おれたちの歌をうたえ の商品レビュー
まずは600ページ近いボリュームに尻込みするが、手にとって読み進めていくと、丁寧で趣のある文体で、終盤には読み終えるのが残念に思うほどでした。近々「スワン」も読もうと決意した。
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栄光の五人組を取り巻く数々の登場人物。 伏線が張り巡らされた場所。 昭和、平成、令和を行き来する物語。 ストーリーの続きを知りたくて早く読み進みたくても出てくる歌の歌詞の意味、引用される物語の意味。じっくり考えないと置いてけぼりにされてしまう。 小学生だった久則、佐登志、高翔、欣...
栄光の五人組を取り巻く数々の登場人物。 伏線が張り巡らされた場所。 昭和、平成、令和を行き来する物語。 ストーリーの続きを知りたくて早く読み進みたくても出てくる歌の歌詞の意味、引用される物語の意味。じっくり考えないと置いてけぼりにされてしまう。 小学生だった久則、佐登志、高翔、欣太、風花が 殺人事件に巻き込まれて大人になって 終わっていない過去と向き合う時、5人の抱えているものは決して軽くはなかった。 幸せになって欲しいなと思いながら読んでいても 次々に明らかになる真実は、今居る場所が決して平坦ではないことが分かる。 久則視点で進んで物語だが、犯人は二転三転して何度も予想を裏切られた。 呉勝浩の物語は、登場人物全てが魅力的で、誰一人からも目が離せない。 読み終わって本を閉じた後、その世界から、いつもなかなか戻ってこれなくなる。
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んー、最後まで読み通したけど、ちょっと謎解きとか人物描写についていけないところもあった。ストーリーよりも、読者を驚かすことに重きを置いているような。。 とはいえ、アウトローな描写などはカッコよくて良かった。
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実に長い598ページだった。 子供時代に「栄光の五人組」と呼ばれた仲間が死んだ知らせを受けた河辺は、死んだ仲間と暮らしていた茂田と共に金塊を探し始める。 ドラマはここから始まるが、40年前、20年間まで遡り、ある事件への栄光の五人組の関わりを濃密に描いてゆく。 絡み合う複数の事件...
実に長い598ページだった。 子供時代に「栄光の五人組」と呼ばれた仲間が死んだ知らせを受けた河辺は、死んだ仲間と暮らしていた茂田と共に金塊を探し始める。 ドラマはここから始まるが、40年前、20年間まで遡り、ある事件への栄光の五人組の関わりを濃密に描いてゆく。 絡み合う複数の事件をもたらした五人組の人生と避けられない事実を、登場人物のディテールを丁寧に描いていた。 暴力シーンは本当に痛そうだった。
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濃厚な物語だった。 タイトルのおれたちの「歌」。 最後に、素晴らしく回収してくれた、つなげてくれた。 雪の中で、歌いながら信じながら、待つ。 光景がありありと浮かぶ。
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598ページに及ぶ長編物でしたが、読んでよかった。 一転二転する話の中にフッと胸に染みてくるものがあり最後は穏やかな気持ちにのまま読み終えることが出来ました。
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過去の過ちや順風満帆ではないむしろ自分の描いた理想とは違う現実を生きて、未来の展望も絶望的で…それでも全て引っくるめて自分なりに清算して打ち出した答えに着地する姿に感動しました。 ページ数の多い小説ですが、没入感があり、すらすらと読んでしまいました。 呉勝浩の作品を読破してみ...
過去の過ちや順風満帆ではないむしろ自分の描いた理想とは違う現実を生きて、未来の展望も絶望的で…それでも全て引っくるめて自分なりに清算して打ち出した答えに着地する姿に感動しました。 ページ数の多い小説ですが、没入感があり、すらすらと読んでしまいました。 呉勝浩の作品を読破してみたいです♪ 「爆弾」読みたいな〜♪
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初読みの作家さんでしたが、ハードボイルでありながら哀愁を帯びる雰囲気に共感が持てた。こんな時代をくぐってきたとつい思わざるを得ない。昭和五十年代の始め、長野県の上田市真田町でいつも一緒にいた五人の高校生たち「栄光の五人組」。彼らは、その中の紅一点フーカ(荷風をもじってある)と共に...
初読みの作家さんでしたが、ハードボイルでありながら哀愁を帯びる雰囲気に共感が持てた。こんな時代をくぐってきたとつい思わざるを得ない。昭和五十年代の始め、長野県の上田市真田町でいつも一緒にいた五人の高校生たち「栄光の五人組」。彼らは、その中の紅一点フーカ(荷風をもじってある)と共に、フーカの父親のキョージュこと竹内三起彦に永井荷風、中原中也、太宰治などらを読み込ませられた。 しかし「栄光の五人組」に事件がふりかかり、昭和から平成を経て令和と失われた40年を送ることになる。 「栄光の五人組」の一人だった元刑事で今はデリヘルの運転手をしている河辺のもとに、「栄光の五人組」だった佐登志が死んだと連絡が入る。知らせてきたのは佐登志の世話をしていたというチンピラの茂田。サトシ(佐登志)は暗号のような詩を遺していた。 彼らの友情が裏切られずに守られていたことにロマンを感じた。還暦近い彼らが取り戻せない人生を嘆くのではなく、すべてを背負って未来に目を向けていくラストに励まされる。 セイさんというキャラクターをより書き込んでもらいたかった。河辺が信頼していたセイは最後までカッコイイ男であって欲しかったなぁ。
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私にも小中学生時代をとにかく一緒に過ごし続けた仲間達がいました。 高校位からなぜか疎遠になり、たまに会うと『どのバンドの歌が良い』とか『どのブランドの服が良い』とか、まるで外国人と会話をしているような気分になりました。 この作品の主人公も、仲良しで濃密な思い出を作った友人達が...
私にも小中学生時代をとにかく一緒に過ごし続けた仲間達がいました。 高校位からなぜか疎遠になり、たまに会うと『どのバンドの歌が良い』とか『どのブランドの服が良い』とか、まるで外国人と会話をしているような気分になりました。 この作品の主人公も、仲良しで濃密な思い出を作った友人達がショッキングな変貌を遂げている事に、傷ついたり、奮い立ったりします。 かつての仲間達に裏切られたり、かと思えば本当は変わっていなかったり。 エンディングがスッキリしていないとの評価もありますが、私にとっては共感できる部分が多く、ダーティーで救いの少ないお話でしたがそれなりに面白い作品でした。
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確かに長かったって感想は避けられないけど、本当に連続もののドラマを見てる感覚だった。キャラクターが生きてるんだよな… 離散して収束していく切なさというか恋慕というかを綯い交ぜにした感情が読了感を支配する感じ
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