アキラとあきら(上) の商品レビュー
池井戸潤の作品の中で、とても読みやすい作品だった。 アキラとあきらは共に尊敬し合う仲で、読んでいて心が温まった。
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Amazonの紹介より 小さな町工場の息子・山崎瑛。そして、日本を代表する大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬。同じ社長の息子同士でも、家柄も育ちもまったく違うふたりは、互いに宿命を背負い、運命に抗って生きてきた。強い信念で道を切り拓いてきた瑛と、自らの意志で人生を選択してきた彬...
Amazonの紹介より 小さな町工場の息子・山崎瑛。そして、日本を代表する大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬。同じ社長の息子同士でも、家柄も育ちもまったく違うふたりは、互いに宿命を背負い、運命に抗って生きてきた。強い信念で道を切り拓いてきた瑛と、自らの意志で人生を選択してきた彬。それぞれの数奇な運命が出会うとき、逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった──。 ドラマの方は少しだけ見ていなく、全体的な内容を知らなかったので、映画化されたということもあり、読んでみました。 ドラマでは銀行員、それも新入社員から始まりましたが、小説では子供時代から順番にじっくりと展開していきます。 背景を知っているからこそ、新入社員での「融資」のシーンでは、ドラマで見た印象とは違い、より奥行き感が増した印象でした。 お互いが、どのような人生を辿ったのか。メインは銀行員時代なのですが、学生時代も常に飽きさせない展開でしたので、次どうなっていくのか、続きが気になるばかりでした。 特に2人の周囲で動いている会社の経営が面白かったです。 なぜ成功したのか?なぜ失敗したのか?詳細はわからないですが、無謀な計画がいかに失敗を招くのか。 そうしたスリルが文章に表れていて、ページが止まりませんでした。 普通ならば、学生時代といった過去のパートはあまり深掘りせずに表面的なことで終わるかなと思ったのですが、新入社員での「融資」シーンだけでなく、読みどころが多くて意外でした。 それでいて上巻だけでも充分面白かったので、今後のメインとなる銀行員をどう過ごしていくのか。早く続きが読みたくなりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公2人の少年期〜銀行入行までを描いた上巻。2名を取り巻く人間模様が面白く、強烈な嫌悪感を抱く登場人物もいない。その為、読みやすく仕上がっている。彬自身ももっとやな奴だろうなと思いながら読んでたため、そこも良い意味で裏切られた。
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やっぱり面白い池井戸作品。 あきらとアキラがどうやって絡んでいくのか、 前半は生い立ちから丁寧に、 後半はスリリングに描かれていると感じた。 映画の予告で勝手に予想してしまった あきらとアキラが対立?対抗?する図式ではなく、 もっと色々な角度の人間模様があって、 改めて本で読...
やっぱり面白い池井戸作品。 あきらとアキラがどうやって絡んでいくのか、 前半は生い立ちから丁寧に、 後半はスリリングに描かれていると感じた。 映画の予告で勝手に予想してしまった あきらとアキラが対立?対抗?する図式ではなく、 もっと色々な角度の人間模様があって、 改めて本で読んで良かったなと思えた。 (ちなみに映画は見ていません…)
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池井戸潤って一体何者なの?と思わされるくらい本当に最高の作品の一つだと思います。 実はドラマを先に見てしまったんですが、金融など詳しくないため原作も気になっていました。 最近映画も公開されましたし、何度も楽しめるストーリーは本当に素晴らしいの一言。 タイトルからは正直想像できない...
池井戸潤って一体何者なの?と思わされるくらい本当に最高の作品の一つだと思います。 実はドラマを先に見てしまったんですが、金融など詳しくないため原作も気になっていました。 最近映画も公開されましたし、何度も楽しめるストーリーは本当に素晴らしいの一言。 タイトルからは正直想像できないような内容ですが、いい意味で期待を超えてくるところがさすがです。
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シンプルにおもろいわな 金融に対しての知識皆無でもなかなか分かりやすいし、分かりやすく読みやすく書けるのほんとすごいと思う
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2022年8月26日に映画が封切りされるので手に取った。 山崎瑛は零細工場の経営者の息子。実家の工場が倒産して夜逃げをし、親戚の家に匿われた。一方、階堂彬は東海郵船という大企業の御曹司。生まれも育ちも違う二人は社会人になりともに産業中央銀行に入行する。 半沢直樹も入行した銀行...
