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「日本」ってどんな国? の商品レビュー

3.7

30件のお客様レビュー

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2023/01/24
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日々ぼんやりと感じていた日本の諸問題が国際データ比較によって明確な証拠や裏付けとなって明確に見えてくる。 既知の問題が多く、目からウロコが落ちるような新しい発見はほぼないが、この本を読んで今の日本の現状を再認識できたし、日本を「他人事」のような感覚ではなく、当事者意識を持って捉えられたのがよかった。 以下、読書メモ 家族、ジェンダー、学校・仕事、経済、政治どれも密接に関わり合い、複雑に絡み合いながら問題を孕んでいる。 いつまでも男性を主力戦力として働かせる政府、企業。女性は雇用機会が増えるも、男性の長時間労働を支えるため、仕事と家事の両立必須。 政府の非正規雇用制度を企業は大いに活用し、生産性と効率性の低いサービス業が増える日本では人々は仕事に縛られプライベートな時間が減っていく。 仕事に縛られる大人は育児の十分な時間が取れず、家族間の絆が希薄になる。子どもが孤立する。 家族の貧困格差から教育格差が生まれる。 政府が教育制度を整えないために、教師の生徒一人一人に掛けられる時間やサポートが減る。子どもは学力こそ高いが、学習の楽しさ、意義を感じられない…etc なんとなく自分はやれてる、生活できてるから大丈夫。で終わらせてはいけない。 自分だけでなく、周囲の人、世界中の全ての人が自由を勝ち取り幸福になるまで、運動は続く。 日本政府に無力感を抱き、自国の問題から目を逸らし、なし崩し的に生きるのではなく、自分が当事者意識を持ってまずは日本の問題を直視すること。これこそが運動の第一歩になりうる。 まずはもっと知見を深め、政府の動向を伺い、自分に何ができるのかを見極めたい。

Posted byブクログ

2023/01/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

豊富なデータをもとに、世界各国と比較しながら日本という国の特徴がよく分かる1冊。 「自己肯定感低め」「今は経済発展が滞ってる」など、日本の現在について何となく理解した気でいたが、データをもとに具体的に書かれている本書を読んで、「今のままではダメだ」と危機感を覚えた。筆者の思惑に乗せられているところもあるかもしれないが、それでも今のままでは日本が衰退していってしまうことには変わりない。 日本国民の一員として、政治のニュースをこまめに見るなど、まずは小さなことから始めたい。 ・生きる意味を見出してない若者がとても多い。 ・賃金よりも人間関係重視で仕事をしている。  → 仕事のやりがいや意義を見出せない。 ・効率悪+賃金低のサービス業従事者が多い。 ・自己責任の意識が強い。  →政治に期待しない・貧乏な友人を助けない。 ・保守派が多い。改革派が少ない。

Posted byブクログ

2022/12/18

愛国心がない、国に対して自分ごとではないという現状については、やはり教育が鍵になると改めて感じさせられた。また、日本人の若者が、傷ついているということについて、様々な要因が張り巡らせていることを実感し、難しさを感じた。やはりこれも教育が大きい原因の一つだと私は思うが、、、 また...

愛国心がない、国に対して自分ごとではないという現状については、やはり教育が鍵になると改めて感じさせられた。また、日本人の若者が、傷ついているということについて、様々な要因が張り巡らせていることを実感し、難しさを感じた。やはりこれも教育が大きい原因の一つだと私は思うが、、、 また、日本は、職場に対して人間関係を求めているが、世界の人は給料などを、主張するということなの、初めて知った事実もあった。

Posted byブクログ

2022/11/12

概観が体系的にまとまっており、分かりやすかった。目新しいことはないが、改めて「認識できる」といったところ。単に並べられた事実だけ受け取ると「ネガ」で終わってしまうし、確かにどうしようもないことも多い。それでも、自分が幸せに生きるために自分をどこに置くか?」をマクロ的に考える際に必...

概観が体系的にまとまっており、分かりやすかった。目新しいことはないが、改めて「認識できる」といったところ。単に並べられた事実だけ受け取ると「ネガ」で終わってしまうし、確かにどうしようもないことも多い。それでも、自分が幸せに生きるために自分をどこに置くか?」をマクロ的に考える際に必須なインプットだと思った。特に女性と20-30代。

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2022/09/18

日本の社会問題をジェンダー、教育、政治などさまざまな切り口からわかりやすく論じられている本。だからこそそれぞれの社会問題が何らかの形で影響力を持ち、相互につながっていることを認識できた。関係ない、優先順位が低い問題なんてないんだと痛感した。 あまり知識がなかった仕事や教育について...

