きのうのオレンジ の商品レビュー
手元に置きたい1冊がまた増えた。 読了後、自宅にあるリモコンの5に付いている突起に触れ、遼賀の事を想い涙が溢れる。 33歳の突然の癌宣告。 怖いに決まってる。 なのに弱音を吐かず一人で戦う遼賀に、同じ病気で逝った父の姿が重なり涙が止まらなくなる。 死の恐怖と対峙しながらも家族...
手元に置きたい1冊がまた増えた。 読了後、自宅にあるリモコンの5に付いている突起に触れ、遼賀の事を想い涙が溢れる。 33歳の突然の癌宣告。 怖いに決まってる。 なのに弱音を吐かず一人で戦う遼賀に、同じ病気で逝った父の姿が重なり涙が止まらなくなる。 死の恐怖と対峙しながらも家族の事を一番に思い遣る姿も重なる。 普段、全く意識しないリモコンの5にある突起。 でもそれは困った人の支えになる大切なしるし。 遼賀はそのしるしの様に決して目立ちはしないが無くてはならない存在。 遼賀と彼を支える周りの人達に生きる上で大切な事を教えられた。
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今は本人に癌宣告する時代。 えっ私がってなるよね、宣告された方がいいな治療法やこれから、どう生きるかって整理もつくし腹を括れる。
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30代で癌になったり、弟は実は従兄弟だったり、中学時代には雪山で遭難したり…。 ドラマティックな出来事がたくさん起こっているのに、物語全体に流れる静かで穏やかな感じは、主人公の稜賀の性格によるところが大きいと思う。 「リモコンの5の突起」という例えは絶妙。 派手さはなくとも、困っ...
30代で癌になったり、弟は実は従兄弟だったり、中学時代には雪山で遭難したり…。 ドラマティックな出来事がたくさん起こっているのに、物語全体に流れる静かで穏やかな感じは、主人公の稜賀の性格によるところが大きいと思う。 「リモコンの5の突起」という例えは絶妙。 派手さはなくとも、困った時、悩んだ時に頼りにされる人って、すごくいいと思った。 お互いに感謝の気持ちを忘れない家族関係も、見習いたい。
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主人公の人柄の良さがとても良かった 闘病生活を描いたものかと思いきや主人公以外の目線での話が集まっていて、主人公がどんな人なのかが想像しやすく読みやすかった 爽やかで心が落ち着いてとても良かった
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とっても悲しくて、とっても切ないのに、何故か読み終えたときに感じるこの清々しさに似た感覚は何だろうか? 今を大切にちゃんと生きないといけない、と気付かされる。 周りのことを思い遣りながら生き続ける人生ってどうなんだろう。自然とできてしまう人には敢えて辛くないのだろうか? 欲深い我...
とっても悲しくて、とっても切ないのに、何故か読み終えたときに感じるこの清々しさに似た感覚は何だろうか? 今を大切にちゃんと生きないといけない、と気付かされる。 周りのことを思い遣りながら生き続ける人生ってどうなんだろう。自然とできてしまう人には敢えて辛くないのだろうか? 欲深い我が身を顧みるに、自己嫌悪に陥るしかない。
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おぅおうおう...オットセイのように泣いた。章が終わる毎に涙がホロリとこぼれていたが最後は涙腺決壊。闘病ものだからやっぱり辛い。しかし辛いだけでなく「よう頑張った」「良い人生だったね」と声を掛けたくなるような清々しさも感じた。真面目に生きてきたが目立たず、特に秀でたものがないと自分では思う遼賀。彼は33歳で胃がん宣告を受ける。地味だが誰よりも優しい遼賀。病気になって家族や友人の支えなしでは生きていけなくなるが、同じくらい周りの人を支えて生きてきたからこそ彼の周囲には愛情が溢れているのだろう。良作です。
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胃癌に罹ってしまった、かつて冬山で遭難したことのある心優しい男性の、病気と向き合いながら残された時間を生きていく話。自暴自棄にならず、最後まで家族や周りの人達を思いながら、運命を受け入れて生きていく主人公の生き様が素敵です。
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沢山の愛を感じることが出来ました。優しくて温かくて、強い遼賀さんの生き様に泣きました。 いつか、自分が最期を迎える時には、周りの大切な人達に沢山の感謝を伝えたいな。 この作品に出会えて良かったです。
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◇◆━━━━━━━━━━━━ 1.あらすじ ━━━━━━━━━━━━◆ 今まで人生、そんな役回りばかりで、人のために行動ばかりの遼河でしたが、33歳の若さで癌を宣告されます。 そんな遼河と家族、仲間との人生の物語です。 遼河、恭平、泉を中心として、物語は進んでいきます。 ◇◆━━━━━━━━━━━━ 2.感想 ━━━━━━━━━━━━◆ 夏の庭に続いて悲しい本を選んでしまいました。 人が亡くなることが予想できる展開なので、読み進めるのが辛い作品でしたが、すべての人はいつか死ぬわけなので、捉え方の問題ですね。 主人公の遼河はとても強い人間でした。こんな人間に憧れます。「本当の強さとは何か?」というのは、いつまでもよくわからないまま歳を重ねておりますが、やはり、今までに経験したことのない恐怖と対面した時に、一歩前に進むことができる人が強い人だと思います。 どうすれば、そんな強さを手にすることができるのかはわかりませんが、誠実さを持って、生きていくことで、その一歩がでるのかもしれないですね。 限られた時間の中で、自分らしく生きていくことは大切ですね。この本を読むことで、今の自分と向き合うきっかけになるかもしれません。気負うことなく、好きなことをして、周りの人たちと誠実に関わりながら生きていくことは、とても大切だと感じました。 作中に那岐山がでてきます。全然知識がないので、どこにあるのか調べたら鳥取でした。鳥取に行く機会あれば、ぜひ山登りも予定に組み込みたいと思いました。 ◇◆━━━━━━━━━━━━ 3.主な登場人物 ━━━━━━━━━━━━◆ 笹本遼賀 33歳 トラモント店長 笹本恭平 33歳 兄弟 教師 笹本燈子 遼賀 母 笹本音燈 おと 母の妹 笹本富 遼賀 祖母 笹本昌美 恭平妻 教師 矢田泉 33歳 看護師 松原医師 38歳 道平 訪問看護師 (トラモント) 五反田にあるイタリアンレストラン 高那裕也 アルバイト 戸川佐和子 アルバイト
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辛い内容だけれど、明るい気持ちになれました。遼賀さんの15歳の出来事、今の暮らしが丁寧に描かれています。周りの人の背景も一人一人描かれています。そのため、それぞれの気持ちが実感としてすぅっと伝わりました。
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