夏の体温 の商品レビュー

瀬尾まいこ(著者)

2023/07/28

3篇のうち「魅惑の極悪人ファイル」が面白かった。
自分にはないと思われる悪人と思われる人物に接触する小説をかく女子大生。
悪いところを題材にしたいので近づくのだが何だかその人物の良いところを見つけてしまう。
お互い似た者同士なのだ、よくよく知ってみると。
何とか悪人に仕立てようとすればするほどよい人になっていくのがほのぼのとしていて面白い。
どちらも真に仲のよい友だちがいなかったのかもしれない。というか、真に仲良しの友だちってなんだろうって考えてしまう。ベタベタした、束縛し合う関係ではないと思うのだが。
この二人が真の友だちになれるといい。

「夏の体温」はちょっと切なかった。こんなに小さいときから色々我慢している子どもたちがいることが切ない。
我が孫も生まれてすぐ、小児病院へ緊急搬送された。その病院での入院児の様子を思い出した。親も子も大変で見ていて辛かった。その中でも少しでも楽しく過ごせるように努力はしてくださっているのだろうが。
幸いに我が孫は短期間の入院で済んで今は元気に小学生になった。
しかし、こういう場面に出会うといつもあの時のことを思い出す。

2023/07/25

読み終わって心がほっこりしました。
自分は人より辛いって思う時がたまにあるんですが、実は自分が気づいていないだけで、思っているよりも周りの人は気にかけて支えてくれてるのかもと思えました。
友達って大切だなとあらためて思いました。

2023/07/20

心があたたまる物語3つからできています！
中学教科書に掲載されると書いてあったので読んでみた！
心温まるんだけど、もっと刺激が欲しい〜〜〜笑笑
ページ数が少なかったから読み切れたのかもしれない。笑笑

2023/07/17

面白かった！
個人的には表題作よりも、魅惑の極悪人ファイルの方が面白かった！
別の瀬尾まいこさんの作品の卵の緒は合わなかったが、この作品は結構面白いと思った！

2023/07/01

夏の体温
瀬尾まいこ

爽やかな話かと思ったらどっちもちょっと重い。
重いテーマなのに爽やか←どっち
さすが瀬尾まいこさんだなぁって思った。
メッセージ性ありつつテンポ良く読み終わったあとはじーんとくる。
夏の季節に読みたい1冊です。

小児病棟で入院する少年のひとときのお話。
主人公の子、退院して元気に遊べてるといいなぁ。
大学生男女の面白い関係の話。
どっちも複雑な過去持ってて、トラウマってか自己嫌悪ってか自分に自信が無いところがすごい共感出来た。結ばれないかなぁ。
どっちもこのあといい未来になってるといいなと応援したくなる終わり方だった。

2023/06/17

入院中の小学3年生の瑛介の退屈な日々が、低身長の検査で短期入院してきた壮太との出会いによって大きく変化していくお話。病院という空間の中で育まれていく二人の友情、そして退院＝別れという環境下の少年たちの複雑な心情が描かれ、心に染み渡るやさしさに溢れた作品だった。
同時収録の「魅惑の極悪人ファイル」は小説家の早智が作品にリアリティを出すために極悪人と言われている男子学生を取材するお話。その顛末やこれいかに。笑えるけれどちくりと心に刺さる痛みと温かさがあってとても面白かった。
もうひとつ、掌編も入っています。

2023/06/16

瀬尾まいこさんの作品やっぱりいいですね
好きです
気持ちがほんわりと柔らかくなる気がします。
人との関わりがとても良いものに思えるお話でした。

2023/06/14

短編三部作

人と関わることで 主人公の成長の様子が描かれています

入院中の男子二人(小３)の
不幸比べでは

長期入院の不安や苛立ちさえも
陽気な彼の巧みな話術にかかると…それほど不幸ではない気がしてくるから不思議…
だって、「不幸仲間でイェーイ」なのですから

どのお話も面白かったです!
ほっこりと心癒されますよ

2023/06/13

またしても瀬尾さん作品！
やっぱり読みやすいー！
とても軽めの話な感触。
春のよく晴れた日にピクニックしながら読みたい本。

人にいじわるしちゃう気持ち、優しくする気持ち、自分で何かやりたい！って思う気持ち、などなど、文章にするのが上手だとだな〜

2023/06/11

子どもの心理を何故こんなにも理解できているのだろう。
煩かった大人が許すことを増やすのは、子どもにとっては悲しくてさびしい。

そっと、睫毛に触れられて起こされる感覚。
「物語は私を救ってくれる。現実は、私の意志のもと、私の体をどこにだって運んでくれる。」
本にばかり甘えていられないと、目を開けて現実を見ようと思えた。

あと、トッピングとして国語が読めたのがホカホカ嬉しい。