2022年8月26日に映画が封切りされるので手に取った。 山崎瑛は零細工場の経営者の息子。実家の工場が倒産して夜逃げをし、親戚の家に匿われた。一方、階堂彬は東海郵船という大企業の御曹司。生まれも育ちも違う二人は社会人になりともに産業中央銀行に入行する。 半沢直樹も入行した銀行の名が出てきて、おおとなった。 続きは下巻に書きます。
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池井戸潤の長編ビルドゥングズロマン的経済小説といったところか。 かたや、町工場の息子、山崎瑛(やまざきあきら)。こなた、海運会社の御曹司、階堂彬(かいどうあきら)。 アキラとあきらの人生を30年の歳月に渡ってじっくりと追う。 元は月刊誌『問題小説』に連載されていたもの(2006~...
池井戸潤の長編ビルドゥングズロマン的経済小説といったところか。 かたや、町工場の息子、山崎瑛(やまざきあきら)。こなた、海運会社の御曹司、階堂彬(かいどうあきら)。 アキラとあきらの人生を30年の歳月に渡ってじっくりと追う。 元は月刊誌『問題小説』に連載されていたもの(2006~2009年)。長らく単行本化されないままでいたが、テレビドラマ化されたのを機に、2017年に徳間書店から文庫版として刊行された。 こちらは上下巻として2020年に出た集英社文庫版。 池井戸は1963年生まれ。アキラとあきらもほぼ同年代の設定と思われる。 町工場の少年、瑛は父の仕事を誇りに思っている。だが、瑛が小学生の時、父の工場は破綻する。取引先に難癖をつけられて弁償を余儀なくされたうえ、結局、取引を停止されたため、資金繰りが出来なくなったのだ。工場は差し押さえられ、一家は夜逃げ同様、母の実家へと引っ越しせざるを得なくなる。父が金策に躍起になっているのに、冷たい対応をした銀行員の姿が少年・瑛の目に強く焼き付けられる。 父が何とか再就職し、瑛が高校生になったころ、一家を再び試練が見舞う。だが、今回父のもとに姿を現した銀行員は、以前の嫌な思い出を吹き飛ばすような救いの天使だった。 大会社の御曹司、彬は幼い頃から会社経営の難しさを目の当たりにして育った。カリスマ経営者の祖父の元、父とその2人の弟が事業を取り仕切っていたが、経営手腕のある父と比べ、叔父たちの舵取りはどうも危うかった。祖父もそれを見越して、父を本業の社長につけ、叔父たちが責任を持つ関連会社を切り離すよう仕向けた。祖父が亡くなり、相続上のいざこざが生じる。何とか収めた後も、叔父たちと父の間は険悪なままだった。叔父たちは父の鼻を明かそうとするかのように、危ない賭けに打って出ようとする。歯に衣着せずに諫言しようとした銀行員の姿に彬は感銘を受ける。 瑛と彬は、実は、子供の頃、互いに深く意識せぬまま、ちらりと出会っている。大学も期せずして同門になる。 だが、2人の人生が本当に交錯するのは、就職してからのこと。 ともに、バンカーとなることを選んだ2人が激突する新人研修が1つの大きな山場である。 上巻では2人の社会人3年目まで。 大きなストーリーに加えて、2人の少年の身近な生活や心の動きも細やかに描いて読ませる。2人が出会って、互いに意識し合ったはずの大学生時代がほとんど描かれていないのが若干残念だが、後半への期待をつなぐ。 *表紙の絵の左側が御曹司で右側が町の少年、ですね。左の少年はおかっぱですが、おかっぱというと「ヒカルの碁」の塔矢アキラをちょっと思い出します(名前が同じなのは偶然なのかもしれないですが)。この頃、お坊ちゃんはおかっぱにするものだったのでしょうか・・・? 子供の頃、あんまり身近におかっぱの男の子がいた記憶がないのですが、ただ近くにお金持ちがいなかっただけ・・・? *2022年に映画化の予定があるようなのですが、HPなどは見当たらず。コロナ禍で制作が遅れているのでしょうか・・・?
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久々の池井戸作品。最初、私は瑛の父親は自殺するか失踪するのかと思ってたけど、そうではなかった。会社が倒産してからも道はあるんだな、と当たり前のことだけど思った。 とは別に、御曹司の彬の視点からの物語もあり、一方通行ではない視点で描かれていてとても面白かった。
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最高におもろい!二人の境遇が違うアキラとあきら。その二人が同じ銀行に同期入行するまでの話が上。この話があるからこそ下巻の話に納得がいく。山﨑瑛の方が可哀想で階堂彬の方が恵まれていると思ってしまいがちですが、お互いの苦悩がこっちに伝わるように描かれてて、なるほどこういう苦悩もあるの...
最高におもろい!二人の境遇が違うアキラとあきら。その二人が同じ銀行に同期入行するまでの話が上。この話があるからこそ下巻の話に納得がいく。山﨑瑛の方が可哀想で階堂彬の方が恵まれていると思ってしまいがちですが、お互いの苦悩がこっちに伝わるように描かれてて、なるほどこういう苦悩もあるのかと納得しながら読み進められました
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