未来 の商品レビュー
ほぼノンストップで読み終えました。 私が見ている世界はほんの一部で、その裏側にある広大なドス黒い世界で、足掻いている、心を閉ざしている、そして壊れていく人が沢山いるのだ。 なんとなくわかっているような気でいて、実は何もわかっていない。目を背けたくなるようなシーンが続き、最後作者初...
ほぼノンストップで読み終えました。 私が見ている世界はほんの一部で、その裏側にある広大なドス黒い世界で、足掻いている、心を閉ざしている、そして壊れていく人が沢山いるのだ。 なんとなくわかっているような気でいて、実は何もわかっていない。目を背けたくなるようなシーンが続き、最後作者初のあとがきを読むと、日常にある現実から目を背けている自分を改めて認識して情けなくなる。 また、未来からの返信はいつ来るのか、なんて考えながら読んでいた前半が恥ずかしくなるような、中盤以降のリアリティ。物語の構成も、飽きさせない流れで、さすがの一言です。
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知るという行為が、救済や抑止力につながることがあると、私は思うのです。ー後書きより。 ものすごい物語だった。 一気に引き込まれる感覚は久しぶりだった。 一人ひとりの物語が辛く重苦しいが、時折感じる人の温かさが救いになる。 先生たちにもおすすめしたい一冊。
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考えさせられました。 物語の内容を理解しつつ、その物事の事も同時に色々と考えてしまい、読むのに時間がかかってしまいました。
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今までの湊かなえ先生の作品とは全く違う印象を受ける作品であった まるで見てきたかのように所謂「機能不全家族」を見事に書いており、思わず目を背けたくなるような描写も多く、作者がこの問題に対してとても関心を持ちなんとかしたいと思っていることが伝わる作品であった ドブのような人生を歩んだ人間は一般家庭を理解できるのに、一般家庭を歩んだ人間はドブの人生を想像すらできないのがとても悲しい これを読んだ一般人がこれを「物語」ではなく「現実でもあること」と認識できるのだろうか、と思った 後書きまで含めて一つの作品であると私は思ったので、もしこの後書き(文庫版)がなければここまで感銘を受けなかったとも思う
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さすが、湊かなえ。 さほど期待せず電車の中で読み始めたら止まらなくなり、駅についてからも歩きながら読んでしまった。 最初、ファンタジー?と思わせられたが、そんなわけはなくて、圧倒的なリアリティがあった。 読んでいて苦しくなるようなストーリーでありつつ、ぐいぐい引き込まれる。 ラス...
さすが、湊かなえ。 さほど期待せず電車の中で読み始めたら止まらなくなり、駅についてからも歩きながら読んでしまった。 最初、ファンタジー?と思わせられたが、そんなわけはなくて、圧倒的なリアリティがあった。 読んでいて苦しくなるようなストーリーでありつつ、ぐいぐい引き込まれる。 ラストはほんのり希望が見えるようで、救いがあった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
帯に書いてあったのですが著者のデビュー作【告白】から10年とありました。率直に『10年しか経っていないの?』と思います。 本書は【湊かなえ】さんの、初期の作品達の何かを引っ張っていて、それらがアップグレードというか醸造されたような物語となっております(あくまでも大雑把な主観ですが・・・) 技術的には手紙パート(前半)とエピソードパート(後半)に別れているせいで手紙パートで未解決というか保留状態の謎がいつ語られるのか気になって気になっての一気読みさせる構成となっております。 父を亡くした章子のもとに30歳の自分から手紙が届く!?心に病を抱える母と章子の母子家族に手を差し伸べる人達と不幸をもたらす者達が現れては消え残り消えていきます。 個人的な感想としては読んでいて苦しくなりました。章子や亜里沙が何故こんなに不幸にならなければならないのか?不幸の連鎖が読み手の心を苦しめます。 他の作品で著者が述べていた、浅瀬で溺れている人達のせいで深い所で死ぬ可能性を孕み溺れている人達が助からなくなる。と言う場面を何故か思い出しました。 本書で述べられた問題に対して自分に何が出来るか考えてみたいと思いました。 それと、夢の王国ドリームランドに行ける人は行った方が良いと思う。日常の全てを忘れられて、また来るために明日からを頑張る事が出来るから!
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終始鳥肌だった。 久しぶりに500ページ近くの長編を読んだけど 読んでる最中一度も「長いな」って感じなかった!! 前半は、物語の中心である章子が ある人に向けて書いた日記のような手紙が主軸で その見せ方がなんとも湊かなえさんぽいな〜と思って 後半は章子に関わる人視点で描かれた そ...
終始鳥肌だった。 久しぶりに500ページ近くの長編を読んだけど 読んでる最中一度も「長いな」って感じなかった!! 前半は、物語の中心である章子が ある人に向けて書いた日記のような手紙が主軸で その見せ方がなんとも湊かなえさんぽいな〜と思って 後半は章子に関わる人視点で描かれた その人の過去、前半部分でも触れられていた謎というか 事柄の真相が語られてて、 そこが前半部分と繋がってくる感じ…。 ミステリーだし、フィクションなんだけど 日本にある(世界にある?)社会問題、家庭問題が 書かれていてあとがきを読んで、 湊かなえさんの書きたかったのはこれなんだ!!!って 久しぶりに余韻を引きずる小説が読めたな〜。 今日はまだ午前中だけど、 他の物語は入れたくない!
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何の話なのか分からないままでもなんとなく読み進めてしまう。 気分の悪いけど終わった後は何故かスッキリ そんな感じ
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さすがニアミスの女王。 暗い、辛い、読むに堪え難いところもあるけれど、先が気になり、一気に読んでしまう。 これぞ湊かなえマジック✨
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