現代ロシアの軍事戦略 の商品レビュー
現代ロシアの防衛戦略、軍事力の解説書。そしてロシア政治の考え方、ロシアの思惑等が良くわかる本。ウクライナ侵攻以前の著作であるが、ウクライナ侵攻に至ってしまう思考も分かる気がした。 どうしてロシアが他国に侵攻するのか理解できないという人は、本書を読んでロシアの価値観、考え方に触れ...
現代ロシアの防衛戦略、軍事力の解説書。そしてロシア政治の考え方、ロシアの思惑等が良くわかる本。ウクライナ侵攻以前の著作であるが、ウクライナ侵攻に至ってしまう思考も分かる気がした。 どうしてロシアが他国に侵攻するのか理解できないという人は、本書を読んでロシアの価値観、考え方に触れることがお薦めである。
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ロシアのウクライナ侵攻を受けて、報道番組でよく見るようになった小泉悠さんの著作ということで読んでみました。 軍事関連書は初めて読むので、最後まで読み切れるか心配だったけど、無事、読了。 (兵器の細かい部分は今ひとつ分からなかったけど。) 旧ソ連時代の冷戦が終わり、ソ連が崩壊して...
ロシアのウクライナ侵攻を受けて、報道番組でよく見るようになった小泉悠さんの著作ということで読んでみました。 軍事関連書は初めて読むので、最後まで読み切れるか心配だったけど、無事、読了。 (兵器の細かい部分は今ひとつ分からなかったけど。) 旧ソ連時代の冷戦が終わり、ソ連が崩壊して西側諸国と距離感が近づいたと思っていたけど、私の考えは甘かったです。(自身の無知を反省。) ロシアの想定している敵国が透けて見えて、今のウクライナ情勢を読み解くのにとても良い本でした。
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上の子(新高2)から借りて読んでみた。イズムィコ先生についてはTwitter上でのおもしろ全裸中年男性としては知ってて、いちおうウクライナ情勢等もあり、とは言うもののこの本自体はウクライナ侵攻以前の刊行。 全面戦争というものが減ってゲリラ戦なりサイバー戦争なりが増えてるってのは何...
上の子(新高2)から借りて読んでみた。イズムィコ先生についてはTwitter上でのおもしろ全裸中年男性としては知ってて、いちおうウクライナ情勢等もあり、とは言うもののこの本自体はウクライナ侵攻以前の刊行。 全面戦争というものが減ってゲリラ戦なりサイバー戦争なりが増えてるってのは何となくイメージあったけど、まとめて文章で読むとおもしろい。
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『現代ロシアの軍事戦略』小泉悠 読了。 小泉氏の話がわかりやすかったので本も読んでみようと手に取った本書。ウクライナ情勢について報じられる毎日において、とてもアクチュアルであった。 ロシアは軍事的には決して強いわけではない。でも思想国家であり、軍事に関するアイデアや工夫は多くある...
『現代ロシアの軍事戦略』小泉悠 読了。 小泉氏の話がわかりやすかったので本も読んでみようと手に取った本書。ウクライナ情勢について報じられる毎日において、とてもアクチュアルであった。 ロシアは軍事的には決して強いわけではない。でも思想国家であり、軍事に関するアイデアや工夫は多くある。 攻撃力を高めるのではなく妨害力を高めたり、戦争に加担しながらも参加はせずに地政学的な影響力を維持したり、民間の軍事会社を上手に使って国家と軍事を切り離したり、核兵器をちらつかせてエスカレーションの抑止力として機能させる。 ロシアは経済が停滞していて、プーチン体制の維持にも影。そしてこの傾向はまだ続くという。現代においてもその可能性は高い。ウクライナ侵攻を受けても、たぶん政権転覆は容易ではない。 大変勉強になった本でした。ありがとうございました。
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課って積んだまま読んだつもりでいたことに気づいて読み始めたのがウクライナ侵略開始後。ウクライナがなくなるのが咲か、読み終わるのが咲かと思っていたが、ウクライナが予想以上に善戦し、まだ健在である。(NATOからの情報・物資両面の援助があるとはいえ) さて、本書であるがクリミア電撃...
