1,800円以上の注文で送料無料

大杉栄伝 永遠のアナキズム の商品レビュー

4.4

6件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/01/24

栗原康はアジる 大杉栄の言葉で、その生き様で、周囲の人々の生き様で それら全てを鮮やかに軽やかに語る栗原の筆致は、読んでいてひたすらに気持ちよく、自分の中にあったなにかモヤモヤするものをひたすらに打ちこわしてくれる。 やりたいことを、やりたいように、自分で決めてやる それだけ...

栗原康はアジる 大杉栄の言葉で、その生き様で、周囲の人々の生き様で それら全てを鮮やかに軽やかに語る栗原の筆致は、読んでいてひたすらに気持ちよく、自分の中にあったなにかモヤモヤするものをひたすらに打ちこわしてくれる。 やりたいことを、やりたいように、自分で決めてやる それだけのこと、その行為の意味を蘇らせる 僕もこうやって鮮やかに生きたい。それだけだ。

Posted byブクログ

2021/07/06

出版の時系列では逆だが以前読んだ「村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝」が面白かったので、文庫が出たタイミングで購入。 大正時代のアナキスト、大杉栄の評伝。疾走感のある文体は読みやすいが、ちょっと80年代的軽薄さも感じさせる。スタイルとしては後にでただけあって「伊藤野枝伝」の方が...

出版の時系列では逆だが以前読んだ「村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝」が面白かったので、文庫が出たタイミングで購入。 大正時代のアナキスト、大杉栄の評伝。疾走感のある文体は読みやすいが、ちょっと80年代的軽薄さも感じさせる。スタイルとしては後にでただけあって「伊藤野枝伝」の方が完成されてるように思えた。 大杉栄自身が無茶苦茶な人物なので、その評伝がつまらない訳がないが、毀誉褒貶の多い大杉を基本的に全面肯定なので、そこんとこをどう評価するかだろうか?

Posted byブクログ

2021/05/22

1918年の米騒動の話から始まっている。なんと1000万人の人が米騒動に関わったと。当時の人口が6000万人だったので6人に1人が関わったという算段だ。日本史上最大の暴動。それに大杉栄が大阪で一役買っていた逸話が記されている。米騒動をネットで検索すると襲撃したのは70万人と書かれ...

1918年の米騒動の話から始まっている。なんと1000万人の人が米騒動に関わったと。当時の人口が6000万人だったので6人に1人が関わったという算段だ。日本史上最大の暴動。それに大杉栄が大阪で一役買っていた逸話が記されている。米騒動をネットで検索すると襲撃したのは70万人と書かれている。著者は「米騒動の研究一〜五 渡部徹 (著), 井上清 (著)」を参照したと書いているので、数字を盛っているのではないと思うのだが。どっちが正しいのか。

Posted byブクログ

2021/05/03

著者の文体が好き。 大杉栄は高校日本史で甘粕大尉に惨殺された社会主義者ぐらいの印象しかなかったが、こんなにぶっ飛んだ人物だとは知らなかった。 しかし、大杉がかなり「ぶっ飛んで」見えるような社会に生きているということがクリティカルなところで、僕たちはもっと暴れたって良いはずだ。これ...

著者の文体が好き。 大杉栄は高校日本史で甘粕大尉に惨殺された社会主義者ぐらいの印象しかなかったが、こんなにぶっ飛んだ人物だとは知らなかった。 しかし、大杉がかなり「ぶっ飛んで」見えるような社会に生きているということがクリティカルなところで、僕たちはもっと暴れたって良いはずだ。これって新左翼じゃね?

Posted byブクログ

2021/04/27

 アナキスト大杉栄、関東大震災のドサクサに伊藤野枝とともに虐殺された大杉。  これまで大杉に関して書かれた本や、『自叙伝』、『日本脱出記』なども読んだが、今一つ、その凄さ、面白さが分からなかった。  本書は、大阪での米騒動で、米を売ろうとしない米屋に押し掛ける民衆の自発的な動き...

 アナキスト大杉栄、関東大震災のドサクサに伊藤野枝とともに虐殺された大杉。  これまで大杉に関して書かれた本や、『自叙伝』、『日本脱出記』なども読んだが、今一つ、その凄さ、面白さが分からなかった。  本書は、大阪での米騒動で、米を売ろうとしない米屋に押し掛ける民衆の自発的な動きに興奮した大杉の姿から幕を開ける。   共産党的な上からの指示に従わせる硬い組織に反発する大杉、度々の発禁処分にもメゲずに頑張る大杉、はたからはだらしないと見える女性関係などについて、著者ならではの饒舌な語り口、織り交ぜられる突っ込みが、実に魅力的な大杉像を描き出している。  大杉の自由を求める姿には心打たれるものがあるが、数の力を求め、大きな運動体を作ろうとする人々からは理解されなかっただろうことも、ある意味良く分かる。  大杉亡き後、打倒権力を目指して戦い、志半ばに倒れた仲間たちのことについては知らないことが多かったが、それぞれの生き方を顕彰する、良きレクイエムになっていると思う。   

Posted byブクログ

2021/04/05

大杉栄の評伝。大杉栄の思想に大きく影響した米騒動から始まり、その後生い立ちがつづられていく。 あらゆる権力、支配をなくしたおアナキズム。そのため共産主義であれ、テーラーのような管理法の資本主義であれ支配が発生し、生きづらい社会になるのであれば否定する。自分の好きなことを、自分のや...

大杉栄の評伝。大杉栄の思想に大きく影響した米騒動から始まり、その後生い立ちがつづられていく。 あらゆる権力、支配をなくしたおアナキズム。そのため共産主義であれ、テーラーのような管理法の資本主義であれ支配が発生し、生きづらい社会になるのであれば否定する。自分の好きなことを、自分のやりたいことを、自分の自由を、つかみとる。そんな自由な生き方を試みた人がいた。

Posted byブクログ