羊は安らかに草を食み の商品レビュー
久しぶりに人に読んでほしいと思えた本でした。 登場人物の満洲の開拓団での戦争体験と合わせて、認知症、家族関係、病気、老いていく事と色々な事を含ませながら話は進んでいく。 今までも戦争に関する本は読んだ事はあるけれども、今までと違うのは子供から見た戦争のリアルさが深く伝わってくる...
久しぶりに人に読んでほしいと思えた本でした。 登場人物の満洲の開拓団での戦争体験と合わせて、認知症、家族関係、病気、老いていく事と色々な事を含ませながら話は進んでいく。 今までも戦争に関する本は読んだ事はあるけれども、今までと違うのは子供から見た戦争のリアルさが深く伝わってくること。映像を観ているかのようで300ページ以上あるが読み終えてしまったと残念な気持ちになった。 ただ最後のまとめ方に少し無理を感じたので、そこだけはと思い星を1つ減らしました。
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一言では感想が言えない。 その人が経験したことは、その人しか感じ得ない。 祖母と重なった。 お疲れ様でしたと心から言いたい。 生き抜くってすごいこと。 満州のことを知らなすぎた。 I、私の歴史を娘たちに伝える 2、心を決める旅に出る 3、日々を記す
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「メイファーズ(仕方がない)」 物事にとらわれない。諦めも肝心だ。 どんどん引き込まれていく物語、だけれど先に進むのが苦しい。途中何度も前に戻って読み返してしまう。辛い事を想像でしか感じられない自分が情け無い、そんな風に思ってしまい、苦しかった。 しかし、最後に益恵さんが口にする「メイファーズ」と『羊は安らかに草を食み』の演奏が流れてくると、心が安らかになってきた。 ああ、こうやって人生を生きていかなくてはならなかったのだと、戦争体験者と戦後生まれの自分の生き方の違いを痛感した。
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満州からの引き上げや戦争のトラウマは読み進めるのがとても辛かった。思わず「あっ」と声を出してしまう展開でした。
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認知症のまぁさんのご主人から、友人のアイちゃんと富士ちゃんは、まぁさんがこれまで生活したことのある各地へ連れ出してほしいと依頼される‥。旅に送り出したご主人の気持ちも、旅に付き添った友人の思いもまたあたたかいものでした。各地で会ったゆかりの人や、戦時下を一緒に過ごした佳代ちゃんと...
認知症のまぁさんのご主人から、友人のアイちゃんと富士ちゃんは、まぁさんがこれまで生活したことのある各地へ連れ出してほしいと依頼される‥。旅に送り出したご主人の気持ちも、旅に付き添った友人の思いもまたあたたかいものでした。各地で会ったゆかりの人や、戦時下を一緒に過ごした佳代ちゃんとの出会いも、最後の旅に相応しいものでした。戦時下の描写が生々しい分、旅の合間合間で見せる老婆だけど少女を思わせる描写はよかったです。おかげで、内容は濃かったけどすっきり読み終えられたと思いました。
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認知症になった益恵の「心のつかえ」を取り除くために、老女3人が記憶を辿る旅へ出掛ける。 満州の回想シーンは、ただただ壮絶。 戦争というものが、一般市民も大いに巻き込み、その後の人生にも暗い影を落とし続けるのだと痛感した。 つくづく色々な事を考えさせられた一冊。
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益恵の過去パートが壮絶。戦争の過酷さが生々しく語られ言葉を失った。 現在パートから過去パートへの架け橋として、益恵の詠んだ俳句が使われる。その句に込めた想いを知るたび心を打たれる。 親を失い子どもだけで生き延び今がある益恵たち、それと対比しアイの子どもたちの言葉が、自分への戒め...
益恵の過去パートが壮絶。戦争の過酷さが生々しく語られ言葉を失った。 現在パートから過去パートへの架け橋として、益恵の詠んだ俳句が使われる。その句に込めた想いを知るたび心を打たれる。 親を失い子どもだけで生き延び今がある益恵たち、それと対比しアイの子どもたちの言葉が、自分への戒めとして薄っぺらく響く。 読み終えてタイトル、装丁の意味がわかった。 真相解明から思いもよらないラストの展開がスリリングで爽快。 たくさんの人に読んでもらいたい作品、映像化希望。
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戦争を題材にしたもので、こんなにものめり込んで読んだのは、永遠の0以来だと思う。満州での臨場感が伝わってくる。でも最後のオチは少しだけ納得いってない
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「大地の子」も暗かったけど やはり満州を舞台にした話は暗くて重くて 読んでいた苦しくなる。 これが実際にあったことなんて信じられない。 そして戦争は遠い昔のことではない。 今、遠い地だが醜い争いが行われている。 早く終わるのをただ待つばかりだ。 命の重さを伝えていたいい話だと思っていたのに ラストで簡単に殺人を犯す。 そのアンバランスがとても残念な気がする。
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認知症で記憶に霞がかかった益恵の、人生につっかえている何かを片付けてあげたいと、足の悪い夫は友人達にお願いして、3人は過去を辿る旅に出た── 戦争をしたがる人は、戦場には行かない。命をかけて戦場に行き、敵の命を奪えと命じられるのは、ただ愛する人を守りたいと願う普通の人々。関東軍...
認知症で記憶に霞がかかった益恵の、人生につっかえている何かを片付けてあげたいと、足の悪い夫は友人達にお願いして、3人は過去を辿る旅に出た── 戦争をしたがる人は、戦場には行かない。命をかけて戦場に行き、敵の命を奪えと命じられるのは、ただ愛する人を守りたいと願う普通の人々。関東軍の満州侵攻を、なぜ誰も止められなかったのか。正当な理由も、勝てる根拠もない、無謀な侵攻を。 戦禍を生き抜こうとする、11歳の益恵と佳代。そんなことになったのも、すべて関東軍の愚かさのせいだと思うと、悔しくてたまらない。
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