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ミカンの味 の商品レビュー

3.7

43件のお客様レビュー

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2022/06/11

読み終わったあとミカンに関する章を読み返しました。 4人の少女たちの進路決定に至る、それぞれの性格、心情、思考が表れている気がして。

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2022/01/26

出生率が0.84という韓国。若者、特に女性にとってどんな社会なのか知りたくて読みました。 父や弟の食事を作らされたり、受験競争が激しかったり、BTSに夢中になったり、断片的に考えさせられる事がありました。ストーリーは面白いとは感じなかったのは、私の年齢によるものか。

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2021/11/24

それぞれの事情を抱えながら、未熟でありながらもその時にできる最善の選択をしていく過程がとても丁寧に描かれていて共感ができた。 そして時代背景が現代の韓国社会であるため、今の韓国社会がどのような問題を抱えているのかなど、リアルな韓国を垣間見ることができた。 あと表紙のデザインが可愛...

それぞれの事情を抱えながら、未熟でありながらもその時にできる最善の選択をしていく過程がとても丁寧に描かれていて共感ができた。 そして時代背景が現代の韓国社会であるため、今の韓国社会がどのような問題を抱えているのかなど、リアルな韓国を垣間見ることができた。 あと表紙のデザインが可愛いと思ったら大島依提亜さんのデザインだった! “成長はときに手に負えなくて、孤独なことだ”

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2021/11/11

中学の映画部で仲良くなったソラン、ダユン、ヘイン、ウンジは、「いつも一緒にいる四人」。中学3年生のときに、旅先の済州島で衝動的にある約束をする。 さまざまな感情と計算が隠されたこの約束をめぐって、次々と事件は起こる。 (カバー袖より) ソランは、ふつうの子。ふつうであることが悩...

中学の映画部で仲良くなったソラン、ダユン、ヘイン、ウンジは、「いつも一緒にいる四人」。中学3年生のときに、旅先の済州島で衝動的にある約束をする。 さまざまな感情と計算が隠されたこの約束をめぐって、次々と事件は起こる。 (カバー袖より) ソランは、ふつうの子。ふつうであることが悩み。 ダユンは、優等生。病気の重い妹がいるため、親にかまってもらえず寂しい。彼氏をとっかえひっかえしている。 ヘインは、ひねくれ者。ウンジに依存している。父親の事業が失敗して没落。 ウンジは、優しい子。いじめ?がきっかけで引っ越してきた。バリキャリのお母さんと祖母と暮らす。 自分の学生時代を回顧しながら読んだ。 そうなのよ、「いつも一緒にいる四人」は仲良し4人組ではないのよ。でもこの枠が壊れたりするのも嫌なのよ。この歳ごろの子ってほんとうにへんなところに頭が回るし、怖いのよ…。この特別な時間を、大切にしてね。 それにしても、韓国の目まぐるしい教育事情には驚いた。お隣の国なのになんにも知らないものだね。「父親どおしでビールでも飲みながら」の下りは心底腹がたったね。全員じゃないと思うけど出てくる男性がわりとクズ。思春期のころは、おじさんなんて嫌でしかなかったもんね。 読後、心のなかで、自分に言い聞かせるように頑張れと言った。

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2021/11/07

チョ.ナムジュさんを連読中。 その中でも82年の次に良い。 思春期の葛藤がわかりやすく、韓国と日本の教育の違いも垣間見える。 この方は決してフェミニズムばかりを書きたいわけではないと知った。 どうしても82年のイメージが強いので、 どこかしらに男女差別、フェミニズムを表現して...

チョ.ナムジュさんを連読中。 その中でも82年の次に良い。 思春期の葛藤がわかりやすく、韓国と日本の教育の違いも垣間見える。 この方は決してフェミニズムばかりを書きたいわけではないと知った。 どうしても82年のイメージが強いので、 どこかしらに男女差別、フェミニズムを表現している箇所を探してしまうと面白くなくなってしまうと思う。 この作品は、あくまで思春期のありのままを表現したもので、誰しも覚えのある感情がうまく表現されていて、この方の小説家としての良さもきちんと現れている。 ところどころ、男尊女卑の夫が出てきたり、色付けにこの方のフェミニズム論がさり気なく盛り込まれてるのも、さすがだなと面白かった。

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2021/10/20

一気読み!中学3年生の女子4人の等身大の友情物語。韓国文学だけど、韓国ドラマのような派手でドロドロな展開もなく、実に繊細に4人を描いていて、時々胸をツンツンとつつくような切なさもちょうどよかった。韓国の高校受験事情も日本と照らし合わせて考えさせられる。同じ著者の『82年生まれ、キ...

一気読み!中学3年生の女子4人の等身大の友情物語。韓国文学だけど、韓国ドラマのような派手でドロドロな展開もなく、実に繊細に4人を描いていて、時々胸をツンツンとつつくような切なさもちょうどよかった。韓国の高校受験事情も日本と照らし合わせて考えさせられる。同じ著者の『82年生まれ、キム・ジヨン』より、私はこっちのほうが好き。

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2021/09/23

82年生まれ、キム・ジヨンの作者だということで読んでみた。 主人公はソラン、ダユン、ヘイン、ウンジの4人の中学生。 ソウル郊外の住宅地に住んでいる。 病気の姉妹がいたり、片親だったり、父親が仕事に失敗したり、それぞれ事情を抱えながら、思春期真っただ中である。 親への反抗、友達付き...

