神様の罠 の商品レビュー
夫の余命/乾くるみ★★★★ 崖の下/米澤穂信★★★ 投了図/芦沢央★★ 孤独な容疑者/大山誠一郎★★★ 推理研VSパズル研/有栖川有栖★★★★ 2020年のロマンス詐欺/辻村深月★★★★
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ミステリーアンソロジー6作、初出は2020〜21「オール讀物」 乾くるみ「夫の余命」 米澤穂積「崖の下」 芦沢 央「投了図」 大山誠一郎「孤独な容疑者」 有栖川有栖「推理研vsパズル研」 辻村深月「2020年のロマンス詐欺」 「夫の余命」はタイトルに騙される。倒叙形式で死から...
ミステリーアンソロジー6作、初出は2020〜21「オール讀物」 乾くるみ「夫の余命」 米澤穂積「崖の下」 芦沢 央「投了図」 大山誠一郎「孤独な容疑者」 有栖川有栖「推理研vsパズル研」 辻村深月「2020年のロマンス詐欺」 「夫の余命」はタイトルに騙される。倒叙形式で死から発病まで遡るのだが、最後になってだまされていたことが分かる。途中で違和感を感じる部分はあったのだが、最初から読み直すと周到に誤解するように仕掛けられていて、やられた感が心地よい。 「2020年のロマンス詐欺」は東京の大学に進学したがコロナ禍で授業もなく、仕送りを減らされてバイトを探してもみつからないまじめな大学生が、FaceBookでターゲットにした相手にメールでロマンス詐欺を仕掛ける手先になるが、深入りしてDV夫を殺しに相手の家に行き、傷害で逮捕されてしまう。ハラハラしながら読むことになるが、メールしていた相手は高校生の娘で、示談になって大学も退学にならず、娘と会ってデートの約束をする。ほっとする結末だが、いかにもありそうな話でこわい。
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私にとって初めてのアンソロジーでした。 こうして多くのミステリー作家が書かれた短編を紡ぐと「それぞれの色」というものが浮き彫りになるのだなと感じました。 コロナ禍を題材としたミステリーであり、なおかつ登場人物の感情が上手く描写されていたという点で、個人的には芦沢さんと辻村さんの...
私にとって初めてのアンソロジーでした。 こうして多くのミステリー作家が書かれた短編を紡ぐと「それぞれの色」というものが浮き彫りになるのだなと感じました。 コロナ禍を題材としたミステリーであり、なおかつ登場人物の感情が上手く描写されていたという点で、個人的には芦沢さんと辻村さんの作品が好みでした。
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神様の采配ということなのだろうけど、表題としっくりくるお話はあんまりだったかな。どうにもバラバラの短編だったがとても楽しめた。乾さんのお話は途中からなんとなくオチがわかってしまったのが残念。初読みの芦沢央さんと大山誠一郎さん、有栖川有栖さん、そんなにアレルギーなくすると読めたが違...
神様の采配ということなのだろうけど、表題としっくりくるお話はあんまりだったかな。どうにもバラバラの短編だったがとても楽しめた。乾さんのお話は途中からなんとなくオチがわかってしまったのが残念。初読みの芦沢央さんと大山誠一郎さん、有栖川有栖さん、そんなにアレルギーなくすると読めたが違う作品を読み漁りたいとは思えず。やはり辻村さんは圧巻というか。読み手を一気に引き付けてニヤニヤとさせる辺りさすが。胸の弱いところをついてくる辺りとか。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【ネタバレ】ミステリー界を凌駕する超大御所5人のアンソロジー。コロナ感染に関わり、時代背景を物語っている。乾さんの「夫の余命」は時系列を遡る方法で最後に大どんでん返し!乾さんなのでどう落としどころを付ける?と思ったら、ぎゃーとなる。有栖川有栖の「推理研VSパズル研」終始爆笑。パズル研からの挑戦状。その問題も面白かったが。その背景を探る推理研。でもパズル研の意図はというと・・・。おー悲しい。最後の辻村さんの「ロマンス詐欺」。コロナ禍での学生の閉塞感と主婦の旦那への心の揺れ動き。秀逸!乾⑤米④芦④大④有⑤辻⑤
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6人の短編。特にテーマがあるわけではなく、それぞれがそれぞれのミステリーを書いたものと思われる。 うーん、特に個々の秀逸作品ではないはず(そこまでいい作品はなかったので)。全作者の他の作品を読んだことがあるわけではないが、それぞれの個性を感じました。良かったのは、推理研VSパズル...
