死にたがりの君に贈る物語 の商品レビュー
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みんながミマサカリオリのために行動していることがすごく伝わってきた。みんなが思いやりをもって意図を汲んでくれていた。そしてそれは6人だけじゃない。肯定して、愛してくれるファンがたくさんいること。それに気づけたことがミマサカにとって一番だったと思う。 編集者の塚田さんと山際さんが優しすぎるし、稲垣さんの言動が人格者すぎる。 どれだけの賞賛があっても、批判の声は目に映る。人一倍そういう声が届くミマサカだからこそ、自暴自棄になり、周りの人を試した。 生い立ちや境遇を鑑みれば十分推察できる。 だからこそ、純恋の意志の強さと小説への愛がミマサカの胸を打った。本気で小説に救われて、命をかけるほどじゃなければできない。 そして純恋も、生きがいがこれからも続けると知って、タイトルの伏線回収へと繋がる。 主人公の広瀬も苦しい現実と向き合いながら、自分を信じて生きることを選んだ。 誹謗中傷はSNSが浸透した今、すごく問題になっているが、やはり中傷を受けた側は、立ち直れないほどの傷を負う。気にするなと言われても目に入るし、自分の心が蝕まれていく。 改めて警鐘にも自戒にもなった。 けんご大賞の受賞作。前評判が高いゆえに、自分の予想をさらに超える展開を期待してしまった。 もちろん内容は感動したし、書き手と読み手の両方に救いがある終わり方でとても良かった。 だけど、田中が暴言やり過ぎだなあ。自分がされて嫌なのに、それをましてや一番愛を伝えてくれた読者に、、しかも子どもに、、 周りが優しすぎる。編集者は小説家第一とはいえ、崇めすぎな気もした。 純恋に任せたっていうのも、一番の読者とはいえ、結局他力本願な感じも否めなかった。 「鮎の友釣り」は友情ではなく、怒りを利用する。鮎の縄張りを利用して、攻撃してきたところを引っかけるのか。
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ミステリー要素を持ちなら繊細で感動的な物語でした。たいへん楽しく読みました。「若さ」をお持ちのみなさんにおすすめします。(生きていれば濃淡あれど若さありますから、みなさんですね) 物語を語ったり、書いたりすることと、物語を聞いたり、読んだりすることは、どれだけ離れたことなん...
ミステリー要素を持ちなら繊細で感動的な物語でした。たいへん楽しく読みました。「若さ」をお持ちのみなさんにおすすめします。(生きていれば濃淡あれど若さありますから、みなさんですね) 物語を語ったり、書いたりすることと、物語を聞いたり、読んだりすることは、どれだけ離れたことなんだろうかと思いました。 小説家と読者だと、まったく別の種類の人間のように思ってしまいます。 でも、この本を読むと、そんなに離れていない、作家と読者は表裏一体、近しい存在なんのかなと感じられました。 この小説の主要テーマである「誹謗中傷」なんかはすっ飛ばし、わたしなりの理解は、以下のとおりです。 「遠いむかし、ある時ひとつの霊魂が、物語を語り・書く魂と、物語を聞き・読む魂に突然分裂してしまった。そこから長い年月を経て、この魂たちはようやくこの物語で再会をはたすことができた。」 みたいな感じでしょうか。どこにも書いてませんけど、とにかく魂なんです。(めんどくさがってるわけじゃないです) この小説は、物語の書き手と読み手の霊魂の再会・再生の物語であるとともに、もうひとつ、若いひとたちの人生の再生物語でもありました。 それから、この小説はとっても演劇的だなとも思いました。登場人物たちのセリフや立ち振舞が、舞台をみるようでした。集合したはじめのほうは、リアリティー・ショーみたいだったし。(よい意味ですもちろん!) 「若い」心で、小説のなかの小説である『Swallowtail Waltz』を受け入れ、登場人物たちのあり様を受け入れ、魂と魂の再会を目撃していただきたいです。
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これぞ物語って気がする。 最初から後ろのページ見たら 全然面白くなく、段々と読み進めていくのに適した本でした。 特にあらすじが凄い。 最初からあらすじは読まないで欲しい。 沢山の人間関係が視覚化されているので ほんとに読んだ方がいい。
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久しぶりに心震わされる小説を読みました。 本が好きで多くの作家さんの文を読むけれど、その中には、その文で特別な輝きを感じさせる方々がいる。それを知ってるから、この話にもリアリティと深みが生まれ、深い感動が生まれる。 綾崎さんも、それを知ってるから、この話が書けるんだろう。そこはあ...
