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超訳 人間失格 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2023/10/16

元々人間失格が好きで、新しい知見を得たいと思い購入。現代のアーティストや漫才師などを例にとる部分もあり、人間失格はちょっと読みにくいなーって方にも分かりやすく書かれていると思います。

Posted byブクログ

2023/08/19

齋藤先生の国語の授業を受けているようで、わかりやすかった。 「ただ一切は過ぎて行きます」良いことも悪いことも過ぎて行く。

Posted byブクログ

2022/04/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「人間失格」を読んだことがあるけど、そのときは葉蔵に共感できる節は少しあったけど、あくまでも自分と重なることはほとんどなく、どうしようもない人だな〜って感想だった。 この超訳を読んで一番心に残ったのは、世間は個人だということ。SNSで批判してくる人も、メディアで取り上げられてることも、世間の皮を被った個人。自分のことは世間に合わせるんじゃなくてちゃんと自分で考えて決める人間になりたい。 この本を読んで、最初よりも葉蔵の自分と重なる部分を見つけられたし、こんなふうに苦しんでいる人もいることがよく分かった。みんなにおすすめしたい一冊。

Posted byブクログ

2022/03/08

齋藤孝先生による「人間失格」の解説本。 Kindle Unlimitedに入っていたから軽い気持ちで読み始めたら面白くて一気読み。解説書で読みやすく面白く、人間失格の世界に入り込ませてくれただけでなく、生きづらさを感じながら今を生きる人への暖かいメッセージが盛り込まれていて泣け...

齋藤孝先生による「人間失格」の解説本。 Kindle Unlimitedに入っていたから軽い気持ちで読み始めたら面白くて一気読み。解説書で読みやすく面白く、人間失格の世界に入り込ませてくれただけでなく、生きづらさを感じながら今を生きる人への暖かいメッセージが盛り込まれていて泣けた。 ----- 後半、妻となったタバコ屋の娘、ヨシ子が出入りの商人に犯されたシーン。 葉蔵が妻を助けず立ち尽くしていたために、ヨシ子は自分自身を責めるようになった。 ここで斎藤先生は以下のメッセージを読者に残している。 「あたなにも、大切に思っているものがきっとあるでしょう。それを守るために、瞬時に動かなければいけないときがあるかもしれません。  そういうときに大切なのは、そのとき、一回いっかいの判断力をうしなわないことです。そして、信頼できるまともな人に相談することです。」 必要なことが無駄なくわかりやすく盛り込まれている文章。 太宰作品をこう読み込めるのかと感銘を受けるとともに、噛み砕いて差し出してくれる斎藤先生の優しさを感じる。

Posted byブクログ

2021/04/23

■“繊細さん”(HSP)は読んでおきたい。病的なほど繊細で敏感な心理に共感、著者の行間解説に納得■ 原著(太宰治)は、そのタイトルの重苦しさや内容の暗さから、あえて再び手に取ろうと思うことがなかった。 ところが、たまたま寄った書店で本書が平積みされており、タイトルの重厚感を残し...

■“繊細さん”(HSP)は読んでおきたい。病的なほど繊細で敏感な心理に共感、著者の行間解説に納得■ 原著(太宰治)は、そのタイトルの重苦しさや内容の暗さから、あえて再び手に取ろうと思うことがなかった。 ところが、たまたま寄った書店で本書が平積みされており、タイトルの重厚感を残しつつもライトなタッチのイラストの表紙を見て、思わず手が伸びてしまった。 (表紙に騙されないぞって思ってるけどやっぱりビジュアルって大事かも。もちろん内容がライトになるわけではない。) 原著のストーリーに沿いつつ、要所で著者の解説や考察が挿入されているため、ストーリーを追体験できるとともに、原著ではスルーしてしまっていた行間の意味や著者のていねいな洞察が、表紙に似合わぬ(?)濃密な内省の時間を生んでくれる。 ただし、ダイジェストなので分量は少ない。 例えば罪と罰について。 僕は、罪あるところに罰が下されるという、仏教的に言えば因果応報、キリスト教的に言えば、自分の蒔いた種は自分で刈り取るというような考え方をおおむね信じている、いや、そう信じたい。 ただ現実は不条理で、そんな単純な考え方だけで説明できるほど単純にはできていない。 何の罪もない人間や無垢な子どもたちが神からの無慈悲な罰ともとれる理不尽な目に合う事例は珍しくない。 この世の「罰」はあらかじめ宿命として定められているのだろうか。それとも神様の気まぐれ、偶然という名の運命のいたずらが左右するのだろうか…そんなことをつらつらと考えさせられる。 ところで、本書(もちろん原著でもいい)は“繊細さん”(HSP)にお勧めしたい。かく言う僕も繊細さんを自認している。主人公の病的な心理に没入し、時には自己投影しつつも、著者の冷静な視点と解説が章ごとに待っており、現実世界に連れ戻される。 あらためて最初から通して原著の世界にどっぷり浸りたくなった。

Posted byブクログ

2021/01/23

「世間とは個人」 「ただ一切は過ぎていく」 文体が苦手で原作自体しっかり読んだことがなかったかも。 こういうガイドがあるとわかりやすいね。

Posted byブクログ

2020/12/28

太宰治の「人間失格」を解説しています。 なぜ今「人間失格」なのか。 それは、この作品で扱われている「生き づらさ」の問題が現代にも通じるテーマ であるからと齋藤氏は言います。 「人間失格」の主人公は世間というもの が分からず、他人の目が怖いと感じます。 外見では道化役を演じ...

太宰治の「人間失格」を解説しています。 なぜ今「人間失格」なのか。 それは、この作品で扱われている「生き づらさ」の問題が現代にも通じるテーマ であるからと齋藤氏は言います。 「人間失格」の主人公は世間というもの が分からず、他人の目が怖いと感じます。 外見では道化役を演じ、明るく振舞って いても、心の中では不安だらけなのです。 SNS全盛の現代でも、一つ間違えると 世間から攻撃を浴びてしまうことがあり ます。 世間は怖いのです。 コロナ禍においても、近所で感染者でた 時は犯人捜しのようにその人を特定しよ うとした地域もあったらしいです。 人間が、世間が一番怖いのです。 そんな今の時代にこそ「人間失格」の 主人公が恐るべき世間と対峙して、どう 自分の内面を掘り下げたのかは、まさし く現代社会に生きる我々にとって見習う べき点があります。 ラストの「幸福も不幸もない」「ただ一 切は過ぎていく」という有名な主人公の 悟りにも似た境地に救われる一冊ですね。 「人間失格」という作品は。

Posted byブクログ