探究する精神 の商品レビュー
大栗先生の半生をとおして、探究する精神とはなにかを伝えてくれる。基礎科学は夢やロマン、好奇心が駆動力だが、応用科学にとっても並列して重要であることがわかる。 本書で紹介された様々な文献も読んでみたい。 歴史をひもときながら、日本という国を、世界の視点で考えている。 欧米の大学、...
大栗先生の半生をとおして、探究する精神とはなにかを伝えてくれる。基礎科学は夢やロマン、好奇心が駆動力だが、応用科学にとっても並列して重要であることがわかる。 本書で紹介された様々な文献も読んでみたい。 歴史をひもときながら、日本という国を、世界の視点で考えている。 欧米の大学、研究事情も伺えて、一気に読み終えた。
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大栗先生の研究人生と研究観をまとめた本.先生がどのような気持ちで研究生活を送っておられるかが書かれている. ポアンカレの大きなインパクトのある研究と限定的なインパクトの研究との比較に始まり,基礎研究を中心としながらも研究応用やプロモーションにも言及されている.理系の人だけでなく文...
大栗先生の研究人生と研究観をまとめた本.先生がどのような気持ちで研究生活を送っておられるかが書かれている. ポアンカレの大きなインパクトのある研究と限定的なインパクトの研究との比較に始まり,基礎研究を中心としながらも研究応用やプロモーションにも言及されている.理系の人だけでなく文系の人にもお勧めしたい一冊である.
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自伝的内容だが、子供の頃のエピソードをはじめ研究者になるまでの探求する心の成長がよくわかります。 大栗先生が大学院でつけるべき3つの力として以下を述べてます。 「問題を見つける力」 「問題を解く力」 「粘り強く考える力」 粘り強く考える力という点において研究者の人達は答えが...
自伝的内容だが、子供の頃のエピソードをはじめ研究者になるまでの探求する心の成長がよくわかります。 大栗先生が大学院でつけるべき3つの力として以下を述べてます。 「問題を見つける力」 「問題を解く力」 「粘り強く考える力」 粘り強く考える力という点において研究者の人達は答えがでるかどうかわからない問題でも何十年も費やすのだから脱帽です。 「探求する精神」について深く学ぶことが出来る本でした。 良書です。
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「はじめに」を読んでビックリ。癌の手術をしていたんですね。幸い転移はなかったとあります。一安心です。最初の3分の2は著者の半生が描かれています。いくつかのエピソードは、他の著書にも書かれていることですが、初出のエピソードもたくさん載ってます。高等研究所の研究員として採用されたとき...
「はじめに」を読んでビックリ。癌の手術をしていたんですね。幸い転移はなかったとあります。一安心です。最初の3分の2は著者の半生が描かれています。いくつかのエピソードは、他の著書にも書かれていることですが、初出のエピソードもたくさん載ってます。高等研究所の研究員として採用されたときに嬉しさのあまり後方宙返りしたとか、大学に入学するまでに読んだ本(ハイレベルです)とか、東大ではなく京大を選んだ理由とか、勉強した受験参考書とか、京大から東大に移る経緯とか。 後半の3分の1は、基礎科学を研究することの意義について書かれています。おそらく、本書で一番伝えたいことなのだと思います。また、大栗先生は研究者として一流なだけでなく、組織のオーガナイザーとしても優秀な方であることが分かりました。それだからこそ、米国の物理学会で成功をおさめることができたのでしょう。
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