指差す標識の事例(下) の商品レビュー
人物解説が後ろについているが、読み終わってから主要登場人物の多くが実在の人だと知ってびっくり。ボイルとレンくらいしか知らなかった。人物解説と時代背景は最初に読んでおけばよかった。 同じ出来事を4人の視点で描き、前の著者の思い違いや嘘が次の手記によって覆されるのが楽しいし、同じ人物...
人物解説が後ろについているが、読み終わってから主要登場人物の多くが実在の人だと知ってびっくり。ボイルとレンくらいしか知らなかった。人物解説と時代背景は最初に読んでおけばよかった。 同じ出来事を4人の視点で描き、前の著者の思い違いや嘘が次の手記によって覆されるのが楽しいし、同じ人物が別の視点から見るとまったく違う印象を受けるのも面白かった。しかし当時のイギリスの政治事情や宗教観に疎いこともあり、どうしても冗長に感じて読み通すのはかなりしんどかった。 とりあえず最後まで読んでよかったけど、私には難しすぎたかも。
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長い。 ちょっとした知識どころか、相当念入りに勉強してから挑んだほうがいい。 下巻最後の人物解説、年表、訳者解説を最初に読んだ方が楽しめるような気もしました。 かなり読み手を選ぶとは思うけど、個人的にはがんばって読んでよかったかなって感じでした。 歴史、宗教絡みのネタに微塵も興味...
長い。 ちょっとした知識どころか、相当念入りに勉強してから挑んだほうがいい。 下巻最後の人物解説、年表、訳者解説を最初に読んだ方が楽しめるような気もしました。 かなり読み手を選ぶとは思うけど、個人的にはがんばって読んでよかったかなって感じでした。 歴史、宗教絡みのネタに微塵も興味を感じない人には全くおすすめできないし、おもしろくないと思います。
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同じ出来事を4人の視点で語るという構成自体は面白いと思いますが海外の歴史ミステリです。17世紀頃の欧州情勢やプロテスタントとカトリックの対立などが何となくでも頭にないと物語の世界に入りにくいと感じました。また地名や人名も日本人には分かりにくいというか混同しやすい。読むなら一気に読...
同じ出来事を4人の視点で語るという構成自体は面白いと思いますが海外の歴史ミステリです。17世紀頃の欧州情勢やプロテスタントとカトリックの対立などが何となくでも頭にないと物語の世界に入りにくいと感じました。また地名や人名も日本人には分かりにくいというか混同しやすい。読むなら一気に読み終えたほうがいいです。かなりのボリュームですがディティールは忘れてしまうので。まだイケてない頃のイングランドの様子が興味深かったですがそれは本筋ではないんでしょうね。
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なぜ翻訳者が4人もいるのか、という読む前の疑問があったがそれは納得できた。 ひとつの出来事を複数の視点から語るという手法は大好きで、信頼できない語り手感がどんどん増していくのは大変に楽しめた。 ただ、それほどまでにして隠したかった暗号文は、正直なところ「ふ〜ん…」という印象だ...
なぜ翻訳者が4人もいるのか、という読む前の疑問があったがそれは納得できた。 ひとつの出来事を複数の視点から語るという手法は大好きで、信頼できない語り手感がどんどん増していくのは大変に楽しめた。 ただ、それほどまでにして隠したかった暗号文は、正直なところ「ふ〜ん…」という印象だった。 イングランド人ならバッチリ決まるんだろな。
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とにかく無駄に長い。最後は意地で読了。 ただ、面白かったか?結末が意外だったか?と言われれば否。 薔薇の名前×アガサ・クリスティでは絶対にない。
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第三の手記は幾何学教授ウォリス、最後は歴史学者アントニー・ウッド。 四部それぞれ翻訳者が違うという趣向がまた面白い。「信用できない語り手」、楽しいなあ。
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深いですね~側面どころか、縦・横・斜め・あげくは斜め下から読まなくてはならない本だったなんて・・・。 4人の手記の形をとっていても政変ありスパイもどきも出没。そしてまさかのキュン話にまで行き先を変えながらもミステリーの形を保ち、謎は深まるばかり。 『薔薇の名前』を称している通り、時間をおいてまた手に取ってみたいカモ。 自分のなかの最大の??だった東江先生の謎もあとがきでスッキリ。
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四人の語り手の手記により、大学で発生した毒殺事件と、その犯人と疑われた女性の運命如何を主筋として、イングランド王政復古時代の政治情勢や党派対立等を絡ませながら、物語は進んでいく。 ミステリとして見れば、信頼できない語り手の問題や語り=騙りといったことになるが、媚びず、卑屈に...
四人の語り手の手記により、大学で発生した毒殺事件と、その犯人と疑われた女性の運命如何を主筋として、イングランド王政復古時代の政治情勢や党派対立等を絡ませながら、物語は進んでいく。 ミステリとして見れば、信頼できない語り手の問題や語り=騙りといったことになるが、媚びず、卑屈にならず生きていくヒロインの人物造形が実に魅力的だと思った。 ヒロインのラストについては、ウーンという気持ちも拭えないが、語りの中で、そこまで含めて書かれているではないかと言えば、そうかもしれないと思わされる(ネタバレ気味の恐れもあるのでぼかしていますが、最後まで読まれた方には分かっていただきたい)。 本書では、実在の登場人物も多く、当時の医師の社会的立場だったり、輸血研究の先陣争いだったりと、興味深いトピックも面白いし、歴史小説としても読み応えがあると思われる。 ただ、少し注文が。年表や登場人物の表が付され、また訳者解説でも時代背景に触れられてはいるのだが、もう少し、この時代を巡るイングランドの政治党派関係や宗教的対立等について説明があれば、より人物関係の微妙さや出来事の意味合いについて理解が深まったのではないかと思う。
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