おれたちの歌をうたえ の商品レビュー
「スワン」が面白かったので、手に取った作品。 発端はキョージュが溺愛する長女が殺されたことだった。 小・中学校時代を密に過ごした「栄光の五人組」 その五人組の一人が殺されたことで、それぞれの道を歩んでいた五人は否応なく過去のその事件に巻き込まれていく。 キョージュが永井荷風に...
「スワン」が面白かったので、手に取った作品。 発端はキョージュが溺愛する長女が殺されたことだった。 小・中学校時代を密に過ごした「栄光の五人組」 その五人組の一人が殺されたことで、それぞれの道を歩んでいた五人は否応なく過去のその事件に巻き込まれていく。 キョージュが永井荷風に心酔していたとか、金が隠された場所を示す暗号とか、ちょっとごちゃごちゃしすぎてイマイチの感があった。
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面白かったけど、クライマックスで盛り下がった。 綺麗なまとめ方が、ボロボロでどん詰まり40年を、陳腐にしてしまった。
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たくさんの伏線らしきもの細部に渡って描かれ終盤に期待を込めて読み進めましたが、ん?、あ、そうなんだ‥という読後感。長かった。
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読み応え満点。 目の前にありありと光景が浮かぶ。 「栄光の5人組」と呼ばれた仲間たちの過去と未来…その裏に繰り広げられていく、深くて大きな物語。 滅茶苦茶ハードボイルドで、それでいて文学的でロマンチシズムもあって。 本を読んだ〜〜!って実感がズシリと心地よい。
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組織に逆らったことで退職し、今では風俗の送迎運転手をしている元刑事が、旧友からの死際の暗号ともいえるメッセージを受け取り、心に傷を負うことになった過去の事件の真相を探り始める。 ハードボイルドのような、ミステリのような、文学のような作品ですが、このノスタルジックな感じは嫌いじゃな...
組織に逆らったことで退職し、今では風俗の送迎運転手をしている元刑事が、旧友からの死際の暗号ともいえるメッセージを受け取り、心に傷を負うことになった過去の事件の真相を探り始める。 ハードボイルドのような、ミステリのような、文学のような作品ですが、このノスタルジックな感じは嫌いじゃないです。
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詩の暗号を解く。そのために過去の記憶を思い出す。思い出したくない事件のことも。 この話には小説がたくさん出てくる。その時代に流行ったもの、古くから読まれ続けられているもの。 どんどん救いのない方に進んでいくが、読後感は悪くなかった。なんか、ほっとさせられた。
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これからブレイクしそうな著者の少し前の作品。いろいろ書評でも評判の良かった本書。図書館でも人気です。 映画監督を目指していただけあって、動きのある場面でのセリフ回しとかスピード感は確かにあるのだが。 ストーリー全体の整合性が取れてなくて、後半は思い付きで過去のストーリーを全く伏線...
これからブレイクしそうな著者の少し前の作品。いろいろ書評でも評判の良かった本書。図書館でも人気です。 映画監督を目指していただけあって、動きのある場面でのセリフ回しとかスピード感は確かにあるのだが。 ストーリー全体の整合性が取れてなくて、後半は思い付きで過去のストーリーを全く伏線なしに勝手に都合よく変えていってるようにしか思えない。 最後まで読み通すのが珍しく苦痛だったよ2.0
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「栄光の五人組」と呼ばれた子供達。それぞれの 人生が紡ぐ謎と後悔。昭和から令和まで続く 答えのない日々。ミステリーかつハードボイルドな 作風で、非常に読み応えがあった。 予備知識無しで読み始めたので、最初は暗号の話や 章ごとに飛ぶ時系列について行けず、誰が誰だが わからなくなっ...
「栄光の五人組」と呼ばれた子供達。それぞれの 人生が紡ぐ謎と後悔。昭和から令和まで続く 答えのない日々。ミステリーかつハードボイルドな 作風で、非常に読み応えがあった。 予備知識無しで読み始めたので、最初は暗号の話や 章ごとに飛ぶ時系列について行けず、誰が誰だが わからなくなってくることもあったが、子供時代に 起きた衝撃の事件から一気に話がギラギラと色づき、 次はどうなるのかと読む手も加速度を増していった。 個人的には暗号の話や古典作品からの蘊蓄は 副菜程度で正直あまり真剣に読んでなかった。 それより登場人物達、特に「栄光の五人組」の 人生の悲哀、作品から取るなら暗愁(あんしゅう) 漂うそれぞれの歩みに生々しい人生を感じた。 すれ違ってしまった人達、犯してしまった罪、 剥がれてしまった仮面、人生は間違いと失望の 繰り返しではあるが、それでも立って歌い続ける ことが生きることである。そんな風に思わせる 物語だった。面白かったです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ほーっとため息をつく読み応え。単行本で600Pに及ぶ圧巻の友情小説。そりゃ評判も高いわこれ! 昭和、70年安保から武闘派系左翼が暴走しだしだ時代、長野の山奥に栄光の5人組と呼ばれる小学生たちがいた、彼らが栄光の5人組と呼ばれるようになったきっかけの事件が物語の発端、彼らの友情は結びほどけもつれ…昭和、平成、令和と時代をまたいで不思議なタペストリーを編み続ける。 世代をまたいだ大河小説なら、元号3つをまたいだ小説も珍しくないのだが、一人を主人公として、しかも令和を絡める小説はまだまだ珍しいのではないか?主人公が小学生からリタイヤまじかの60代まで怒涛の人生をどのように歩んだのか、彼の友人たちの生き様も含めてその歩みが、ハードボイルドにつづられていくのだが、自分の生きてきた時代が一緒であることもリアルなんだ。 俺の進んできたレールの、ちょっと横にはこんな怒涛の紆余曲折あふれるレールが敷かれているんだなと…。俺だってこんなレールに乗っかった可能性は十分にあったわけで、それを考えると背筋がゾクゾクする。 パワハラ嫌がらせで警察をやめさせられ、デリヘル運転手で糊口をしのぐ60代、500万円(言うちゃ悪いがノンフィクションでこの金額)の金塊争奪に命を削る生き様。介護、場末…。 主人公とともにたどりつく後半の謎解きは、ミステリーとしては弱い…というか反則モノ…が、あと数年後、俺がそうであってもおかしくないリアルなディストピア感がある結論。このヒリつくような絶望感と、底の方にあるちょっとした光が、この本を傑作たらしめている。
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栄光の五人組。キョージュの講義。チンピラたちとのやりとり。前半は好きな雰囲気で傑作の予感がしたけれど、暗号が難解で、後半の展開に無理を感じた。残念。文章は好きで読むのが楽しかった。
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