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ある男 の商品レビュー

3.8

525件のお客様レビュー

  1. 5つ

    108

  2. 4つ

    205

  3. 3つ

    152

  4. 2つ

    24

  5. 1つ

    8

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2021/11/23

赤裸々な心理描写は、それを綴る主人公の言葉に美化を感じて少し複雑な気持ちで読んだ。作者の社会への問題意識が投影されて読みにくい部分もあったかも。中年の心の変化を描いた純文学的な立ち位置なのかな。

Posted byブクログ

2021/11/23

なかなか重いテーマなんだけど物語としても展開が面白くて一気に読めた。愛にとって過去とは何か、については、過去がわかったところでまた愛し直す、ってのがひとつの回答なんだと俺も思った。大筋としてはとても面白かったんだけど、語り部の弁護士がクールに装ってるのにマヌケ過ぎて扱いが可哀想だ...

なかなか重いテーマなんだけど物語としても展開が面白くて一気に読めた。愛にとって過去とは何か、については、過去がわかったところでまた愛し直す、ってのがひとつの回答なんだと俺も思った。大筋としてはとても面白かったんだけど、語り部の弁護士がクールに装ってるのにマヌケ過ぎて扱いが可哀想だと思った。テーマと比較してこの弁護士に起きたことをどう消化していいのか判断つかない。

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2021/11/22

好きになって結婚した人が、存在しない人だった というところから物語が始まる どうしてそんな人が存在するのか、それにはそれなりの理由があって、それを取り巻く複雑な原因がある 例えば自分が彼だったら‥と考える その人に向けてのそれぞれの想いが、物語を繰り広げられて行く 人は、自分で決...

好きになって結婚した人が、存在しない人だった というところから物語が始まる どうしてそんな人が存在するのか、それにはそれなりの理由があって、それを取り巻く複雑な原因がある 例えば自分が彼だったら‥と考える その人に向けてのそれぞれの想いが、物語を繰り広げられて行く 人は、自分で決めてもないのに置かれた環境で決まってしまう抗えない運命みたいなものもある いろいろな苦しい辛いことがあっても前向きに生きていこうとする人たちにとても共感した

Posted byブクログ

2021/11/17

平野さんの設定はあらすじ見ただけで惹かれるものが多い。これもまさにそう どういうことが解決されていくのはとても楽しい

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2021/11/15

途中まではミステリー要素も多く引き込まれていった。終盤のヘイトや在日のエピソードが無駄に長くて飽きてきた。

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2021/11/13

自分とは何なのか考えさせられた。 全く別の人の生き方を歩んだとしてもその人の自身の人間性が人生を大きく左右する。一方でその人自身を見ずに、その人の育った家庭環境や過去の出来事で決めつけてしまうこともある。 改めてたくさんの気づきをくれる本に出会いました。

Posted byブクログ

2021/11/08

亡くなった夫は偽名を使っていた。 夫の死後、それを知った妻が、夫は本当は誰だったのかを知る為に弁護士に調査を依頼する。 戸籍の売買、在日問題といった社会問題を取り上げた本作品。 テーマは重いが、その割に、サクサク読めた。 事情が明るみになるにつれ、血とは?遺伝とは?アイデンティテ...

亡くなった夫は偽名を使っていた。 夫の死後、それを知った妻が、夫は本当は誰だったのかを知る為に弁護士に調査を依頼する。 戸籍の売買、在日問題といった社会問題を取り上げた本作品。 テーマは重いが、その割に、サクサク読めた。 事情が明るみになるにつれ、血とは?遺伝とは?アイデンティティとは?愛とは?と、色々なことを考えさせられた。 つまるところ、どんな環境で育ったにしろ、本人次第で幸せになれるのだと思う。 人は早々強くはなれないのだけれど。

Posted byブクログ

2021/11/08

読売文学賞受賞作で、新聞書評でも評判がよく、いつか読もうと思っているうちに、文庫化されてしまった。 最近の文庫化の早さは、読者としては歓迎すべきことなのか。 幸せな家庭を築いていた男が事故で突然亡くなって、名前とは別の男だった。妻の里枝から相談を受けた弁護士の城戸は、他人の人生を...

読売文学賞受賞作で、新聞書評でも評判がよく、いつか読もうと思っているうちに、文庫化されてしまった。 最近の文庫化の早さは、読者としては歓迎すべきことなのか。 幸せな家庭を築いていた男が事故で突然亡くなって、名前とは別の男だった。妻の里枝から相談を受けた弁護士の城戸は、他人の人生を生きるってことに興味をそそられ、調査にのめり込んでしまう。 ある男とは、「谷口大祐」を名乗る亡くなった男であり、かつ弁護士の城戸でもあるだろう。 愛にとって過去とは何か、愛に過去は必要か、を問う文芸作品であるとともに、名前を取り替えた男の過去を訪ね歩くミステリー小説ともいえる。 調査を終え、妻との間のギクシャクした関係も解消され、城戸は家族と水族館へ。 その食堂での場面。妻が席を外した際にたまたま見た妻のスマホの意味ありげな言葉とメッセージの描写がある。不穏な暗示のようだが、その後の展開には触れていないけど、果たしてどうなったのか・・・。

Posted byブクログ

2021/11/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

誰かを好きになる時、見た目や雰囲気やそういったものがきっかけになることは多いと思う。そんな時、その人の過去や経歴なんかは後付けに過ぎない。それに自分と出会う前の話なんかより、これから歩む二人の未来の話をしたい。でもそれは目の前にいる人をなんの疑いもなく信用しているから言えること。もしも愛した人の名前も過去も別人だと分かったら?そこに確かにあった愛は根本から崩れてしまうのではないか?だって自分が愛したのは誰だったの?人はルーツに空白があると不安になる。ただ、どうだろう?過去を偽っていた夫婦と自分のルーツを明かして結婚した夫婦の対比が描かれているが、いったいどちらが幸せなのだろうか?

Posted byブクログ

2021/10/31

久しぶりにガツンときました。 今の自分を形成するもの、アイデンティティを意識して、しなやかに生きていきたい。

Posted byブクログ