残月記 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人物描写の表現の幅がすごい。「母親と妻を指で弾いたら同じような寂しい音がする」「女は双子の娘を抱えるかのように膝を大事そうに抱えている」(原文ママではない)なんて表現どうしたら思いつくのか。 「そして月がふりかえる」 面白いのに中途半端すぎる。入れ替わった人はだれ…?最後の連絡の人達はいったい…?ユウコとの関係は…? 「月景石」 どんな石なのか見てみたい。こちらも面白いのに、投げやりに終わる。ジャスミンと大便は同じ匂い。 「残月記」 こちらは素晴らしいディストピアもの。ルカに仏像を送り続ける残月の愛の形が切ない。月の砂漠の描写いったのか?とも思うけど、最後のハッピーエンドのために必要か。
Posted by
そして月がふりかえる 月景石 残月記 の短編三つ。 あちらの世界とこちらの世界、夢と現、どの話も二つの世界を絡めて話をみせる構成になっている。 ファンタジーではあるがリアリティのある世界観で楽しめた。
Posted by
想像を超える世界観だった。 全三編「月」がテーマの異世界の物語。 どれも夢のなかのような不思議な感覚と恐怖感をおぼえる。 「残月記」は特に強い衝撃を受けた。 近未来の日本で月昂という感染症にかかった青年の話。 独裁政治下。月昂にかかった者は収容され隔離される。男は剣闘士、女は勳婦...
想像を超える世界観だった。 全三編「月」がテーマの異世界の物語。 どれも夢のなかのような不思議な感覚と恐怖感をおぼえる。 「残月記」は特に強い衝撃を受けた。 近未来の日本で月昂という感染症にかかった青年の話。 独裁政治下。月昂にかかった者は収容され隔離される。男は剣闘士、女は勳婦として生きる選択ができる。剣闘士として生きることを決意した青年は、勳婦になった一人の女性を愛するようになる。 特殊な状況だからこそ二人だけの世界ができあがったんだろうとも思う。 純粋な愛の物語。愛する人のために懸命に生きる姿が心に残った。
Posted by
ジャケ借り 1話目完読 不気味。その後この人どうしはったんやろ。 2話目挫折 夢の世界がでてきてしんどくなった 3話目読まずにタイムオーバーで返却
Posted by
恐ろしくて 切なくて 美しい。 信頼する書評家の方々が 帯に推薦文を寄せていたー ということもあり購入。 突拍子もないくせに やけに身近で リアリティがあって いままでに 読んだことのない 世界観でした。 ある時 突然 日常生活から 世界から 自分だけが弾き出され...
恐ろしくて 切なくて 美しい。 信頼する書評家の方々が 帯に推薦文を寄せていたー ということもあり購入。 突拍子もないくせに やけに身近で リアリティがあって いままでに 読んだことのない 世界観でした。 ある時 突然 日常生活から 世界から 自分だけが弾き出される 恐怖を描いた 『そして月がふりかえる』。 あるひとつの石を巡って 異世界と現実を 行きつ戻りつする 不穏なファンタジー 『月景石』。 そして タイトルにも なっている 『残月記』。 中編ながら 壮大なストーリー。 三編の物語を 読んだ後には "私が月を見ている" のではなく "月が私を見つめている"のだー という 不思議な感覚に 捉われます。
Posted by
月をテーマに広く展開していくストーリー。 SFかファンタジーか。普通ならこんなに取っ散らかった話は本としてまとまらないと思うが、筆力で読ませる。 月にもう一つの世界、もう一つの歴史がある…というのがすごい。…月ですよ。いつも見ている。 すごい本でした。スピンオフ作品...
月をテーマに広く展開していくストーリー。 SFかファンタジーか。普通ならこんなに取っ散らかった話は本としてまとまらないと思うが、筆力で読ませる。 月にもう一つの世界、もう一つの歴史がある…というのがすごい。…月ですよ。いつも見ている。 すごい本でした。スピンオフ作品がいくつもできそう。
Posted by
私の乏しい想像力を鍛えあげる1冊だった。 この本を読みきったなら、きっとイマジネーション能力がレベルアップしてるはず、と信じたい。 タイムリープもあれば、現実とリンクしたパラレルワールドな世界観もあり、 重厚で社会派なハードボイルド要素があると思えば、いきなりファンタジーな世界...
私の乏しい想像力を鍛えあげる1冊だった。 この本を読みきったなら、きっとイマジネーション能力がレベルアップしてるはず、と信じたい。 タイムリープもあれば、現実とリンクしたパラレルワールドな世界観もあり、 重厚で社会派なハードボイルド要素があると思えば、いきなりファンタジーな世界に飛ばされる。 必死に食らいついて読まなければ振り落とされてしまいそうだ。 そうして着地したのは愚直な純愛だった。 愛も希望も存在しないようなこのディストピアでこんな終わり方はズルイ。 いや、愛を際立たせたかったから、こんな世界を描いたとも言えそうだ。 筋トレの後に思わぬご褒美が待っていたような読後感だった
Posted by
もしも「月が裏返ったら」「月から地球を眺めたら」「月の光で変身したら」…3つの月の物語。 既視感のある「もしも」から、緻密に組み上げられた空想が、どこまでもどこまでも広がっていって果てがない。 月が見せる悪夢は、覚めても覚めても終わらない。
Posted by
月が絡んだ短編・中編が収録されています。 どの話も、月のどこかひんやりとしていて不気味な雰囲気と、どこか人を惹きつける魅力が伝わってきます。 ファンタジー要素もあいまって、神秘的で厳かな気分になりながら読みました。 ファンタジー慣れしていないからか、想像しきれず読むのに時間がかか...
月が絡んだ短編・中編が収録されています。 どの話も、月のどこかひんやりとしていて不気味な雰囲気と、どこか人を惹きつける魅力が伝わってきます。 ファンタジー要素もあいまって、神秘的で厳かな気分になりながら読みました。 ファンタジー慣れしていないからか、想像しきれず読むのに時間がかかってしまいましたが、歴史、恋愛、ディストピアなどなど、色々なジャンルが含まれていて、満足感がありました。 特に表題作の残月記に出てくる「月昂」の設定は面白かったです。月の満ち欠けによって体調や気分が大幅に上下するんですが、気分の浮き沈みから生まれる色々な感情や行動は、現代人とも通ずるなと感じました。 新しいジャンルの小説を開拓できた気がします。
Posted by
セリフがすごい少なくて読みにくいけど、文章の表現力がすごいのか頭の中でどんどん映像化された。 SF?ファンタジー?表題作は壮大な愛の話。短編2作とも中途半端なとこで終わった。 本屋大賞ノミネート作品にしては重いような?なんでこれノミネートされたんやろ?
Posted by