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母親になって後悔してる の商品レビュー

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100件のお客様レビュー

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2022/07/14

イスラエルの女性社会学者が書いた、「母親」論。 結婚し子を持つということが当たり前であり、そうでなければならないという、日本にもある価値観のイスラエル社会の中で、母親である事に苦しむ女性達へのインタビューを通して「母親とは」を描いている。 これはイスラエルの女性達だけでなく、日本...

イスラエルの女性社会学者が書いた、「母親」論。 結婚し子を持つということが当たり前であり、そうでなければならないという、日本にもある価値観のイスラエル社会の中で、母親である事に苦しむ女性達へのインタビューを通して「母親とは」を描いている。 これはイスラエルの女性達だけでなく、日本でも、そして世界中の母親達の心からの声だと思う。この中の母親達は、皆感情的ではなくすごく冷静に自分自身の心のうちを話していて、それが全てを諦めているようで、読んでいて苦しくなる。 母親達は母親である事を後悔しているけれど、決して子供を愛していないわけではない。それどころかとても愛情深く、かけがえのないものと考えている。だからこそ皆辛いのだと思う。 これから結婚する女性、子供を持とうとしている女性達にはぜひ読んで欲しいし、男性達にもお薦めしたい。とてもとても面白かった。

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2022/07/09

衝撃的なタイトルのこの本をリビングに持ち込んだ日、一生懸命、家族に言い訳している自分がいた。 それほどまでに、母親という存在を否定することはタブーだ。 だからこそ著者は書かねばならないと思ったのだろう。 母親は、こんなに重い役割を背負わされていながら、「重い」と認識することす...

衝撃的なタイトルのこの本をリビングに持ち込んだ日、一生懸命、家族に言い訳している自分がいた。 それほどまでに、母親という存在を否定することはタブーだ。 だからこそ著者は書かねばならないと思ったのだろう。 母親は、こんなに重い役割を背負わされていながら、「重い」と認識することすら認められていない。 愚痴混じりにしんどさを吐露することはできても、最終的には、自らも母親神話を支える側に回るしかない。 せめて、母親たちが、ニュートラルに「重い」と言える世の中になってほしい、母親以外の全員が(母親当人も含めてかも)、母親という存在に、とても「重い」ものを背負わせていると認める世の中になってほしい。

Posted byブクログ

2022/07/03

 題名を見て、これは読まなくては…と思いました。私も同じだからです。ただ、そんな事を人に言うと、たちまち袋叩きにされそうで、口にする人などいないと思っていたので、本になっていて驚きました。  きっと、何を言っているかさっぱりわからない、と思う方も多数いらっしゃると思いますが…。...

 題名を見て、これは読まなくては…と思いました。私も同じだからです。ただ、そんな事を人に言うと、たちまち袋叩きにされそうで、口にする人などいないと思っていたので、本になっていて驚きました。  きっと、何を言っているかさっぱりわからない、と思う方も多数いらっしゃると思いますが…。  この本に書かれていることは、題名通り、母親になって後悔している女性たちの生の声と、作者の調査結果です。女性達が共通して言っているのは、「子供のことは愛してるし大切。でも、母ではいたくない。」ということです。 なんて勝手なことを!子供が欲しくても授からない人だっているのに…とお怒りの声が聞こえてきそうですが、そう心から思っている女性が一定数いるのが事実なのです。  [かつて女性が持っていた「誰の母でもない」アイデンティティーは、「母」になるために死ななければならないのだ。]  私は、たまに映画を見て感動すると、「あー、そういえば私は昔、こういう映画が好きで一人で映画館に足を運ぶ人間だったよなぁ。」と思い出すことがあります。そういえば自分はこういう人間だった…と、出産前の本来の自分を思い出してハッとします。これこそ、母になる前のアイデンティティーが母になって死ぬということだと思い当たりました。  インタヴューを受けた女性たちの言葉です。 ●エネルギーが奪われて、体と心と魂が疲れています。他のことをする余裕は一切ありません。以前は文を書いたり彫刻を作ったり、創造するのが好きでした。でも、何も残っていません。インスピレーションも活力も全くないからです。 ●母になって後悔しているというようなことを言うと、様々な感情が呼び起こされます…。他の人はたちまち跳び上がってこう言います。「待って、あなたは子供を愛しているでしょう。手放すことなんてできないでしょう?」。できるかもしれません。でも、繰り返しますが、それを口にすると、非常にややこしいことになるのです。 ●私は息子を愛しています。ただ、お母さんでいるのが好きじゃない。 こう言っているのは、何も育児放棄をしている母親ではないのです。きちんと頑張って子供の世話をして、くたくたになっている人達なのです。  でも、だから、どうということではないと思うのです。後悔してる。でも、責任があるしちゃんと子供を育てる。でも、母である事は自分に合っていなくてきつい。辛いからそうこぼしたいけど、そんなことを言うわけにはいかない世の中だ。というだけなのです。というか、それだけで留まるしかないのです。同じ感覚の人が世の中にいるんだと思うと少しほっとしました。私は「責任があるし、今世はできる限り子育て頑張る。でも、来世では絶対に子は持たない」と思っています。  ただこの本は、残念なことに文がかなり読みにくいです。原文を読んでいないので断言は出来ませんが、おそらく翻訳がまずいです。酷い文になると、肯定なのが否定なのかすら何度読んでみても曖昧です。とても読めたものではないので、かなり飛ばし読みしました。でも結局、題名だけで十分でした。なんと言っても、題名が強烈ですからね。

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2022/06/26

"社会が「母であること」について母に許容する唯一の答えは「私は母であることを愛しています」だけなのだ。"(p.76) "女性も男性も自分のための時間を見つけるのに苦労するのは同じだが、無限に世話が続く感覚を報告するのは、たいていは母である。母は、...

