ザ・ビートルズ最後のレコーディング の商品レビュー

ケネス・ウォマック(著者),湯田賢司(訳者)

2024/02/17

『#ザ・ビートルズ 最後のレコーディング ソリッドステート(トランジスター)革命とアビイ・ロード』

ほぼ日書評 Day760

ビートルズ最後のアルバム（事後編集ものでない）として発表された『アビーロード』。

そこに至る様々なエピソードがマニアックに詰め込まれた一冊。好きな人には面白い。

タイトルは、それまでのアルバムは全て「真空管」を使用した機材で録音・編集されていたのが、『アビーロード』はトランジスター（当時の英語ではソリッドステートと言ったらしい）が用いられており、そのため音質や広がりが大きく変わってしまった。

天才エンジニアとして鳴らしたジェフ・エメリックも、これについてかなり批判的な発言をしたらしいが、そうした音質の変化もあり、『アビーロード』は発表当初は相当な酷評の対象となった。

今ではジョージハリスンの代表作ともされる『サムシング』（あまりに良い曲なので、十八番としていたフランク・シナトラが、これはレノン・マッカ作と思い込んでいたのは有名な話）も、当初は甘ったるいだけのバラードと酷い評価だったらしい。

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