サバイバル家族 の商品レビュー
若い頃、カブト虫取りに山に入った、丹沢の山は毎月の沢登りもした。槍ヶ岳にも登頂した。庭にはトマト無花果が生っていた。懐かしく感じながら読みました。さすが、庭ではウンコはしなかったが。
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服部文祥さんの本を読むのは初めてだったが、妻の小雪さんのはエッセイを読んだ後なので、いろいろなことが補完される。 小雪さんに文祥さんが一目惚れしたところから、服部家は始まった。 狩猟の話や、家畜の話も含めて、家族のいろいろがオープンに語られ、ここまで言っていいのかってちょっと心配...
服部文祥さんの本を読むのは初めてだったが、妻の小雪さんのはエッセイを読んだ後なので、いろいろなことが補完される。 小雪さんに文祥さんが一目惚れしたところから、服部家は始まった。 狩猟の話や、家畜の話も含めて、家族のいろいろがオープンに語られ、ここまで言っていいのかってちょっと心配になるくらい。 おもしろかった。
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「本の雑誌」での連載を愛読していて、「ストイックで哲学的な登山家」という人物像を思い描いていた。家族のことを書いた本書を読み出すと、あれ?ずいぶんイメージと違う。後に妻となる小雪さんとの出会いから書き出されているのだけど、結構おっちょこちょいというか、猪突猛進というか…。これ、も...
「本の雑誌」での連載を愛読していて、「ストイックで哲学的な登山家」という人物像を思い描いていた。家族のことを書いた本書を読み出すと、あれ?ずいぶんイメージと違う。後に妻となる小雪さんとの出会いから書き出されているのだけど、結構おっちょこちょいというか、猪突猛進というか…。これ、もしかして登山家や探検家によくあるマッチョ臭漂う語りなのかなと、いやな予感がよぎるが、読み進めていくとそんなことはなくて、非常に面白かった。 横浜で、斜面に立つトタン屋根の一軒家(クーラーなし)に住み、ニワトリを放し飼いにし(このニワトリの話が面白かった)、食べる肉はそのニワトリや自分が撃ってきた鹿。今の消費文明に疑問を持つ著者の生活ぶりが綴られている。ただし、極端な原理主義者ではなくて、家族、特に子供に、自分の主義主張を強引に押しつけるところがない。妻があまりの暑さにクーラーを導入することも(反対はするが)許容する。そういうスタンスがなかなか良いなあと思った。 子供について、出産時や幼い頃は自分の山行を優先して妻に恨まれていたとか、基本的に勉強しろとは言わないものの、実は偏差値の高い進学校に行ってほしいという気持ちがあることを正直に吐露していたり、あんまりええ格好してないところもマル。妻や子供の気持ちに敏感であろうとする姿勢があって、それってとても大事なことだと私は思う。 あちこちに、ちょっと立ち止まって考えたくなる言葉がある。以下はその抜粋。 ・私は登山で「自力で生きること」と向き合う瞬間が多かったためか、ただ生きているだけで支払いが発生する消費経済と、生きる喜びさえ購入するというシステムにずっと違和感を持っていた。その延長線上で狩猟をはじめ、家の暖房を薪ストーブ一本にし、家庭菜園やニワトリの飼育をおこなってきた。 ・私の信条は「なにも経験しない平坦な人生より、良いことでも悪いことでも色々経験したほうがいい」である。だから子どもは三人以上というのは決定事項だった。ただ増えれば増えるほど、プラスの要素も増えるが、リスクも増える。子どもが増えれば、何らかの事故にあう可能性も高まり、子どもが自分より先に死ぬ可能性も当然、高まる。もしそうなったときに受け入れる覚悟があるか、乗り越えることができるか。生きるとは、経験と感情を必要に応じて切り離し、現実を受け入れることでもある。 ・命は常に死というリスクをはらんでいる。生と死は不可分な裏表だからだ。人の親になるとは、子どもの死に遭遇するかもしれない覚悟を持つことだ。 ・競争社会を生き抜いて、高学歴で社会に出て、企業の歯車になれるなら面白いかどうかはともかく経済的な不安はなく生きて行ける。だが、別段望むことではない。そもそも私の望みなど子どもの人生には関係ない。私の最終解答は、親から自立して自分の人生を生きて欲しい、それだけだ。その過程でもし、生まれてきてよかったと思ってくれたら、もう言うことはない。 ・この世にあまた存在する生物のなかで自由な排便が許されないのは、おそらく日本の小中学生と飼い犬ぐらいではないだろうか。 ・自転車で行けるところ、自転車で運べるものというのを、私は「自力の限界値」と定めている。それ以上の移動や物質の所有に関しては、いったん立ち止まって考えるのが自己規律だ。 ・どんどん生まれて、どんどん死ぬ(どんどん食べる)。個々の命を次々に更新することを動力にして、全生命体がうねりながら生き続ける。死は、現代人が思うほど悪いことではない。ただちょっと悲しいだけで、必要不可欠なことである。みんなが生きるためにみんなが頃合いで死ななくてはならない。もちろん私も。
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サバイバル登山家・服部文祥さんとその家族の日常エッセイ。 (これが日常?)と驚くことばかり。 ニワトリ飼育の話が楽しかった。 ヒナを取り寄せ育てる。有精卵を作るために必要なオスは一羽で充分。 そのためオスの多くは成鶏になると食べられてしまう。 私は楽に生きたいと思っているので、家...