課って積んだまま読んだつもりでいたことに気づいて読み始めたのがウクライナ侵略開始後。ウクライナがなくなるのが咲か、読み終わるのが咲かと思っていたが、ウクライナが予想以上に善戦し、まだ健在である。(NATOからの情報・物資両面の援助があるとはいえ) さて、本書であるがクリミア電撃占領二代表されるハイブリッド戦略その他のロシアの軍事戦略についての「先行研究」である。問題は、あれだけ大規模な演習を繰り返していたのに、なぜ、勧進能くらいな本格侵略ではウマ空位化なかったのかについてだが(そもそも、侵略側の将官が次々と敵弾に倒れていくとか21世紀とは思えない)、是非とも紺地戦争の「戦後」に、続編を小泉先生にはお願いしたい。 何が違ったのかと。 ウクライナの泥濘にはまったロシア軍の明日はどっちだ?(エスカレーション戦略をとる前に諦めてくれるとよいのだが…
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軍事系に、あまり関心のない自分でも、これまでの戦争の変遷や各国の思惑、軍機などの特徴がわかるのだから、非常に分かりやすくまとめられているのだと思う。2014に比べて今回ここまでロシア苦戦している状況も、この本を読んであれこれと考えさせられだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いつか読もうと思っていたのだが、ロシアのウクライナ侵攻が起こったため、急遽前倒しで読むことに。 戦略縦深(内藤先生がバッファーと言っていた)という考え方や、ハイブリッドな戦争(あくまで軍事力が中心)など、今まで知らなかったロシアの軍事思想を知ることができた。
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flier要約 https://www.flierinc.com/summary/2946 ==== 小泉悠(こいずみ ゆう) 1982年千葉県生まれ。早稲田大学社会科学部、同大学院政治学研究科修了。政治学修士。現在は東京大学先端科学技術研究センター(グローバルセキュリティ・宗...
flier要約 https://www.flierinc.com/summary/2946 ==== 小泉悠(こいずみ ゆう) 1982年千葉県生まれ。早稲田大学社会科学部、同大学院政治学研究科修了。政治学修士。現在は東京大学先端科学技術研究センター(グローバルセキュリティ・宗教分野)専任講師。専門はロシアの軍事・安全保障 ==== 現在の世界情勢を踏まえてアマゾンの書籍でも売り切れになっておりなかなか手に入らない書籍。 私はこの手の内容にやはりどうにも興味が持てず、だからこそ知識もないためあまり理解ができなかった。
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現時点で、ウクライナ危機や第二次ナゴルノ紛争以降に出た、これら最近の国際紛争の分析を含む数少ない新書だ。仕事が早くて驚くばかりである。ロシア・ウクライナ戦争が始まり、タイムリーということで手に取った。 ウクライナ危機の当時、「ハイブリッド戦争」という用語が多く用いられたのを記憶し...
現時点で、ウクライナ危機や第二次ナゴルノ紛争以降に出た、これら最近の国際紛争の分析を含む数少ない新書だ。仕事が早くて驚くばかりである。ロシア・ウクライナ戦争が始まり、タイムリーということで手に取った。 ウクライナ危機の当時、「ハイブリッド戦争」という用語が多く用いられたのを記憶しているが、筆者はこれを「ハイブリッドな戦争」と呼ぶ。 ロシアでは非軍事手段の研究や実践化が盛んであるが、安全保障(非軍事的脅威に対するものを含む)の根底にあるものはクラウゼヴィッツ的な古典的戦争(軍事手段)であり、非軍事手段はそれを補うものとして位置づけられるということである。ウクライナやシリアの「成功」事例では、端的に言えば「結局最も効果あった・不可欠だった要素は軍事力だった」ということだ。 ※個人的には、筆者も述べているが、ウクライナ危機を説明する上でしばしば用いられる呼称「ハイブリッド戦争」の定義が多様であるように思われる。宣戦布告をせず体裁上戦争という形を取らず他国に隠密に浸透していく・・・という特徴をもつ国際紛争について、そのように呼称する場合もあるのかなと思う。 筆者は、ロシアはNATO・中国に対し軍事劣勢であると述べる。特に、西側の非軍事的戦争手段(民主化運動など)に晒されており「永続戦争」状態であるという認識が強まっている。優勢な軍事力に対抗するために、軍事手段と非軍事手段を結び付けたうえ、防空、ミサイル、電子戦、情報戦、対宇宙、戦術核により敵戦力(非軍事含む)を妨害する構想であり、最終的にはエスカレーション抑止で戦闘停止・他国参戦停止を狙うという戦略であるという。
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ハイブリッド戦争という事は何気なく知っていたが改めて調べてみると。 ハイブリッド戦争とは? …「政治的目的を達成するために軍事的脅迫とそれ以外のさまざまな手段、つまり、正規戦・非正規戦が組み合わされた戦争の手法である。いわゆる軍事的な戦闘に加え、政治、経済、外交、プロパガンダを...
ハイブリッド戦争という事は何気なく知っていたが改めて調べてみると。 ハイブリッド戦争とは? …「政治的目的を達成するために軍事的脅迫とそれ以外のさまざまな手段、つまり、正規戦・非正規戦が組み合わされた戦争の手法である。いわゆる軍事的な戦闘に加え、政治、経済、外交、プロパガンダを含む情報、心理戦などのツールの他、テロや犯罪行為なども公式・非公式に組み合わされて展開される。」 サイバーテロなどは最近多くなっているが、武器を持たなければそれで良いとう風潮にならないか心配である。ロシアという国の立場も理解できなくはないが、さすがに武力行使は許されることではない。 今後の世界の動きが心配にもなってきた。
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