海をあげる の商品レビュー
様々な境遇に置かれる女性たちは表に出さない苦悩を日々抱いている。世間から疎まれる弱者のはけ口が、さらに弱き存在となる子どもたちに向けてはならない。その負の連鎖は次世代へと受け継がれてしまう。社会の改善は弱者の救済であることが責務、そして私たちはその事実を看過してはならない。&qu...
様々な境遇に置かれる女性たちは表に出さない苦悩を日々抱いている。世間から疎まれる弱者のはけ口が、さらに弱き存在となる子どもたちに向けてはならない。その負の連鎖は次世代へと受け継がれてしまう。社会の改善は弱者の救済であることが責務、そして私たちはその事実を看過してはならない。"誰かがやってくれる" はマジョリティが陥りやすい他責思考なのだから。
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めちゃいい、呑気だった自分を思い知らされる。海が綺麗で、ゆったりしてて、だけじゃないんだ。そうだった、知らないフリ、見えないフリを日常的にしてるんだなあと思った。風花ちゃんが可愛い。
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重たいのでまた読むかはわからないけれど。 海をあげるってそうゆうことか… 東京の私たちは加害者。返す言葉もない。 なんでか分からないけど、今まで読んだエッセイの中でも、文章が上手というか、どんどん読みたくなる感じがした。リズム感というのか。
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いつまで国は沖縄に犠牲を強いるのか⁈ 日本の政治は、特に沖縄に対しては国民ファーストではなく、アメリカファーストだ!最近もプライバシー保護とかよくわからない理由をつけて米兵の性犯罪を隠蔽していた。とか言う本土に住む私たちも本当の沖縄の人たちの苦しみを理解していない。それを知るため...
いつまで国は沖縄に犠牲を強いるのか⁈ 日本の政治は、特に沖縄に対しては国民ファーストではなく、アメリカファーストだ!最近もプライバシー保護とかよくわからない理由をつけて米兵の性犯罪を隠蔽していた。とか言う本土に住む私たちも本当の沖縄の人たちの苦しみを理解していない。それを知るためにこの本は多くの人に読んでほしい。 文章がいきなり飛んだり、話者が変わっていたり、説明がなかったりとわかりづらい部分もあるが、筆者が多くの人々の話を聴いた心の叫びだと思う。若年出産女性の調査を進める筆者が、沖縄の本当の闇を浮き彫りにしていく。「ひととひととが紡ぐ営みを知らない人によって奪われ続ける私たち」国やアメリカはどう考える?強姦された少女の自宅に詰め寄るマスコミ。マスコミは何を考える?本当に切実な問題には皆口を噤む。沖縄の外にしかアリエルの王国はないのか⁈
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私は、上間先生の言葉選びが好きだ。 上間先生の言葉は、難しい言葉ではなく、簡単な単語からつくられた言葉ではあるのだが、喜び、悲しさ、怒りなどの感情から絞り出されたキラキラした一雫の言葉という印象を受ける。 私のお気に入りは、「大人げなく大人ぶる」という言葉である。 自分の中でモ...
私は、上間先生の言葉選びが好きだ。 上間先生の言葉は、難しい言葉ではなく、簡単な単語からつくられた言葉ではあるのだが、喜び、悲しさ、怒りなどの感情から絞り出されたキラキラした一雫の言葉という印象を受ける。 私のお気に入りは、「大人げなく大人ぶる」という言葉である。 自分の中でモヤモヤしていたことがスッキリした気分になった。 だからなのか、もっといろいろな言葉を聞きたいと思って、むさぼるように上間先生の他の著作を読んだ。 そうなった読者の方は私以外にもいるのではないだろうか・・・
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ラジオで薦められていたので手に取った。沖縄には米軍基地問題があり、外側の人が触れ難い繊細なことであると、だいぶ遠巻きに見ていた。 今回、この本に出会い、貧困や搾取、自然破壊まで多くの負の連鎖があることや、女性が巻き込まれやすい環境にあること、それらをどうにか救済し解決しようという...
