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匿名作家は二人もいらない の商品レビュー

3.9

12件のお客様レビュー

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2023/11/23

全体的によく練られたストーリー、そして予想外の展開で面白かった。 ただ、翻訳の問題なのか、たまに文章に違和感があり気になった。

Posted byブクログ

2023/08/03

久々に、文句なしに面白い海外ミステリでした。 海外ミステリのボトルネックは、訳者の技量で作品の良し悪しが左右されてしまうところにあります。 本書の訳者である大谷瑠璃子さんはとても良い翻訳者だと思いました。 読書中、翻訳書であることを忘れてしまうぐらいに、こなれた日本語に翻訳がなさ...

久々に、文句なしに面白い海外ミステリでした。 海外ミステリのボトルネックは、訳者の技量で作品の良し悪しが左右されてしまうところにあります。 本書の訳者である大谷瑠璃子さんはとても良い翻訳者だと思いました。 読書中、翻訳書であることを忘れてしまうぐらいに、こなれた日本語に翻訳がなされています。 それから、海外ミステリに付きものの「登場人物の名前の煩雑さ」が、本書にはありません。 海外ミステリといえば、ファーストネームとファミリーネームが、会話の中や地の文で規則性も無しに散らかってることが多いです。地の文でずっとファーストネームで呼んでたのに突然ファミリーネームで呼ばれることもあり、「あれ?誰だっけ?」となることが度々あります。 本書ではファーストネームとファミリーネームの両方を記憶しておくべき人物は、主要登場人物の2人だけであり、それ以外の登場人物はひとつの名前だけで呼ばれることになります。しかも登場人物が少ないので名前を覚えることに気を煩わされることなく、物語のみに集中できます。 海外ミステリの名前の煩雑さを苦手としている方には、ぜひオススメです。 さて本書は、匿名作家をめぐってゴタゴタが起きる話になります。 あらすじとしては、ひょんなことから匿名作家のアシスタンをすることになった主人公が、ある出来事をきっかけに匿名作家に成り代わろうとする物語です。 著者は女性であり、主要登場人物の2人も女性なのですが、すごく骨太で論理的な小説に仕上がっています。 著者が女性で主要登場人物の2人までもが女性ともなると、全体的にフワっとした小説になることが多いです。(それはそれで魅力的です) そういう小説を男性が読むと、まるで間違えて女性専用車両に乗り込んでしまったかのようで落ち着かなさを感じるものですが、 この小説はさながらハードボイルドのような、男の汗が滴り落ちる活気あふれたものになっています。 登場人物の心理もとてもよく描けており、 とある人物が、嘘を吐き続けてその場しのぎの危うい綱渡りを繰り返してる時は、「こんなウソは絶対にバレる。もう正直に言っちゃおうよ、頼むから」って懇願するような気持ちでページをめくっていました。 ミステリ小説の要素としては、「一体なにが起きようとしているのか?」という部分が謎要素になります。 終盤になるまで何が起きようとしているのか本当に分からないのですが、終わりに向けて加速していくカタルシスは圧巻であり、ミステリならではの終盤の快楽を存分に味わうことが出来ます。 これだからミステリを読むのは止められない、そう思わせてくれる逸品。

Posted byブクログ

2022/11/29

ちょっと訳の文体が古い箇所があったものの、全体的にすごく読みやすかった。 途中で、あ、と展開が読めても結末は読めなかったのでとてもハラハラした。ミステリーよりサスペンス寄り。 映像映えしそうなので映像化には期待できるかなと。

Posted byブクログ

2022/11/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

編集アシスタントの主人公が行方不明になった作家との入れ替わりを謀るが、、、というストーリー。 まずはかなり長い。特に作家と主人公が初めて会うまでがかなり長い。その後も全体的に長い。主人公の心理描写など櫃脳なのかもしれないが。 どんでん返しもミステリーをよく読む人なら想定範囲内では。

Posted byブクログ

2022/08/21

あらすじから勝手に少しずつ入れ替わっていくようなものをイメージしていたのが、かなりダイナミックな展開だった 後半に疑問点が明らかになっていく場面と、その後の行動で終始ハラハラして読めた

Posted byブクログ

2022/06/20

CL 2022.6.16-2022.6.19 人気絶頂の匿名作家とそのアシスタント。 ふたりそれぞれの思惑が複雑に絡み合い、二転三転。ラストはきっちりオチをつけて、すごく楽しめた。

Posted byブクログ

2022/05/08

人気作を抱えながらも匿名作家を貫きたい小説家のもとへ、有名になりたい欲望を溜め込んでいる小説家志望の女性がアシスタントとして小説家のもとへ訪れる。 この二人の「名前を隠したい」「名前を知らしめたい」主張がせめぎ合いぶつかりあって、中盤すぎからはかなりアグレッシブかつダイナミック...

人気作を抱えながらも匿名作家を貫きたい小説家のもとへ、有名になりたい欲望を溜め込んでいる小説家志望の女性がアシスタントとして小説家のもとへ訪れる。 この二人の「名前を隠したい」「名前を知らしめたい」主張がせめぎ合いぶつかりあって、中盤すぎからはかなりアグレッシブかつダイナミックにぶつかりあっていく物語でした。 実は丹念に散りばめられていた伏線や、真実へ徐々に至っていく過程はとても丁寧に描かれている、間違いなく正当派なミステリではあるのですが、いろいろかなぐり捨て出した二人のありようは、確かに映画化したら映えるだろうな…と思えました。 この邦題も、原題「WHO IS MAUD DIXON」も、読み終えるとなかなか洒落含みの面白味があって良いですね。名は体を表す…、それってほんとに?、などと含み笑いを浮かべそうになります。

Posted byブクログ

2022/04/29

これはめちゃくちゃ好きなやつです。 後半はもう何がどうなるのか知りたくて知りたくて一気読みでした。 ドキドキして血流が良くなった。心臓に良いかはわからないけど…。

Posted byブクログ

2022/04/26

匿名の売れっ子作家がいる。 この設定に、色々な思惑が重なり重厚なサスペンスになっています。 序盤の人間ドラマの様子から、ここまで空気が変わるかと圧倒されました。 邦題は正直、センスを疑いますが、作品自体は大傑作です。 誰にでも読んでほしいし、すぐにでも映画化してほしい。

Posted byブクログ

2022/03/14

作家になりたいフローレンスと匿名のベストセラー作家のモード。モードにアシスタントとして雇われ近くで執筆や生活を見ている前半と徐々に空気が変わり始める中盤からラストまでの展開で目が離せなくなる。作家とアシスタントの何気ない会話や生活の中にある伏線、作家になりたいフローレンスのモード...

作家になりたいフローレンスと匿名のベストセラー作家のモード。モードにアシスタントとして雇われ近くで執筆や生活を見ている前半と徐々に空気が変わり始める中盤からラストまでの展開で目が離せなくなる。作家とアシスタントの何気ない会話や生活の中にある伏線、作家になりたいフローレンスのモードすらも利用してしまおうとする強い思い。二人それぞれの思惑と小説を書くことへの思い。真相が明かされていく終盤のテンポの良さと二転三転する構成でラストまで一気読み。

Posted byブクログ