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移動図書館の子供たち の商品レビュー

3.3

9件のお客様レビュー

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2023/06/15

西崎憲さんの参加している本を手に取るのは2度目で、その2度とも表紙と装丁に惹かれてのものだった。いわゆるジャケ買い。 中身はコンセプトのとおり(本の中ではそのコンセプについて直接言及されていないが)、小説でもエッセイでも詩でもない、10ページちょっとくらいの文章が並ぶ。 この「...

西崎憲さんの参加している本を手に取るのは2度目で、その2度とも表紙と装丁に惹かれてのものだった。いわゆるジャケ買い。 中身はコンセプトのとおり(本の中ではそのコンセプについて直接言及されていないが)、小説でもエッセイでも詩でもない、10ページちょっとくらいの文章が並ぶ。 この「〇〇でもない」の塩梅が各編異なるのがいい。小説的な文章が急に詩文的になったりするものもあれば、それらが集まって煮詰まった味わいのものも。

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2022/09/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

木下古栗「扶養」収録。 ケーキ屋敷設のカフェで目が合った女性から「英気を養ってくれませんか?」と胸に手を当てられる。後にニュースでその女性は休業していた女優だと知る。ニュースはその女優の復帰を伝えていた。一方、「私」は有休を使い切り、会社も辞職する。それ以来何年も無職を続けている。 休みたくなる気持ちのようなものを受け取った(押しつけられた)という話だろうか。 ほかに印象的だったのは、 無意識に麻雀の役をつぶやく癖のある自分が人生最後にどの役をつぶやくのか気になる、宮内悠介「最後の役」 真っ黒い影のような「墓師」がさまざまな土地の墓について語る、伴名錬「墓師たち」 玉の彫刻家の弟子・黄紅の一日を描いた静かな作品、勝山海百合「チョコラテ・ベルガ」 俳優の不祥事と、下の名前が同じ幼馴染の思い出が交錯する、行ったり来たりする頭のなかの思考を文章化したような、乗金顕斗「ケンちゃん」 など。 (評価は木下作品について)

Posted byブクログ

2022/08/07

佇まいに惹かれて。短文のアンソロジー。短編じゃなくて短文。とってもとっても不思議な本だった。短くても読ませるものは読ませる。「墓師」の話とか、大事なことが左だか右だかのページに書いてあるやつとか、白い話3つとか。短文、おもしろいかもしれない。

Posted byブクログ

2023/11/24

読了2021.05.09 こういうアンソロジー好きです。 特に3つ挙げるなら、藤野可織「人から聞いた白の話3つ」、伴名練「墓師たち」、円城塔「固体状態」。

Posted byブクログ

2021/12/30

短文アンソロジー。 各々のテーマへのアプローチが、俳句や短歌の題詠みに似ている。 小説のテーマアンソロジーを読んだときとは、少し違う感覚。 タイトル、散りばめられた短文、あるいは文中の1行、短い言葉でふとした共感を仕留められる…みたいな読み味。

Posted byブクログ

2021/07/01

うーん、特に面白いって思う話がなかったのが残念。半身浴のお供にちょうど読み終える話ばかりで良かった。

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2021/02/24

装丁とカバーイラストが、とても素敵です。 装丁は奥定泰之氏、イラストは寺澤智恵子氏です。 17篇からなる本書、和洋折衷な一冊です。2021年推し本間違いなしです! お気に入りは『墓師たち』伴名練、『チョコラテ・ベルガ』勝山海百合、『人から聞いた白の話3つ』藤野可織、『胡椒の舟』...

装丁とカバーイラストが、とても素敵です。 装丁は奥定泰之氏、イラストは寺澤智恵子氏です。 17篇からなる本書、和洋折衷な一冊です。2021年推し本間違いなしです! お気に入りは『墓師たち』伴名練、『チョコラテ・ベルガ』勝山海百合、『人から聞いた白の話3つ』藤野可織、『胡椒の舟』西崎憲、『亡命シュミレーション、もしくは国境を越える子どもたち』松永美穂

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2021/02/16

《短文》アンソロジー。タイトルページには作者名がなく、ページをめくって左ページのフッタを見て初めて作者がわかる仕様(目次は本の最後)。初めて読む作者さんも多くて、作者紹介なんかの先入観なく読み始めるの、すごく新鮮。 手に馴染む紙で、ひとりで読むのにしっくりくるよい本だった。よい孤...

《短文》アンソロジー。タイトルページには作者名がなく、ページをめくって左ページのフッタを見て初めて作者がわかる仕様(目次は本の最後)。初めて読む作者さんも多くて、作者紹介なんかの先入観なく読み始めるの、すごく新鮮。 手に馴染む紙で、ひとりで読むのにしっくりくるよい本だった。よい孤独を思い出す、ような。 作者買いしたとしても先入観なしで読んでほしい。 好きな作家さんのはやっぱり好きやったし、初めての方だと『羽音』『扶養』『人から聞いた白の話3つ』が好き。

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2021/02/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

古谷田奈月「羽音」★★★ 宮内悠介「最後の役」★★★ 我妻俊樹「ダダダ」★★★ 斎藤真理子「あの本のどこかに、大事なことが書いてあったはず」★★★ 伴名練「墓師たち」★★★ 木下古栗「扶養」★★★ 大前粟生「呪い21選」 水原涼「小罎」 星野智幸「おぼえ屋ふねす続々々々々」 柳原孝敦「高倉の書庫/砂の図書館」 勝山海百合「チョコラテ・ベルガ」 乘金顕斗「ケンちゃん」 斎藤真理子「はんかちをもたずにでんしゃにのる」 藤野可織「人から聞いた白の話3つ」 西崎憲「胡椒の舟」 松永美穂「亡命シミュレーション、もしくは国境を越える子どもたち」 円城塔「固体状態」★★★

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