コンパクトシティのアーバニズム の商品レビュー
2024.05.30 都市計画や都市デザインが哲学を持つ意味。 計画したことに向けて着実に物事を進めるのではなく、その場その場の変化に対応したり調整したりすることが求められる。 だが、場当たり的や近視眼的に取り組むことではきっと目的を見失い、活動は継続しない。 アジャイルで...
2024.05.30 都市計画や都市デザインが哲学を持つ意味。 計画したことに向けて着実に物事を進めるのではなく、その場その場の変化に対応したり調整したりすることが求められる。 だが、場当たり的や近視眼的に取り組むことではきっと目的を見失い、活動は継続しない。 アジャイルであることの前提には、やはりビジョンや哲学が必要で、その先駆的な事例として富山のコンパクトシティ取り上げる本書。 もちろん当初から「コンパクト」のイメージをしっかりと共有できていたわけではなく、目標に掲げ、国のパートナーとなるなど運良く運んだ部分もありながら、徐々にその哲学は洗練されてきた。「にぎわい」とは違って、「コンパクト」が具体の空間像と抽象的な広がりを併せ持つという考察も確かにそうだなと思う。共有しやすい言葉なのかもしれない。 街中で過ごす時間が増えることで、都市計画と自分自身の都市生活が重なる。つながりが自治意識を呼び起こす。コンパクトシティは暮らしを変えているんだという気付きがあった。
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