういう時は一度すべてを忘れて 「喫茶ドードー」に行ってみてもらいたい。 心がほんの...
ただ普通に生きている。 自分で選んだ仕事をして、 お休みには好きなことをして。 それなのに、少し疲れてしまう。 きっと誰しもそういうことはあって でもそんな自分を見て見ぬふりしてしまうから、 そういう時は一度すべてを忘れて 「喫茶ドードー」に行ってみてもらいたい。 心がほんのりあたたかく、柔らかくなるから。
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同じ世界線での短編集なので登場人物たちがそれぞれいろんな境遇でそれぞれの悩みを抱つつ喫茶ドードーで解決の糸口を掴むのはいつも通り。 昔は西村京太郎の長編推理小説読んでたけど今はこんな感じの短編集のほうが好きかも(*´﹃`*)
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標野凪さん初読み。 森の中に佇む『喫茶ドードー』、店主のそろりが作るものは、自己肯定力を上げるやかんコーヒー、心が雨の日なサンドイッチなど、ネーミングが独特で、食べる人の心に寄り添ってくれる。 そろりは、カフェに来る人の迷いや苦しみがわかるような不思議な力があるのかも。 『喫茶ド...
標野凪さん初読み。 森の中に佇む『喫茶ドードー』、店主のそろりが作るものは、自己肯定力を上げるやかんコーヒー、心が雨の日なサンドイッチなど、ネーミングが独特で、食べる人の心に寄り添ってくれる。 そろりは、カフェに来る人の迷いや苦しみがわかるような不思議な力があるのかも。 『喫茶ドードー』を訪れるお客は、そろりのちょっとした言葉にヒントをもらって、気持ちが回復して前向きになる。 「よそ見するくらいがちょうどいいんですよ。ほら、リスみたいにね。」 「他人の基準に振り回されて自分を見失ってはもったいないです。自分がいいと思えばいい。ただ、そのためには自分の研ぎ澄まされた芯を持つことが大切なんです」 「心が雨の日、つまり疲れ果ててしまったときこそ、考え方をぐるりと変えてしまえばいいいんです。発想の転換ですよ。雨はつまらない、憂鬱だ、っていう考えを、服装を変えれば雨は楽しい、愉快だ、ってね」 「自分が自分をいたわってあげなくて、誰がいたわるんですか?」 「急激に育った木はヤワなんです。でも時間をかけて変化していった木は強くなるんですよ。自分をいたわるってそういうことじゃないですか。」 「駆け足だと見えないものも、歩くスピードを緩めれば見えてくるんじゃないかな」 「いい顔ばかりしていないで、たまには毒を吐いてみるってのはどうですか」 「なくなることを心配していても仕方ない。それよりも今あるものを生かして、やりたいことを思い描いたほうか、ずっといい」 「シンプルでいいんです。好きか嫌いか。好きなら続ければいい。自分なりの歩み方を見つけて。簡単なことです」 続きも、そろりはどんな食べ物や飲み物を作るのか、そろりのどんな素敵な言葉が聞けるのか楽しみだ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
一生懸命になるあまり、つい周りが見えなくなってしまったとき。頑張りすぎて、本当の自分を見失ってしまったとき。ふと思い当たるような日常に、優しく寄り添ってくれるストーリーがこめられた一冊。心身の疲労や悩みを抱えこんでしまいがちな日々に、穏やかに和む時間が流れるような心地がした。各章の人物たちがさりげなく繋がっており、自分のちょっとした頑張りが、どこかで誰かの力になっているかもしれないと前向きな気持ちにもなれる。 第一話は翻訳家の小橋可絵の物語。良かれと思った習慣に、いつしか雁字搦めになって窮屈になってしまった彼女。「自己肯定力をあげるコーヒー」で自分が見失いかけた価値基準に気が付ける。 第二話は学習塾に勤務の多加良世羅の物語。パートナーとはお互いに自立して平等でありたいとの思いから、仕事に励む彼女。知らず溜まったストレスに「心が雨の日のサンドイッチ」で物事の発想の転換に気づき、自分の理想の形への道を思い描く。 第三話は雑貨店の店長、緒川小夜子が主人公。立場上、休む間もなく全力で仕事に打ち込み、心の悲鳴にも気付かぬふりをする。そんな彼女は「自分をいたわる甘いもの」で周りを見る余裕が生まれる。 