世間とズレちゃうのはしょうがない の商品レビュー
戦争前後で、それまで習っていたことが全部間違っていました、となった。戦争を体験している人は、そういうガラガラポンが起こることを体験している。自分が積み上げたものが必ずしも100に到達するという思いがない。 何だって起こるし、完全になることはないってことか。 年は人間の意識で考え...
戦争前後で、それまで習っていたことが全部間違っていました、となった。戦争を体験している人は、そういうガラガラポンが起こることを体験している。自分が積み上げたものが必ずしも100に到達するという思いがない。 何だって起こるし、完全になることはないってことか。 年は人間の意識で考えられたことに基づいて作られた場所。都会に住む現代人は、感覚を通して世界を受け入れない。意味があるものしか理解しようとしない。意味のないものを排除する。 思い詰めない。猫を見る。 幽霊はいる。いなきゃ言葉にならないから。頭の中にいる。 不便は半分楽しみなはずだと。便利にするのを世間が創造的だと思っているなら、趣味の世界では不便を楽しんでいく方が創造的だなと思う。 落語は、クリアな世界がある中でじいさんがしゃべるだけ。でもその不便を想像力で補えた時、ハイビジョンよりきれい。 仕事で不便を排除しようとするなら、趣味は不便を大事にしてみようかな。 人がいらない社会を作ってどうするのか。コンピューター=文房具だけあって人間がいない世の中。人間のための世の中じゃないのかという話。データだけ見て、その人のことは見てない傾向になりがちだなと思った。 何をやっていて楽しいか、それが仕事の根本。何をしてれば楽しいのか? 養老先生の親父の遺言は無理をするなだった。突き詰めて考えないこと。なるようになるよ。大きな流れに乗ろう。これを毎日思い出したい。 いろんな人がいることを多様性っていう言葉にしても、抽象的な多様性という言葉は理解するけど、個別のばらばらにあることは認識できない。 答えは一つ、その一ついがいはダメだ!と認めないのは豊かではない。答えは一つじゃないし、いろんな形を認めたい。
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世間の内側にいたい伊集院光と世間の外側にいることに抵抗がない養老孟司が、「世間」をキーワードにして対談した内容をまとめた本。世間の内と外の話から都市と自然の話に発展したり、AIの話になっていたり、あまり縛りなく様々な話をしている。 伊集院さんのことを全然知らず、深夜ラジオで下ネタを言っているイメージしかなかった(友達からそう聞いたので・・・)。だから伊集院さんと養老先生が対談するって、何がどうなったらその二人がくっつくんだと気になって購入した。実際読んでみると、伊集院さんがとても論理的に物事を分析していることに驚いた。 会社の研修を受けていると、世間の内に内にと閉じ込められる感があってとても息苦しい。今まで私は自分が世間から外れていると思ったことはないけれど、世間というものが狭くなったら外に出たくなるのかもしれない。耐えられなくなったら養老先生の助言の通りいったん外に出てみようと思う。そして伊集院さんのいうように、ぎりぎり世間の内側に、あるいは塀の上にでも戻れれば良し。
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世間とズレる。それは、自身が特別、みんなとは違うと言う選民思想的なハナシではなく、なんでうまく合わせられないのだろう、どうも違うかもと言うような静かなるズレと言う感じです。1つの軸を持ったハナシを教養と知識とウィットで二人のハナシが重なっていきます。「個人の限界を知って、群れを意...
世間とズレる。それは、自身が特別、みんなとは違うと言う選民思想的なハナシではなく、なんでうまく合わせられないのだろう、どうも違うかもと言うような静かなるズレと言う感じです。1つの軸を持ったハナシを教養と知識とウィットで二人のハナシが重なっていきます。「個人の限界を知って、群れを意識する」とか「都会と田舎、2つの軸を持っていると良い」ってのは、非常に納得感があります。そうかそう文字化されるとしっくり来るなと。「スパルタ方式の成功者しか指導者になれない」ってのは深いものがありますね。
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期待が大きかっただけに、肩透かしをくらったような読後感。 世間とは何か、その中で生きる違和感は何か、そこでどうサバイバルするのか。 以前読んだ鴻上尚史さんの本を思い出した。 とにかく伊集院さんは考える人で、理屈を見つける人で、素直な人。養老先生のマイペースさも心地よい。 遺骨が鳴...