ラジオで薦められていたので手に取った。沖縄には米軍基地問題があり、外側の人が触れ難い繊細なことであると、だいぶ遠巻きに見ていた。 今回、この本に出会い、貧困や搾取、自然破壊まで多くの負の連鎖があることや、女性が巻き込まれやすい環境にあること、それらをどうにか救済し解決しようという活動を知った。 何と無知だったのかと、呆然とする。知ることはなかなか辛い側面がある。立ち上がるぞ!と偉そうに言えないが、日々の行動をよく考え、悪いことに繋がらないような努力をしたいと思った。
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上間先生は、沖縄で未成年の少女や若い女性たちの支援や調査に携わっていらっしゃる方で、沖縄の貧困問題等をご研究されています。 この本では、そのような上間先生だからこそ聴くことができたであろう若い女性のエピソードや、上間先生ご自身のご経験が書かれています。それらの話には、貧困問題や...
上間先生は、沖縄で未成年の少女や若い女性たちの支援や調査に携わっていらっしゃる方で、沖縄の貧困問題等をご研究されています。 この本では、そのような上間先生だからこそ聴くことができたであろう若い女性のエピソードや、上間先生ご自身のご経験が書かれています。それらの話には、貧困問題や基地問題など様々な問題と隣り合わせのなかで「沖縄で暮らす」「沖縄で生きる」という現実がありありと描き出されており、言葉で表現できないような感覚を抱く本です。 また、話の内容だけでなく、「フィールドで調査する」ということについても考えることができると思います。 ここで紹介した本以外にも、『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』など、複数の本が出版されています。それらの本も含めて、日本の教育問題や貧困問題に興味がある人だけでなく、多くの人に、それぞれの感じ方で読んでいただきたい本です。 (ラーニング・アドバイザー/教育 FUJI) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/4116735 ▼筑波大学附属図書館『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/3489205
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エッセイを読み慣れていない+子を持つ女性視点の話ということもあって感情移入できる話とそうじゃないがあったが、沖縄現地に住む方々にしか分からない海に対する想いや近隣に軍事基地があることに対する恐怖感を少しでも知れるようになりたいと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
上間さんの本2冊目。春奈ちゃんを売春させていた和樹くんの方の話が出てくる。彼も辛い人生を歩んでいて、きちんと春奈ちゃんのことも好きで、壊れている。 誰が悪いと一方的に責めることもできないと思う。 そして辺野古の話。 人魚が海の中の生物を救ってくれれば本当にいいのに。 沖縄に暮らす人々と本土の人々のギャップ。 海をあげる、という最後の言葉が突き刺さる。
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読む前 ・Yahoo! ニュース本屋大賞 2021年ノンフィクション本大賞 ・アマゾン★4.4、レビュー数も多い ・初めて読む上間陽子の作品 読んだ後(途中で読むのをやめた) ・Yahoo! ニュース本屋大賞は信用してはいけない ・アマゾン評価が高いものは、悪い評価のレビューも...
読む前 ・Yahoo! ニュース本屋大賞 2021年ノンフィクション本大賞 ・アマゾン★4.4、レビュー数も多い ・初めて読む上間陽子の作品 読んだ後(途中で読むのをやめた) ・Yahoo! ニュース本屋大賞は信用してはいけない ・アマゾン評価が高いものは、悪い評価のレビューも確認する ・上間陽子の作品は二度と読まない ここで限界、読むのをやめた箇所。 「三月の子どもは歌をうたう。大きくなることを夢見て歌をうたう。大人はみんなでそれを守る。守られていることに気づかれないように、そっとそおっとそばにいて」 これがノンフィクション本大賞? ノンフィクション本の傑作、『戦争広告代理店』(高木徹)を読んだ後だったこともあり、同じジャンルとは思えなかった。こんな本、読むんじゃなかった!っていう貴重な体験、選書するときの教訓を得られました。
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