神よ憐れみたまえ の商品レビュー
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序盤すごく面白かったけど,想像していた話と違って(これは私が悪い),そこまで好きになれる本じゃなかった。テーマはそっちじゃないとはいえ遺書で真相が分かるて・・・とか思ってしまう。この種がテーマな本は苦手なのかもしれない。『モンローが死んだ日』の方が好きかな。
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昭和38年11月、三井三池炭鉱の爆発と国鉄の事故が同じ日に発生し、「魔の土曜日」と言われた夜、12歳の黒沢百々子は何者かに両親を惨殺された。母ゆずりの美貌で、音楽家をめざす彼女の行く手に事件が重く立ちはだかる。(e-honより)
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分厚いので、挑む感じで読んだのだけれども、タイトル(曲名なのですね)にわくわくし過ぎたかと。どの人物にも自分とは感情の接点が見出だせなかった…そういう読み方を正しいとは思っていないけれど。
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分厚い。大長編、でもでもあっという間に読み終える。 「恋」は読んだことある。上流階級が軽井沢で・・・云々。 トーンは同じ。 1960年代生まれの百々子。12歳の修学旅行中に両親が殺され、人生が変わる。 殺した人、なんとなくわかるようになってる。うまいね。 百々子は、叔父がキライだから行きたくないと家政婦一家に引き取られ。楽しく過ごす。 両親が殺された久が原。祖父祖母が家を建て替える。そこに住む。母を虐げていた祖母はキライだけど、一緒に住む。 大学生になって彼氏ができる。崇拝してくれるし、まいっか的に。 函館旅行のすえ、両親を殺した犯人がわかる。あとの人生は1/4くらいの原稿用紙。結婚して、子を流産して、離婚して。親友の子を養子にして。 摩利と慎吾の「グランドロマン」と主題は同じ。波乱万丈の人生でした。でも他の人もそれぞれ波乱万丈だったのでは? 表題作はクラシック音楽なんだね。ピアノ曲しか知らないから初めて知った
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久しぶりにしっかりと小説を読んだという満足感がありました。学生時代に、三浦綾子さんの『塩狩峠』を読んでいた時の感覚と近いような…。かなりの長編で、著者のこの作品に対する意気込みのようなものを、読みながらひしひしと感じました。 裕福な家の娘で、誰をも魅了する美しいお嬢様、百々子...
久しぶりにしっかりと小説を読んだという満足感がありました。学生時代に、三浦綾子さんの『塩狩峠』を読んでいた時の感覚と近いような…。かなりの長編で、著者のこの作品に対する意気込みのようなものを、読みながらひしひしと感じました。 裕福な家の娘で、誰をも魅了する美しいお嬢様、百々子が何者かに両親を殺害され、家政婦のたづやその家族など、周りの人に支えられながら、その後も起こる数々の試練に耐え、強く生き抜いていくお話です。 ミステリーの要素もあり、家族のありようも考えさせてれます。 主人公はお嬢様の百々子ですが、影の主役は家政婦のたづでした。「豊かな人間性」を存分に持っているたづの言動は、今の時代にはそぐわない部分もありますが、情深く、どこまでも信用できる女性で、その人間性は誰もが憧れ、目指したいものだと思いました。 純粋に話の筋だけでここまで惹きつけられたのは久しぶりで、百々子の波瀾万丈の人生を供になぞり、心地よい疲れを感じる読後でした。
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その世界に浸れるのが長編小説の醍醐味。それを味わえた。好きとは少し違うけど。 "生き抜く" を考える、。
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とにかく、上手い、 表現の素晴らしさに何度ため息をついたか。 「百々子の生涯」を通じて ミステリー要素も交え 大満足の人間劇場でした。
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一気に読み終え、百々子の波乱に満ちた壮大な人生を共に生きた感覚が続いています。しばらく余韻を愉しみたい。
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自分に愛を注いでくれる仲睦まじい両親のもと、裕福な家庭に育つ。自らは容姿端麗にして頭脳明晰となれば、非の打ち所がない。これであの事件が起こらなければ、どれほど恵まれた人生を歩むことができたのだろう。両親の惨殺、それも12歳という多感な時期において。それでも悲観に暮れず、いたずらに他者にあたらず、自身を律して生き抜く強さを備え続ける。事件の真相が信頼する叔父の犯行と知ったのちでさえ。石川家、とりわけたづの献身がどれほど支えになったことか。いや、アルツハイマーを宣告されてなお前向きに生きる強さこそが羨ましい。
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なんだろう。久しぶりに文章、表現が良い意味で難しいものを読んだ。最近、読みやすいものが多かったのかも。
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