期待が大きかっただけに、肩透かしをくらったような読後感。 世間とは何か、その中で生きる違和感は何か、そこでどうサバイバルするのか。 以前読んだ鴻上尚史さんの本を思い出した。 とにかく伊集院さんは考える人で、理屈を見つける人で、素直な人。養老先生のマイペースさも心地よい。 遺骨が鳴って、これは悲しんでいるのかな、笑っているのかな、という話は面白かった。 二人のファンには楽しめるのでは。
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伊集院光と養老孟司による対談本 二人とも世間というものに浸かりきっていない観点を持たれている だからこそ、重なるところ、明確に離れてしまっているところ、それを言語化できる 言語化して自分の感覚(実体験)を抽象化することで世間の圧を受け流せるのではないかと感じた 今が訳もわからずシ...
伊集院光と養老孟司による対談本 二人とも世間というものに浸かりきっていない観点を持たれている だからこそ、重なるところ、明確に離れてしまっているところ、それを言語化できる 言語化して自分の感覚(実体験)を抽象化することで世間の圧を受け流せるのではないかと感じた 今が訳もわからずシンドイ方は読んでみると良いかもしれない
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とても素敵な対談。 世間に合わせるよりズレているくらいの方が幸せに生きられるんじゃないかと思いました。 面白かったです。
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いわゆる「ふつうの世間との付き合い方」からずれていると感じているお二人の対談。ふつうが何でそれがどれほど大事なものか分からないが、違う線で生きてきたからこそ今のお二人の活躍があるのでは、と思った。
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解剖学者だからとか、芸人だからではない。二人の「世間との付き合い方」のズレが生み出すトークに熱中します。 昨年発売日に購入して、久しぶりに再読した本です。 バカの壁でベストセラー作家になった養老孟司さんと、毎週深夜ラジオでお世話になっている伊集院光さんの対談集。 視点が絶妙な...
解剖学者だからとか、芸人だからではない。二人の「世間との付き合い方」のズレが生み出すトークに熱中します。 昨年発売日に購入して、久しぶりに再読した本です。 バカの壁でベストセラー作家になった養老孟司さんと、毎週深夜ラジオでお世話になっている伊集院光さんの対談集。 視点が絶妙な人と、話が面白い人が対話したら、、、とても面白いのではないか?と期待していましたが、思ったとおりでした。熱中できる楽しさです。 この本になぜ熱中できたか。楽しさの理由は、作中の言葉を借りれば「世間の内と外」両方を意識した言い回しをしているからです。 どういうことか。例えば、養老さんが解剖学について終始話していたら、それは面白くありません。私は医学生ではないし、解剖学のアカデミックな話を読みたいわけではないからです。 話題の中心を私達が共感できること、例えば小学校時代の思い出とか、ラジオ番組とか、はたまた終戦直後の思想教育とか(これは年配者しかわらかないか)に据えている。これが世間の内側だとしたら、そのテーマを外側から観ている。 解剖学者という知見と、御本人の「ちょっと世の中から一方引いた」生き方からみんなが知っている話題を語ってくれるからこそ面白いのです。 伊集院さんはどうか。彼は本業ラジオパーソナリティーですね。かれのトークの面白さを考察すると、同じポイントがあることに気づきます。 誰もが知っている話題、例えば今年でいえばオリンピック、パラリンピックですね、を冒頭に話し出す。それでいて、その1つの種目に着目して、意外な言葉を発してくる。 それも、お昼の情報番組のように、是か非か、善か悪かの話題ではない。そもそも、その判断がさ・・・といったそもそも論を語りだします。 深夜の下世話な番組のようでいて(ほとんどそうなのですが)、突然新書本のような考察を混ぜてくる。長年この面白さに魅了されています。この本の中でもそのトークの姿勢は崩れていません。それどころか、東大元教授の養老さんをして「君は本当に理屈っぽい」と言わしめる始末です。 大学教授お墨付きの理屈芸人、素敵ですね。 本の内容は、世間と自分とのズレは何なのか?どう付き合っていくべきか?といった話題。分野を問わず、共感するフレーズが多いと思います。 学校、職場の人と、ちょっと話が合わないな、と思ったらクスリ代わりに一服することをオススメします。 似たような本:友達幻想 嫌われる勇気 生の短さについて
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世間からはみ出してもいいという2人の主張には救われた気がした。世の中の人たちは絶妙なバランスで生きているんだなと思う。 多様性が重要だという話で、方言も大事というのは心に刺さった。全員が標準語になれば豊かさが消えるという例は面白かったし、AIの世界がまさにそれになろうとしているという話は少し怖くもあった。
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百分で名著に伊集院光が出ていて、頭のいい方だと思い、養老先生との対談本を手にしました。なかなか面白かったです!
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