サバイバル登山家・服部文祥さんとその家族の日常エッセイ。 (これが日常?)と驚くことばかり。 ニワトリ飼育の話が楽しかった。 ヒナを取り寄せ育てる。有精卵を作るために必要なオスは一羽で充分。 そのためオスの多くは成鶏になると食べられてしまう。 私は楽に生きたいと思っているので、家の近くにコンビニ、スーパーは必須かな。 そして、お店で鶏肉を買い食べる。 そこに至るまでの多くの手間を考えない。 本を一冊読んだからといってすぐに生活様式を変えることはできないけれど、いろいろ知ることはできた、と思う。
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山に持ち込む食料は最小限とし、食料は現地調達で長期の登山を可能にするサバイバル登山の実践者である著者。 そんな山ヤの家族生活はどうなっているのか。 すべて放任主義なのか、それとも家族もサバイバル的な生活を送っているのか。 いや、そんなことはなく普通の家族である。 これは...
山に持ち込む食料は最小限とし、食料は現地調達で長期の登山を可能にするサバイバル登山の実践者である著者。 そんな山ヤの家族生活はどうなっているのか。 すべて放任主義なのか、それとも家族もサバイバル的な生活を送っているのか。 いや、そんなことはなく普通の家族である。 これは著者が嫁となる女に出会い、半ば略奪婚という形で結婚し、子供が三人生まれ、カメやニワトリや犬や猫に囲まれ、そして子供が二十歳ほどになるまでの家族を描く。 特に、猟師としても生きる著者には、命に対する独特の感性が読み取れる。 食べるという行為に対して、積極的に関わろうとしている。 飼っているニワトリも、体調が悪くなって卵を産まなくなり、死にそうな寸前で絞めて殺して食べる。 それを子どもたちも、命はそういうものだとして食べる。 また、エアコンを絶対につけないというのは、人間社会がより楽なことをを求めた結果、世界全体に迷惑がかかるのはフェアではないという考え方。 ふと、生きるとは、命とは、幸福とはなんだろうと原点に立ち返ってみる。 現代人が見ないフリをしているモノに、あえて対峙してみる家族の姿がある。
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文祥さんの文章は読みやすくて良い。なんというか、自分のぼんやりと思っていることを言語化してくれてるというところもあると思う。 そして、今年奥さんの本も読んでいるのでその両面からの日常が読めて面白かった。
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2020/09/27 昨年、奥様の小雪様の本を購入。Amazonのカリギュラでお見かけしてからの新参ファンですが、もったいなくて、少しづつ読みましたが読み終えてしまいました。鶏のエピソードはじんわりしてしまったり、秋ちゃんの部活引退エピソードで泣いているのを想像したら失礼ながら私...
2020/09/27 昨年、奥様の小雪様の本を購入。Amazonのカリギュラでお見かけしてからの新参ファンですが、もったいなくて、少しづつ読みましたが読み終えてしまいました。鶏のエピソードはじんわりしてしまったり、秋ちゃんの部活引退エピソードで泣いているのを想像したら失礼ながら私も笑ってしまったり...ネタバレになってしまうので書けませんが、お子様のお話はうちも本当に近い未来なので頼もしい参考書になりました。
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