小説8050 の商品レビュー

林真理子(著者)

2024/09/19

テンポ良い展開で読みやすかったです❗
担任はいじめを知っていたのに学校側はなかったことにしたことが１番苛立った。
父親ダメでしょうそれ！思う一方で、諦めず突っ走ったのは良かったと思う。結果的にかも知れないが…
生活していくだけで精一杯だし、子育てって正解がわからない中でのこの両親の対応は責められないなーって思ってしまった。

2024/09/16

節子みたいな母親が一番苦手。自分の母親を思い出した。翔太のことは自分が一番わかっているという過信が本当にみていられない。

田村みたいな聡明な人間になりたい。

2024/09/07

ぐいぐい引き込まれ続きが気になって一気読み。
主人公には共感するところがあったし良くも悪くも自分の父親と重なるところがあっていろいろな感情を抱いた。ものすごくリアリティがあった。
弁護士の先生はただただ希望だった。感情が上下がある主人公と違いほとんど揺れ動きがなく冷静さが伝わってきた。
読んだ後、帯にあった3人の言葉が刺さって苦しかった。希望の見える最後でよかった。

2024/09/03

サクサク読めた。

いじめを受け引きこもりになった子どもが7年経ち、復讐をしようと父親と挑む物語。

いじめから7年も経ち、証拠もなくなってしまっているのではないかという中、父親とその子ども、弁護士が奮起し、その子どもが引きこもりの状態からやる気を持ってなにかを成し遂げようとする気持ちを周りが尊重していくことで本人の気持ちが、生き方が変わったことに感動した。

8050問題について、今まで考えたこともなかったがこの本を通して知り、なかなか表に出ない問題であるため、身近に感じにくい問題だと感じた。

2024/08/17

397ページ
1800円
8月16日〜8月17日

中年の引きこもり問題について考えさせられた。息子がどうなるのか、娘の結婚はどうなるのか、裁判はどうなるのか、夫婦関係は…と気になることばかりで、先へ先へとサクサク読み進められた。

2024/08/17

一気読みをしてしまった。
考えさせられる内容。
親側の考え方として、勉強になるなぁと。
勝手にもっと悲劇を予感してしまってた分、案外平和に終わったなぁと思ってしまった。

2024/07/30

表題についても、中身についても、全く知らないまま読み進めたが、8050問題について、そしていじめについて、深く考えるきっかけになった。テンポが良くて、とてもスイスイと読めた、さすが林真理子さん。家庭内での問題、子どもたちの中での問題、学校の〈うちにはいじめなどない〉という強い主張、すべてものすごく心が痛くなった。両親は不仲、姉は必死でもがき弟という汚点を隠してゲットした家庭を守るのに必死、学校は知らぬふり、ひきこもっていて何もできていないのに進んで行く時間と嵩んでいく年齢。自分の現在や過去と重ね合わせながら読んだ。いじめはどこにでも存在する。加害者や被害者になったことはないが、傍観者であったことはある。傍観者も加害者なのだ。それを深く反省するきっかけになった。人の7年をぶち壊しておいて150万かぁ、とあまりにも安すぎる金額に驚いたり。

大人になって、クラスなど選べない環境に身を置くことから解放されて、学校制度のあり方に疑問を持つ。人間関係のもつれ、そこから逃げ出せない子供たち。せめて、クラス内の児童生徒の数を減らすことで、大人（先生）の目が届く範囲になることを願う。そして、親がいじめられた子を責めないよう、もっと親身になって盾になってあげることを心から願う。

2024/07/27

8050問題…引きこもりの長期化により、高齢の親が中年の子供の世話をしなければならない状況

裁判を通して翔太が少しでも前向きになれたのはよかったが、長い間引きこもりになってしまった要因は家庭環境にあるんじゃないかと思った。個人的には翔太の両親のこと全く好きになれなかった。
同じようにいじめに遭っても自分でなんとか人生を開拓している寺本と比べてしまうのは、私が厳しすぎるだからだろうか。いじめを肯定する気は全くないが、翔太の甘ったれ感が全体を通して透けて見えてしまう。
妙に明るい結末に違和感があり、将来この家族が8050問題の渦中にあることを仄かしているように感じた。

2024/07/22

　林真理子さんの作品を読んできて、次は何を読もう～かなぁ…と思ったときに、多くの読書家さんが読まれているこの作品を読んでみることにしました。今まで読んできた作品とは全く別のテイストでした(当たり前ですけど)。そして、皆さんおっしゃられている通りこの作品の内容は8050問題というよりは、ひきこもりの原因となったいじめ問題を取り上げています。

　息子がひきこもり７年が経過した大澤家…娘の結婚話が契機となり、ひきこもる原因となったいじめを公にすることで前に進もうとする家族と一緒に戦う弁護士が奮闘するストーリーです。

　読み終えてみて、両親も娘もあまり好きになれなかったけれど、この弁護士さんは好きです。エンディングが明るい、希望に満ちたものであったのがよかったです。ただ、タイトルはこれでいいのか？？ちょっと疑問に感じるところはありましたね…。8050問題にならないようにしたという感じかな…読みやすい作品ではありました。

※8050問題とは
『80代の親が50代の子の生活を支える問題のことです。 親の経済的困窮や要介護状態に加え、子どもの社会的孤立の長期化（ひきこもり、離職、障害など）・高齢化などが背景にあり、親の衰えや病気による親子共倒れが懸念されています。』

2024/07/16

テンポ良い文章に引き込まれて、あっという間に読み通した。8050問題の真相を知りたくて手にした本だったが、いじめが、一人の人生を狂わせるまでの残酷なものであることを、深く深く、考えさせられた。

8050問題の背景には、様々なことがあるのだろう。

主人公、翔太の妹のラストでのあまりの変わりように正直びっくりしたが…..

心の変革というものは、突如として湧き上がってくるものかもしれない。