"社会が「母であること」について母に許容する唯一の答えは「私は母であることを愛しています」だけなのだ。"(p.76) "女性も男性も自分のための時間を見つけるのに苦労するのは同じだが、無限に世話が続く感覚を報告するのは、たいていは母である。母は、離れたり休憩したりする機会が非常に限られている一方で、ほとんどの父親は逃げることができるし、実際にそうするのである。"(p.184) "もしもパートナーの男性が、全身全霊でコミットしないのなら―〔母親になるのは〕やめなさい。どんな状況であっても。"(p.274)

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2022/06/25

私たち「女性」は結局孤独なんです。 外で働き、家の中でも働いて、どこにいてもスーパーウーマンであることを期待される。 現代の生活は、女性に不利益なんです。 それは、男性がパートナーになってくれないからです。「手伝う」ときも皮肉な口調で言う─ そんな手伝いなら、必要ありませんよ。...

私たち「女性」は結局孤独なんです。 外で働き、家の中でも働いて、どこにいてもスーパーウーマンであることを期待される。 現代の生活は、女性に不利益なんです。 それは、男性がパートナーになってくれないからです。「手伝う」ときも皮肉な口調で言う─ そんな手伝いなら、必要ありませんよ。 申し訳ないですけれど、完全に関わるか、まったく関わらないかのどちらかです。 もしもパートナーの男性が、全身全霊でコミットしないのなら、「母親になる」のはやめなさい。 どんな状況であっても。

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2022/06/14

母親になって後悔している23人の女性の丁寧な聞き取りをもとに、母親というもの、社会の制度と圧力について述べた物。後悔している母親の心からの叫びが聴こえてくる。世の中にはいろんな母親がいる。こういう人たちの声に耳を傾けなければ本当の公平な社会は実現しないだろう。

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2022/05/25

子供は大事に思っている、でも母親になったことは後悔している。キャリアと家庭という二元の対立項ではなく、「母親」であることに苦痛を感じる例え子どもがすでに手を離れていても。 こう思っている人、結構いるんだと自分自身と合わせて考えても驚くとともに安心した。 「母親」という概念がどれだ...

子供は大事に思っている、でも母親になったことは後悔している。キャリアと家庭という二元の対立項ではなく、「母親」であることに苦痛を感じる例え子どもがすでに手を離れていても。 こう思っている人、結構いるんだと自分自身と合わせて考えても驚くとともに安心した。 「母親」という概念がどれだけ目に見えない社会的な重圧かを考えさせてくれた

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2022/04/23

「一度母になったら常に母」(p176)という言葉にゾッとした。私は母親になったことはないけれど「母親」というのは役割だと思う。そして社会が過度に「母親」としての役割に期待をしすぎて彼女らの選択肢を狭め、自己犠牲を強いているのではないか。ここに出てくる母親は「子供は愛している。それ...

「一度母になったら常に母」(p176)という言葉にゾッとした。私は母親になったことはないけれど「母親」というのは役割だと思う。そして社会が過度に「母親」としての役割に期待をしすぎて彼女らの選択肢を狭め、自己犠牲を強いているのではないか。ここに出てくる母親は「子供は愛している。それでも母でない人生を思う」と考えていることからも。 女性にしか妊娠・出産はできないけれど、それを強制してはならないし、母親にならない(なれない)という人生の選択も当然あっておかしくない。枠組みを持たずもっと自由で良いと思う 

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2022/04/05

自分とは真逆の意見を知りたくて、読んでみた。 訳がちょっと苦手な感じで読みづらくて、ところどころ飛ばしてしまった。 インタビューに答えている女性たちは「母親になったこと」を後悔しているだけで、子どものことは大切で愛しているし、ちゃんと子育てもしている点は救いだった。 子どもにだ...

自分とは真逆の意見を知りたくて、読んでみた。 訳がちょっと苦手な感じで読みづらくて、ところどころ飛ばしてしまった。 インタビューに答えている女性たちは「母親になったこと」を後悔しているだけで、子どものことは大切で愛しているし、ちゃんと子育てもしている点は救いだった。 子どもにだけは、「生まれてきてよかった」と思ってもらいたいから。 たしかに女性は「母親になれたことに喜びを感じていないわけがない」と当たり前のように思われているので、そうでない人にとっては生きづらいだろうなと思う。

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2023/12/17

出版社(新潮社) https://www.shinchosha.co.jp/book/507271/ 目次、著者紹介、試し読み、柚木麻子の書評

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