82年生まれ、キム・ジヨンの作者だということで読んでみた。 主人公はソラン、ダユン、ヘイン、ウンジの4人の中学生。 ソウル郊外の住宅地に住んでいる。 病気の姉妹がいたり、片親だったり、父親が仕事に失敗したり、それぞれ事情を抱えながら、思春期真っただ中である。 親への反抗、友達付き合い、言葉に表せない不安や、苛立ちなどを抱え、幼い頃の出来事などをフラッシュバックさせながら描いていく。 そんな中で迎える高校進学という問題、解説を読み、あれっと思ったのは、韓国では高校受験はなく、学区全体で抽選で各校に配分されるという。 そんな中でも、専門的な人材育成を目的にした学校や、優秀な生徒を集める英才高校などは、志願者を募って選抜するという制度がある。 なので勉強のできる生徒は、進路に少し悩むというわけだ。 そういう事なども絡まって、話がこじれたりする。 そして、友達とこじれた、良い塾に通いやすいようになどの理由で、結構簡単に引越しをしてしまうのだ。 日本でも学区の関係で、住所を移したりすることはあるけれど、韓国はなんて身軽なんだ。 思春期の女子ほど扱いにくいものはないのは全国共通ではある(かつての自分も含めて)昔とは全然条件が違うけど、根本的な部分はいつの時代も同じだなぁ。としみじみとしてしまった。

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2021/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

韓国社会、子ども達のリアル。 思春期の感情は複雑で、傷付きやすい。 他人と社会と家族との狭間で、何とかやっているのは子どもも大人も同じだなと感じた。 映画部で文化祭の準備をした事も、4人で旅行へ行った事も、進路を決めた事も、全て自分達で考え行動している。 結末に少し驚いたけど、自らの意志を貫く姿は単純に凄かった。

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2021/09/18

韓国でベストセラーとなり、チン・ユミ、コン・ユ主演で映画化もされた「82年生まれ、キム・ジヨン」の著者チョ・ナムジュの2021年出版小説。 中学3年の時の済州島への卒業旅行での約束を鍵に、映画サークルの女子4人のそれぞれの視点から物語が紡がれていく形で話が進んでいく。 それぞれ...

韓国でベストセラーとなり、チン・ユミ、コン・ユ主演で映画化もされた「82年生まれ、キム・ジヨン」の著者チョ・ナムジュの2021年出版小説。 中学3年の時の済州島への卒業旅行での約束を鍵に、映画サークルの女子4人のそれぞれの視点から物語が紡がれていく形で話が進んでいく。 それぞれに問題(現代の女の子達のよくある現実なのだと思う)を持ちながら、懸命に未来への生きる希望を見つけようとする彼女達を応援したくなった。 まだ2作しか読んでいないが、この著者は、現代の様々な人の心情を浮き彫りにした物語を描くのが素晴らしいと思った。 超個人的な意見だが、日本よりももっと極端な社会(良いことも悪い事も)の韓国では、週末のデモもよく行われており、人々が声を上げれば変えていける世の中になってきているように感じる。日本では、まだ「言っても無駄」な感じが強いか?皆が普通に希望を持って生きられる社会になる為に、毎日の自分の行動が、良い方向への小さな歩みとなるようにと願う。

Posted byブクログ

2021/08/09

はじめてのK文学です。 作者は、『82年生まれ、キム・ジヨン』でおなじみのチョ・ナムジュさん。 家庭環境も性格もばらばらな4人の女子学生の繋がりを描いた作品。 もう子どもではいられないのに、 大人にもなりきれない、 自分の気持ちですらよくわからなかった曖昧なあの頃を思い出します...

はじめてのK文学です。 作者は、『82年生まれ、キム・ジヨン』でおなじみのチョ・ナムジュさん。 家庭環境も性格もばらばらな4人の女子学生の繋がりを描いた作品。 もう子どもではいられないのに、 大人にもなりきれない、 自分の気持ちですらよくわからなかった曖昧なあの頃を思い出します。 ただ子ども達にもおとな達にもそれぞれの正義があるだけなのに、感情が絡み合って望まない方向へ行ってしまう。 自分の選択を貫き通そうと奮闘する主人公たちの勇敢さに心打たれますが、 主人公の親達が、エリート主義的な競争社会の中、生活と子どもの将来を守ろうと必死な姿にも無意識に目が向く。 これは、主人公たちの世代を越え大人になった今読んだからこそのものだと思います。 大好きなのに大嫌い、でもやっぱり離れたくない。 結局はそれぞれの道を選び歩んでいく、というラストは沢山ありますが、 『ミカンの味』が向かったラストにわたしは、心強さを感じました。 “友達”という関係の不安定さが、等身大に飾りっ気無く丁寧に描かれています。 主人公たちと同い年程度の中高生にも勿論お勧めしたいけれど、大人になって読むとまた蘇る記憶にヒリヒリ。 懐かしさを感じるとともに、大人になった自分に少しホッとした気がしました。 韓国社会の現状をわたしは何も知らない状態でよみましたが、巻末の丁寧な解説も面白い。 コロナ禍で発刊された本作の、 チョ・ナムジュさんの温かいあとがきにもグッときます。

Posted byブクログ