教室にもあった！身のまわりの憲法 の商品レビュー

山下真一(監修)

2022/06/01

子どもたちの世界は争いに満ちているからな…それを理性的に解決しようとするときに、憲法を引き合いに出してみるのは面白いのかもしれない。
多分この本の目的は逆なんだろうけど。
憲法を理解するために身近な争いを引き合いに出しているのよね。
みんな「自分のこと」が大切、「自分の意思」を突き通したい。
でもみんながそうしてしまえば、どうしてもぶつかることになる。
そんな時に「何か格上の存在」に頼って何とかしてもらおうとするのもひとつの手ではあるけれど、それでは何にも考えなくなってしまって。
みんなでとことんまで話し合って考えるのが民主主義…そのはずなんだけど。
国が何とかしてくれる、国が決めるべきだ、そう言いたくなる気持ちもすごくわかるし私にもあるけれど、その国の後ろにいるのは自分を含めた国民のはずなんですよね。
何事も簡単に解決しようとすれば、結局は思考停止になってしまう。
人に従っているのは楽だけど、自分が無くなってしまう。もちろん自分の権利も。