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いまだ、おしまいの地 の商品レビュー

3.9

21件のお客様レビュー

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2021/12/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「俺にはコミュニケーションとか丁寧なサービスとか要らねえんだ。素早く椅子 から 降ろしてくれるのが最高の店。味気ない店ほどいい。流れ作業でいい。俺なら千円カットに五千円払うね」 「あの子はいま何を楽しみに生きているの?」 若者に「携帯電話のない時代ってどうやって待ち合わせたの」と訊かれるが 何とかなることを期待して行くしかない 行って、会えるまでひたすら待つ。会えなかったらそれまでだ 今思うと、余程の事情がない限り直前の気分で「やっぱ行くのやめた」と 手のひらを翻す人は少なかったのではないか 約束を大事にする。約束に縛られる。一概にどちらの時代がいいとは言えない

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2021/11/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 2017年にデビューしたこだまさん、家族や身近の者にまだ執筆活動を告白していないそうです。「ここは、おしまいの地」に続くエッセイ「いまだ、おしまいの地」、2020.9発行、20編のエッセイ集です。読みやすいです。最初の「面白くない人」、3つ下の妹の夫M(著者の大学の同期)のことをテーマにしたエッセイ、これが一番面白かったです(^-^)

Posted byブクログ

2021/10/20

全然違う人間だなあと思うところも多いけれど、すごく共感できる部分もある。こういうひとりの人間の心の内をつらつらと書き連ねたエッセイが本当に好き。私の無駄な思考や悩みもこだまさんの言葉によって少し浄化できた気がしたし、原動力になった気がした。

Posted byブクログ

2021/10/05

著作の私生活や幼少期時代の出来事、また人間関係によりこの著者のユーモア溢れる表現が成り立つのではないかと思いました 個人的には前作より本作品の方がこだまさんの今を表していて表現の仕方とかも面白かったです

Posted byブクログ

2021/05/01

前作に続き、凄く面白かった。妹さんの旦那さんM、メルヘンさん、メロンの食べ方、温泉宿のファミコン。なぜかわからないけど、そばで話を聞いているような親近感を感じるのはなぜだろう。 次回作も期待しています。

Posted byブクログ

2021/12/25

相変わらず表現がおもしろくて文才すごいなぁと思う。 何度かつい声に出して笑ってしまう。 でも、どうしても読んでいて辛くなって、読み終わるまで相当時間がかかった。こんなにおもしろいのに、イッキ読みはできない。 人になかなか打ち解けられず、気の利いたことを言えなくて落ち込んで、人...

相変わらず表現がおもしろくて文才すごいなぁと思う。 何度かつい声に出して笑ってしまう。 でも、どうしても読んでいて辛くなって、読み終わるまで相当時間がかかった。こんなにおもしろいのに、イッキ読みはできない。 人になかなか打ち解けられず、気の利いたことを言えなくて落ち込んで、人の眼が気になって、自意識ばかり肥大して、というのは、思春期の頃の自分にも(こだまさん程ではないにしても)非常に覚えがあり、その辛さはとても分かる。 分かるだけに、こだまさんに対し、もっと楽に生きてほしい、もっと他人に対して適当でいい、そんなに無理にポジティブでいようとしなくていい、などとそういうことばかり考えて、読んでいてすっかり疲れてしまった。 ご本人がもっとも自分らしくいられる「書く」ということすら、少し重荷になりつつあるような気配があり、芥川龍之介とかヘミングウェイみたいな方向へ向かわないといいのだけどと、他人ながら心配になった。 著者の感じている息苦しさがとてつもなく巨大で堅牢なものに感じられて困った。 完全なる余計なお世話なんだけれども。 でも、同じような生きづらさを感じている人には、本当に優しく寄り添う作品なんじゃないだろうか。 この人の作品を読むことで救われる人は多くいると思う。 それは小説の効能の重要な一つだと思うけれども、そういう作品って、たくさんあるようでいて、実はそんなにないと思う。希少。

Posted byブクログ

2021/02/25

とてもよかった。素朴でやわらかな言葉の中にユーモアがリズムよく混ざり、心地よい。 こころや身体を病みながらも、おかしみをもって暮らしていく日々が描かれている。

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2020/11/06

人間の生き様ってそんなにかっこいいのだろうか? 周りの人がどんな良い人生に見えても中身って 本当は、そんな綺麗事でなくてカッコ悪い。 そんな人間の生々しい人間らしさを こだまさんの言葉はあたたかく表す。 みんなみんな一生懸命生きてるんだ! って、背中を押される作品でした。

Posted byブクログ

2020/10/14

発売日を指折り数えて待った、大好きなこだまさんのエッセイ本。もったいないので少しずつ読みました。 一番大好きなのは「九月十三日」。 あきらかに同じようなこと経験ある。でも私はこんな恥ずかしいことなかったことにしたくて、記憶を曖昧にすることで封印してたかな。前作に続き、またしても自...

発売日を指折り数えて待った、大好きなこだまさんのエッセイ本。もったいないので少しずつ読みました。 一番大好きなのは「九月十三日」。 あきらかに同じようなこと経験ある。でも私はこんな恥ずかしいことなかったことにしたくて、記憶を曖昧にすることで封印してたかな。前作に続き、またしても自分の恥ずかしい過去をきちんと昇華してもらえたような気がする。 今回はそんな、壮絶だったり恥ずかしかったりする体験をおもしろい文章へと昇華させるこだまさんだけではなく、あとがきでも書いてるように、こだまさんの日常が丁寧に書かれてる印象が確かにありました。 どっちにしてもこだまさんの書く文章ならば全て好きだ。

Posted byブクログ

2020/10/09

こだまさんの不条理に思われる事柄をおかしみに昇華させる手腕に、いつもほれぼれする。 一緒におしまいの地で過ごしながら、語られる言葉をぽつぽつ聞いているような気持ちで読んだ。

Posted byブクログ