日本の社会問題をジェンダー、教育、政治などさまざまな切り口からわかりやすく論じられている本。だからこそそれぞれの社会問題が何らかの形で影響力を持ち、相互につながっていることを認識できた。関係ない、優先順位が低い問題なんてないんだと痛感した。 あまり知識がなかった仕事や教育についても知れてよかった!

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2022/09/15

日本を諸外国と比べてマイナスなところを指摘している本。 まぁ、実際日本ってほんと生きづらい国だよねと思っていました。この本は、それをデータで示してくれていて、あ、やっぱ自分のこの気持ちって間違えていなかったんだなって思わせてくれて、とても力をもらえます。 あまりにも日本を下げて...

日本を諸外国と比べてマイナスなところを指摘している本。 まぁ、実際日本ってほんと生きづらい国だよねと思っていました。この本は、それをデータで示してくれていて、あ、やっぱ自分のこの気持ちって間違えていなかったんだなって思わせてくれて、とても力をもらえます。 あまりにも日本を下げているので読んでいて萎えましたが、現実をしっかり見ましょうと、政府は何やってんだと思ってしまいますね。 自助努力ももちろん大事かもしれないけど、日本国憲法に則れば、政府は国民のために政治をしなきゃいけないのです。世界と比べても、国会議員はぶっちぎりでたくさんお金をもらっているのに、職務放棄も甚だしいと思いますね。なんとかしてほしいものです。 この本の最後に諦めてはいけないと書かれてましたが、この、何やっても変わらない感が今の日本には蔓延してて、その気持ちが今の日本の閉塞感だとか、衰退感を生み出しているのかなぁと思いました。

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2022/09/04

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480684127/

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2022/08/10

データに基づく社会科学の方法についての啓蒙を目指すと同時に、色々マズいことになっている日本の現状についての啓蒙の書でもあろうとしている。ただ、二兎を追うことになり、どちらも中途半端になった感がある。すでに他の著作でやっているのかもしれないが、もっとテーマを絞って、綿密な分析を分か...

データに基づく社会科学の方法についての啓蒙を目指すと同時に、色々マズいことになっている日本の現状についての啓蒙の書でもあろうとしている。ただ、二兎を追うことになり、どちらも中途半端になった感がある。すでに他の著作でやっているのかもしれないが、もっとテーマを絞って、綿密な分析を分かりやすく紹介する方が、高校生には参考になるし、興味も湧くと思う。

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2022/07/28

データをもとに日本とはどんな国かを直視させる本。本田由紀氏の本気は、あらゆるところで、あらゆる層に向かって発信し続けることから、十分伝わる。Twitterさえ、発信している。 東大の教養部の推薦入試にも、彼女の本「教育は何を評価してきたのか」から出題され、東大もまた、この国に対す...

データをもとに日本とはどんな国かを直視させる本。本田由紀氏の本気は、あらゆるところで、あらゆる層に向かって発信し続けることから、十分伝わる。Twitterさえ、発信している。 東大の教養部の推薦入試にも、彼女の本「教育は何を評価してきたのか」から出題され、東大もまた、この国に対する危機感を強くしている。 この本は、若者向けに、まずはデータでエビデンスを明確にし、偏見の先入観のない日本人像を提示、そこから展望を導き出す。 結局、やれることは、「どんな属性の人にも偏見を持たずに敬意を払う」という、どこでも言われ続けたことになるのだが、データを示された後では、説得力が増す。 本田由紀氏を応援します!

Posted byブクログ

2022/07/21

(メモ)高度経済成長での圧倒的な成長を支えたのは、家族内分業、家族的企業であったがそれが時代遅れになっている。労働意欲の低下、学業への主体的意欲の無さや、貧困の連鎖、自己効力感の低下、、、日本に漂う閉塞感。宮台真司は「終わりなき日常を生きろ」と述べるにとどまっているような現実。 ...

(メモ)高度経済成長での圧倒的な成長を支えたのは、家族内分業、家族的企業であったがそれが時代遅れになっている。労働意欲の低下、学業への主体的意欲の無さや、貧困の連鎖、自己効力感の低下、、、日本に漂う閉塞感。宮台真司は「終わりなき日常を生きろ」と述べるにとどまっているような現実。 本書では海外データに基づき比較する事で著者なりの政策的な解決策のヒントを示している。

Posted byブクログ