中国の歴史(4) の商品レビュー
2021/3/12読了 後漢~三国時代。 後世のフィクションである『三国志演義』と史実との照らし合わせを中心に、この時代を解説するという切り口は、『三国志』関連の作品でおなじみの人物も多く出てきたこともあり、前3巻より理解がし易い内容となっていた。あと、朝貢という相手国との対等の...
2021/3/12読了 後漢~三国時代。 後世のフィクションである『三国志演義』と史実との照らし合わせを中心に、この時代を解説するという切り口は、『三国志』関連の作品でおなじみの人物も多く出てきたこともあり、前3巻より理解がし易い内容となっていた。あと、朝貢という相手国との対等の関係を認めない外交関係が基準となっていたことが、現代まで日本と中朝韓の関係が抉れる一因になったのではないかという指摘に、なるほどと思った。
Posted by
物語で馴染みのある三国志演義との相違点の解説も交えながら、時代の流れに沿って出来事を辿り、文学や宗教などのさまざまな観点から三国時代を見るという、通史の解説本に求めるものが全て詰まった実に面白い本。
Posted by
劉備の支配する蜀は、魏に比べると1/5、兵の数では1\4なんだけれど、三国時代と呼ばれている。この3国がそれぞれ「皇帝」と名乗ってそれぞれ中華帝国の正統を競うところに魅力があるのだろう。 ただこの本は「学術文庫」なので、冷静な目で歴史を追っている。結局どに皇帝も中国全土を統一...
劉備の支配する蜀は、魏に比べると1/5、兵の数では1\4なんだけれど、三国時代と呼ばれている。この3国がそれぞれ「皇帝」と名乗ってそれぞれ中華帝国の正統を競うところに魅力があるのだろう。 ただこの本は「学術文庫」なので、冷静な目で歴史を追っている。結局どに皇帝も中国全土を統一できないのだ。 考えてみれば、中国共産党はこんなにも大きな国を中央集権で纏めているのだから、民主主義なんて言ってる場合じゃないのだろう。
Posted by
統一帝国の時代から分裂の時代に向けた歴史上の変革期としての時代描写が面白い。諸勢力の興亡だけでなく、文化や宗教といった社会面の理解も深まる内容。
Posted by
三国時代のことで卒論を書いたのももう昔。さらっと三国時代をおさらいするのに本書を手に取りました。演義と正史、実態と思われるところの比較や政治的な流れ、文化的な動き、国際関係などなど、わかりやすく書かれています。改めて三国時代が画期になっていることは多くあると実感しました。それだけ...
三国時代のことで卒論を書いたのももう昔。さらっと三国時代をおさらいするのに本書を手に取りました。演義と正史、実態と思われるところの比較や政治的な流れ、文化的な動き、国際関係などなど、わかりやすく書かれています。改めて三国時代が画期になっていることは多くあると実感しました。それだけに、三国時代にシリーズの1冊がまるまる割かれているのはうれしい限り。本当に良い入門書です。
Posted by
三国志演義ではあれ程優遇されていた蜀だが、実際は三国の中でダントツに弱く、そもそも他所者の国であり、強い国づくりが難しかったこと。それでは他の魏や呉が万全の国家体制だったかというと、そうでもなく、内輪揉めで潰れてしまう。 三国志の世界がが現在の中国と関係諸国の間を説明するキーにな...
三国志演義ではあれ程優遇されていた蜀だが、実際は三国の中でダントツに弱く、そもそも他所者の国であり、強い国づくりが難しかったこと。それでは他の魏や呉が万全の国家体制だったかというと、そうでもなく、内輪揉めで潰れてしまう。 三国志の世界がが現在の中国と関係諸国の間を説明するキーになるというのは興味深い。
Posted by
- 1