ミハイル・ブルガーコフ作品集 ウクライナの大作家 の商品レビュー
おすすめ資料 第591回 人となりがにじみ出る作家の手紙(2024.10.11) 作家の「人となり」が何よりも顕著に表出する媒体の一つが書簡(手紙)だと思います。 誰しも文学館や博物館で作家の直筆の手紙を目にした経験があるのではないでしょうか。 一人の人間として思いの丈を語...
おすすめ資料 第591回 人となりがにじみ出る作家の手紙(2024.10.11) 作家の「人となり」が何よりも顕著に表出する媒体の一つが書簡(手紙)だと思います。 誰しも文学館や博物館で作家の直筆の手紙を目にした経験があるのではないでしょうか。 一人の人間として思いの丈を語る文豪の肉筆を眺めるうちに、その時代の空気をまとって、彼の文豪自身が現前に現れ出でるような気持ちになることもあるかもしれません。 本書には、ウクライナ出身のロシアの作家であるミハイル・ブルガーコフが、時の権力者であるソヴィエト連邦政府に宛てた手紙が収録されています。 自らの作品に対するソ連ジャーナリズムの否定的な書きぶりを紹介することにより、自身の作品がソ連に存在すべきではないことの論拠とし、ソ連からの出国命令を発することを要求するという諧謔と皮肉に満ちた筆致から、文豪の苦悩と不遇を読み取ることができます。 【神戸市外国語大学 図書館蔵書検索システム(所蔵詳細)へ】 https://library.kobe-cufs.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BK00358087
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