シネシネ ナンデダ日記 の商品レビュー
読み切ったあとに、いつできた本か確認してみたらまだ世に出てきて数年の本だったので内容も相まって生々しさを感じた。
Posted by
父親が統合失調症の娘さんとの生活を描いたノンフィクション。「note」を書籍化した。娘さんは「死ね」などと叫び、暴れる。凄惨である。「寝てるとホッとします」と書いている(47頁)。これでは生きる楽しみは何かとなってしまう。 抗精神病薬の薬漬けになっている。抗精神病薬には副作用が...
父親が統合失調症の娘さんとの生活を描いたノンフィクション。「note」を書籍化した。娘さんは「死ね」などと叫び、暴れる。凄惨である。「寝てるとホッとします」と書いている(47頁)。これでは生きる楽しみは何かとなってしまう。 抗精神病薬の薬漬けになっている。抗精神病薬には副作用がある。本書でも薬の副作用で体重が増えたと指摘する(6頁)。米国ではオピオイド(ケシ由来の麻薬性鎮痛薬や同様の作用を示す合成鎮痛薬の総称)の過剰摂取が増加率の高い死因の一つになっている(アン・ケース、アンガス・ディートン著、松本裕訳『絶望死のアメリカ――資本主義がめざすべきもの』みすず書房、2021年)。 このため、「薬を飲むのがよくない」「抗鬱剤とか睡眠薬とか飲んでいると余計体調悪い」との意見もある(吉田豪『サブカル・スーパースター鬱伝』徳間書店、2012年)。これに対して本書は薬なしでは成り立たない状況である。薬は利用しない方が良いと考えるが、精神論根性論では解決しない。 新型コロナウイルスのパンデミックが襲う。娘さんは一人では生きていけなさそうであるため、感染しないように気を付けて生活している。他方でコロナ禍により導入されたテレワークは助かっている(169頁)。通勤時間がなく、その分、娘さんを気にかけられる。コロナ収束で元に戻そうという動きがあるが、テレワークは続ける価値がある。 著者は娘さんの面倒を見なければならないため、できるだけ家にいる。コロナ禍によって、どこにも行かないことが日常になった。自粛生活を苦行のように見る向きもあるが、逆に救われた人々は多いだろう。 コロナ禍は食品の買い物にも影響を与えた。「緊急事態宣言を受けて営業を自粛しているお店が多い影響でスーパーで扱う魚の質が明らかに上がっています」(218頁)。これは私も実感した。宴会需要がなくなったことは飲食店にとって大きな打撃だろう。しかし、宴会は食事そのものを楽しむことが乏しく、残飯が多くなる。食材にとっても個々の消費者の食事で購入される方が幸せだろう。
Posted by
統合失調症という病気が そんなに珍しくもない病気だとは知らなかったし こんなに壮絶な家庭環境になってしまうのも知らなかった。 それにしても著者は本当によく頑張ってる 仕事に家事に娘さんの対応に。 男親でここまでやれるってすごいなぁ。 将来を考えてしまうと不安にもなるし 他人事...
統合失調症という病気が そんなに珍しくもない病気だとは知らなかったし こんなに壮絶な家庭環境になってしまうのも知らなかった。 それにしても著者は本当によく頑張ってる 仕事に家事に娘さんの対応に。 男親でここまでやれるってすごいなぁ。 将来を考えてしまうと不安にもなるし 他人事ではなく心配してしまう。
Posted by
- 1