第四話は美容室でスタイリストをしている谷彩花の物語。技術の腕や接客を丁寧にこなす彼女。お客様からの理不尽な態度にも耐える日々の中「森のおとしものと森のおくりもの」に出会う。喫茶店の庭に敷き詰められた落ち葉と、マッシュルームがたっぷりと詰まったタルト。時には毒をはきながら、お客さんの気持ちに真摯に向き合おうと笑顔になる。 第五話はテキスタイルデザイナーの磯貝睦子が登場する。真心をもって誠実に人と向き合いながら仕事一筋できた彼女。ふと年齢を実感し、将来の展望が不透明になってしまい、引退も頭をよぎるなか、喫茶店では「ゆめにきくスペシャルメニュー」がお出迎え。心の声を聞いて、焦らずにゆっくり答えを出せば良いのだと気持ちが救われる。
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こんな喫茶店が近所にあったら幸せだなぁ。 最終章の焼きりんごのお話、素敵でした。 焦らず、じっくり味を出していけるって素敵な表現
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最近、スマホを絶って本に没頭しようキャンペーンを自分の中で開催していて、そんな私にぴったりの一冊でした。そろりさんがとっても優しくて、そしておやつがとっても美味しそうで… 色んな人がやってくるカフェだけど、どこか私自身と共通点がある人ばかりで、応援したくなりました。 そろりさんの...
最近、スマホを絶って本に没頭しようキャンペーンを自分の中で開催していて、そんな私にぴったりの一冊でした。そろりさんがとっても優しくて、そしておやつがとっても美味しそうで… 色んな人がやってくるカフェだけど、どこか私自身と共通点がある人ばかりで、応援したくなりました。 そろりさんの言葉は、おしつけることなくその人の背中をふんわりと押すものばかりで、また明日から全力でがんばろう!じゃなくて、できる時から自分らしく一歩一歩進んで行こうって思わせてくれました。 また喫茶ドードーに行きたい!本を閉じる時、目頭が熱くなるくらい寂しくなりました。続編も買ってみようかな。
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心が雨の日のサンドイッチがいちばん好きかな… 穏やかに始まって穏やかに終わる… 雨が嫌いでも洋服を変えれば好きになるかも‥‥ わたしに言ってるみたいでした。そうかも‥
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住宅地の奥にひっそりと佇む、おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」。 この喫茶店には、がんばっている毎日からちょっとばかり逃げ込みたくなったお客さんが、ふらりと訪れる。SNSで発信される〈ていねいな暮らし〉に振り回されたり、仕事をひとりで抱え込んだりして、疲れたからだと強ばった心...
住宅地の奥にひっそりと佇む、おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」。 この喫茶店には、がんばっている毎日からちょっとばかり逃げ込みたくなったお客さんが、ふらりと訪れる。SNSで発信される〈ていねいな暮らし〉に振り回されたり、仕事をひとりで抱え込んだりして、疲れたからだと強ばった心を、店主そろりの料理が優しくほぐします。漫画ミステリと言う勿れの整くんと店主そろりさんがダブって仕方なかった。
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ご飯の描写と喫茶店の雰囲気がいいな。存在してたら通ってただろうな。登場人物に少しだけ関わりがそれぞれあるのがいい。
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読み終わった後ほっこり胸が温かくなるような、優しい物語 語り口調が絵本みたいな時と、普通の時で使い分けている感じも、童話感が出ていいなぁと思った 自分も夢をちゃんと聞こうかな
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