6人の短編。特にテーマがあるわけではなく、それぞれがそれぞれのミステリーを書いたものと思われる。 うーん、特に個々の秀逸作品ではないはず(そこまでいい作品はなかったので)。全作者の他の作品を読んだことがあるわけではないが、それぞれの個性を感じました。良かったのは、推理研VSパズル研と辻村さんかな。こんなにいい作者を揃えるなら本としてのテーマとかが欲しかった(あったのかもしれないけど読み取れなかったです) 作者が違うので備忘も兼ねてそれぞれの感想も以下に。 乾くるみ『夫の余命』 イニシエーションラブほどの衝撃はなかったというより、あの作品が凄かった。同じようにどんでん返しを狙っていたし騙されたがちょっと誘導の無理があって、やられたーというスッキリ感はなかったです。。 米澤穂信『崖の下』 ボトルネックをみて読後のどんより感が酷かったのでこの作者を控えていましたが、本作はどんよりはなかったです。最後は読者に解釈を委ねる感じで良かったです。 芦沢央『投了図』 初めてでしたが、うん、よかった。 大山誠一郎『孤独な容疑者』 長年逮捕されなかった理由はうーん、だったけど、面白かったです。 有栖川有栖『推理研VSパズル研』 ちょっと違った感じで推理の文学としての追求もこの話でここまで展開させるか、という感じも面白かった! 辻村深月『2020年のロマンス詐欺』 安定の辻村さん。辻村さんらしく最後はほっこりさせる感じもよかったけど、辻村さんはやっぱり長編で感情移入して読みたいな。
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余命を迎えた夫婦のこれまでとこれから(夫の余命/乾くるみ)、雪山で起きた遭難と殺人について(崖の下/米澤穂信)、将棋のタイトル戦が行われる街の、古書店の主人と妻(投了図/芦沢央)、かつて起きた殺人事件と男のその後(孤独な容疑者/大山誠一郎)、パズル研に出題されたパズルに取り組む学...
余命を迎えた夫婦のこれまでとこれから(夫の余命/乾くるみ)、雪山で起きた遭難と殺人について(崖の下/米澤穂信)、将棋のタイトル戦が行われる街の、古書店の主人と妻(投了図/芦沢央)、かつて起きた殺人事件と男のその後(孤独な容疑者/大山誠一郎)、パズル研に出題されたパズルに取り組む学生アリス(推理研VSパズル研/有栖川有栖)、コロナ禍の学生が巻き込まれたロマンス詐欺(2020年のロマンス詐欺/辻村深月) 神様の罠、っぽいアンソロジー。大山先生だけ初読みかな。2020年に掲載された短編たちなので3/6がコロナ禍の状況が舞台。先生たちほんと早いな…どれも良質で読み応えあった。乾先生と大山先生のが好き。他の先生たちもいつも通りで良い。あと学生アリス書く気があるというだけで大変嬉しい。
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なんとなく合わなくて流し読み。 どれも特に響かなかった。 いろんな作者が集まったものより、同じ作者が書いた短編集を読む方が自分には合ってるみたい。
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面白かった。流石の大御所作家陣で物語は簡潔かつあっと驚くものばかり。なんだけど、登場人物がみんな虫が好かないー! ストーリーは良いのにこれほどやきもきしたこともありません。 純粋に楽しめたのは読み慣れた有栖川有栖先生の推理研VSパズル研。 謎解きってどこまでも面白くすることができ...
面白かった。流石の大御所作家陣で物語は簡潔かつあっと驚くものばかり。なんだけど、登場人物がみんな虫が好かないー! ストーリーは良いのにこれほどやきもきしたこともありません。 純粋に楽しめたのは読み慣れた有栖川有栖先生の推理研VSパズル研。 謎解きってどこまでも面白くすることができるんだなとワクワクしました。
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※このレビューにはネタバレを含みます
旅のお共として。アンソロジー。普通に図書館で借りたから、こんなに新しい本だとは知らなかった。コロナが出てきて気づいた。6篇中2篇もコロナ出てきたし。まぁ出ざるを得ないよな。割とみんな面白かったけど、大山誠一郎「孤独な容疑者」はまぁありがちっちゃありがちだけど、全然気付かなかった。初めて読む作家さんだよな。また読んでみよう。
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