未来 の商品レビュー
湊ワールドが広がっています。あとがきに文章を書くことに込めている思いが書かれていて、おそらく著者は物語の主人公のような人を助けたいという思いがあるのだと思います。ただ著者の作品を読むと感じるのは逃れられない鎖のようなものであり、この作品からもそれを強く感じました。
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章子編はとにかく描写がエグかった いじめの実態も意図してラインを超えてきている あとがきにもあったがそういうことが現実に起きているのか もしそうならあとがきにある通り、1人でも多くの人が「知っている」ことで救える誰かがいるのではないか 本書を読んで知ったことを誰かに話すことでその実情を広めることはできる とにかく章子編の最後らへんはこの先どうなるのだろうというワクワク感が一番すごかった この話だけでも一つの小説が作れそうに感じた エピソード編は三つあった チエリの二重人格の親父描写は流石にオーバーだとは思った アリサのキャラクターは特別で個人的に重要なキャラだと思う 篠宮先生のストーリーは最終的には唯一と言っていい救いがあったのではないだろうか ここは普通に恋愛小説にありそうな話だった 良太の過去編は内容が詰まってて引き込まれた これを読んでから章子編を思い返すと色々想像できて楽しい 一番読んでいて深く感じたのは、いろんなストーリーがあるがそのそれぞれの視点から文乃(ママ)の人物像が違って見えるところだ 章子が最後らへんに語ったママの過去の事件当時の心理考察は大きなヒントになったし、物語を通して真実を断定しないところが大きな想像につながった 結局どうなったのかってところ 早坂とアリサの父はどうなったか、ママは最後に残ってどうしたのか、ドリームランドではどうしたか、30周年記念に行けたのか、ママは本当は何を考えていたのか、などとにかく想像するのが楽しい作品だった 子供の残酷な現実(いろんな意味での貧困問題)を多くの人が知ることでできること。色々考えさせられた。 また読みたい。 放火多いなぁ
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小学生が書く手紙を読み進めていくが 内容が重すぎてこんなの現実にあるわけないし……と考えながら読みました。 けれど最後の作者のあとがきを読んであらためて読んでよかったな思える本でした。
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一気読みでした。 章子、亜里沙それぞれの辛さが丹念に描かれ、未来の私からの手紙の謎も明かされる。親であること、子供を育て上げることの責任を問われた作品。
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湊かなえらしい作品で、登場人物の人生がことごとく悪い方向へ向かってしまうため読んでいて何とも言えない感情になった。ただラストは少し希望が見える終わり方だったように思う。 家族内で問題を抱える子ども達が、様々な理不尽や困難に晒されながらも未来へ生きることを願う物語。各人物視点で進むストーリーは重厚であり読み応えがあった。子ども達が大人になり次世代の子ども達達を救おうとする姿をみて、自分も人のことを気遣えるように、また人に頼れるようになりたいと感じた。
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オーディブルで完読。 何故登場人物たちにこんなにも不幸が続くのか?と憤りと悲しみを重ねながら読みました。 話に出てくる人物にはみな不幸な生い立ちを抱えており、人並みに生きてきた私には考えられない家庭環境でした。 あとがきを聞き終え、あぁ、これは特別なことでないんだと考えさせられ...
オーディブルで完読。 何故登場人物たちにこんなにも不幸が続くのか?と憤りと悲しみを重ねながら読みました。 話に出てくる人物にはみな不幸な生い立ちを抱えており、人並みに生きてきた私には考えられない家庭環境でした。 あとがきを聞き終え、あぁ、これは特別なことでないんだと考えさせられました。辛い生い立ちを強いられ、心に傷を抱えながら、自分を奮い立たせながら生きている人たちが身近にいるんだと。 視野を広く、人と付き合っていきたいと思いました。
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さすがイヤミス… ここまで次々、大人も子供もひどい人がいるかな それでも最後まで読めてしまうのが湊かなえ
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久しぶりに湊かなえさんの本を手に取りました。湊かなえさんの本はテーマが重い本を多く読んでいたので、本を開くまでに自問して読み始めました。 今からこの本を読む人はあとがきまで必ず読んで欲しい。 本編は子供の貧困問題、学校でのいじめ、虐待など読んでいるだけで痛々しく切ない感じでどこ...
久しぶりに湊かなえさんの本を手に取りました。湊かなえさんの本はテーマが重い本を多く読んでいたので、本を開くまでに自問して読み始めました。 今からこの本を読む人はあとがきまで必ず読んで欲しい。 本編は子供の貧困問題、学校でのいじめ、虐待など読んでいるだけで痛々しく切ない感じでどこまでもこの不幸?不運?のループからは逃げられないのか?と思う事ばかりで、その中で見つけ出す小さな幸せに物語に入り込み一緒に安堵しながら読みました。心に重たいモヤモヤしたものを持ったままあとがきを読みました。 頭をガンガンと何度も何度も殴られたような感覚でした。自分はどこの位置でこの物語を読んだのか?今まで何を見て何を見ようとしてきたのだろうと。 この本を読んだ自分は杭を打たれて傷をつけられているといいなと思いました。 本を読んで気持ちが熱いうちにレビューだけでも残しておきたくて書きました。
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読み物、ストーリーとしてもとても面白い。先を予想させない構成で最後まで楽しめた。 あとがきを読んで著者の想いに感銘を受けた。自分は貧困とは遠い世界で生きている。恵まれていると思うと共に自分にできること、子供達に視点をもってもらうこと。意識したいと感じた。 街ゆく人、かかわる人の境遇に関心がうまれる。
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