久しぶりに心震わされる小説を読みました。 本が好きで多くの作家さんの文を読むけれど、その中には、その文で特別な輝きを感じさせる方々がいる。それを知ってるから、この話にもリアリティと深みが生まれ、深い感動が生まれる。 綾崎さんも、それを知ってるから、この話が書けるんだろう。そこはある程度、読めてしまう話の筋とは関係のないところ。
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この共同生活の狙いを「鮎の友釣り」で例えていて面白かったし、凄くしっくりきた。 「炎上は愛情の裏返し」は、全てに該当するものではないかもしれないけど、本という作品に関しては、ある意味そうなのかも。 ミマサカリオリのそばに、純恋でいてくれて良かった。これからも、ずっとファンレターで繋がっていて欲しいな。 ただ、Swallowtail Waltzの内容が小出しすぎて、最後の結末が出てきた時も、この人なんだっけ??ユダって何したっけ??ってなって、あまりのめり込めなかった。
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小説家、ミマサカリオリが急死した。大人気だったSwallowtail Waltzシリーズの最終巻が出版される前に炎上して以降、執筆が中断されていた中でのニュースだった。 最終巻が読めないことにファンは深いショックを受けており、その一人である16歳の純恋は自殺を図った。 そんな中で...
小説家、ミマサカリオリが急死した。大人気だったSwallowtail Waltzシリーズの最終巻が出版される前に炎上して以降、執筆が中断されていた中でのニュースだった。 最終巻が読めないことにファンは深いショックを受けており、その一人である16歳の純恋は自殺を図った。 そんな中で、ミマサカリオリのファンサイトに集う純恋を含めた男女七人の元に、Swallowtail Waltzの世界を再現し、物語の結末をファンの手で探るために共同生活をしようという誘いのメッセージが届く。 物語を生み出す人の繊細さ、傷つきやすさを感じた。 現実にも物語を作る人が批判に晒されたり、外部からの言葉で納得できなくても飲み込まなければいけない状況はあるのだと思う。 そういった作品を生み出す人たちの心が守られるシステムが、早くできると良いと改めて思った。 今作はとにかく「あとがき」のシンプルで強いメッセージがとても良かった。 自分も観たいテレビドラマや読みたい小説・漫画があることでそれを楽しみに頑張ろう、乗り切ろうと思えるので、「あとがき」のメッセージは心に刺さるものがあった。 一方で、共同生活で七人が集まっているので、一人一人のエピソードをもう少し読みたかったなと感じた。 またSwallowtail Waltzの物語ももう少し深く知れたり、本編とのリンクがあったらより楽しめたかもしれない。
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作者が死んで未完となった物語の最後が知りたくてその物語をなぞる共同生活をすることになったファンの物語、なのですが、プロローグ的なところでなんとなく分かることが多いのでミステリだけどミステリっぽくは無いかな? でも読みやすくて話の流れも面白かったです 当然ながらその小説のネタバレ...
作者が死んで未完となった物語の最後が知りたくてその物語をなぞる共同生活をすることになったファンの物語、なのですが、プロローグ的なところでなんとなく分かることが多いのでミステリだけどミステリっぽくは無いかな? でも読みやすくて話の流れも面白かったです 当然ながらその小説のネタバレもされちゃってますけど小説内で出てくる小説を読んでみたいです ただ、偶然なのですがこのお話を手に取ったのが今なので先日の出来事も思い出してしまいますね
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人が作り上げた虚構の世界が人を動かす事ってあります。僕自身高校の頃「グインサーガ」の世界に体半分くらい入り込んでいた気がします。 この本はそんな物語を現実よりも近しいと感じた若者たちのピュアな物語です。とてもいいラストです。
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死にたがりの君に贈る物語。その意味が分かり、胸をうたれた。ラストのタイトル回収が秀逸だった。 書き手と読み手。両者は、ある種の信頼関係の上で成り立っている。改めて凄い職業だと思わされたし、心無い外野の悪意がどれほど罪深いかを思い知らされる傑作だった。
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最後の方までミマサカリオリが誰だか分からなくて翻弄されてしまった〜小説を模倣して現実世界で体験するって思いつきそうでなかなかない設定が面白かった。最後は涙なしに読めない。たくさんのファンレターの中で自分の分なんて読まれていないだろうって思っていたけどこの本を読んで考えが変わった。...
最後の方までミマサカリオリが誰だか分からなくて翻弄されてしまった〜小説を模倣して現実世界で体験するって思いつきそうでなかなかない設定が面白かった。最後は涙なしに読めない。たくさんのファンレターの中で自分の分なんて読まれていないだろうって思っていたけどこの本を読んで考えが変わった。ファンの一声はクリエイターを生かすことも殺すことも出来るんだなって。
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