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百年と一日 の商品レビュー

3.5

67件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2020/08/30

私にはこの本の良さが分からなかった。 小説を書く前のデッサン? ひとつひとつの話も独立してて、あっけなく終わったり、大したオチもなかったり、謎が解明されず終わったり。主人公に名前さえ無くて、読者がどの立ち位置で読めば良いか全く不明だった。 図書館で借りたけど、読破成らず。 全部読...

私にはこの本の良さが分からなかった。 小説を書く前のデッサン? ひとつひとつの話も独立してて、あっけなく終わったり、大したオチもなかったり、謎が解明されず終わったり。主人公に名前さえ無くて、読者がどの立ち位置で読めば良いか全く不明だった。 図書館で借りたけど、読破成らず。 全部読んだら何か見えてくるようにも思えなかった。

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2020/08/28

小説の面白さは何を基準に語ろうか。文章自体の素晴らしさ、題材の複雑さ、構成のよさ? これらの基準は柴崎友香さんの小説には当てはまらないと感じる。百年と一日に限らず、何を読んでもわたしはそう感じる。 ジャンルに関してもそうだ。当てはまるジャンルが見当たらない。ファンタジーちっく...

小説の面白さは何を基準に語ろうか。文章自体の素晴らしさ、題材の複雑さ、構成のよさ? これらの基準は柴崎友香さんの小説には当てはまらないと感じる。百年と一日に限らず、何を読んでもわたしはそう感じる。 ジャンルに関してもそうだ。当てはまるジャンルが見当たらない。ファンタジーちっくにも思えるし、純文学の香りもする。これだと当てはまるジャンルを見つけられないが、かといって新しいジャンルとも言いがたい。 それで考えてみたのだが、心の中という感じがするのだ。誰かの心象風景を解像度の高い状態で“見ている”という感じが。文章を読んでいても、映像で観ている感覚がある。でもそれらを観終わったあと、心に残るのは、文章じゃないと得られなかったような情緒。 わたしはこの読後感が好きでたまらなくて、柴崎友香さんの書く本を読んでいる。

Posted byブクログ

2020/08/23

読了 時間軸や空間だったり、わずかにずれが生じているような不思議な物語集。読んでいて次の話がなんか気になる…そんな不思議な感覚でした。

Posted byブクログ

2020/08/18

どの作品も無愛想なくらい淡々と書かれているのに、どうしてこんなに熱を持って迫ってくるのだろう。近ごろよくある「長いタイトルで中身を説明する」手法を採りながら、それを読んだだけでは得られない確かな読みごたえがあるところはさすが。やはりじっくり丁寧に考えて作られた作品は違う。

Posted byブクログ

2020/08/13

これは急いで読む本じゃないな。 一話ずつ、ゆっくりゆっくり読むもだ、と思い、わたしにしてはめずらしく一週間かけて読み切りました。 目次を読んでるだけでも満足してしまう一冊。 お気に入りのお茶を入れて、ゆっくり過ごしたい時のお供にぴったりです。

Posted byブクログ

2020/08/10

純文学版のショートショート集。192ページの本に、33本の作品が収録されている。本文は拍子抜けするほど短いのに、その梗概がタイトルになっている(他に「娘の話(1〜3)」、「ファミリーツリー(1〜3)」というタイトルもある)という潔さ。つまり、タイトルを読めば一応読んだことになる…...

純文学版のショートショート集。192ページの本に、33本の作品が収録されている。本文は拍子抜けするほど短いのに、その梗概がタイトルになっている(他に「娘の話(1〜3)」、「ファミリーツリー(1〜3)」というタイトルもある)という潔さ。つまり、タイトルを読めば一応読んだことになる……のかな?(笑) 『百年と一日』という題名からすると時間がテーマなのかとも思うが、どれも短すぎて結末もない作品も多く「なんじゃこりゃあ……」と思ってしまった。ぼくの苦手なタイプの本だった。

Posted byブクログ

2020/07/27

「小さな駅の近くの小さな家の前で、学校をさぼった中学生が三人、駅のほうを眺めていて、十年が経った」とか、「商店街のメニュー図解を並べた古びた喫茶店は、店主が学生時代に通ったジャズ喫茶を理想として開店し、三十年近く営業して閉店した」といった長~いタイトルがつけられた33の短~い物語...

「小さな駅の近くの小さな家の前で、学校をさぼった中学生が三人、駅のほうを眺めていて、十年が経った」とか、「商店街のメニュー図解を並べた古びた喫茶店は、店主が学生時代に通ったジャズ喫茶を理想として開店し、三十年近く営業して閉店した」といった長~いタイトルがつけられた33の短~い物語。 とても不思議な構成に読み始めてからしばらくは戸惑う。 国も、地域も、時代も、年代も様々なそれらの物語は、たった3ページで100年が経っていたりする。時間は、場所にも人にも物にも平等に、容赦なく流れるが、そこにあるのはどれもがありふれた日常。一つ一つの話を読み終わっても、「それがどうした?」と言いたくなるような話ばかりだけど、読み進めるにつれて全体として描き出されてくるのは「人間の営み」そのもの。 学校をさぼった中学生、路地に座り続けた老人、バブルに負けず営業を続けた「未来軒」の店主、30年営業したジャズ喫茶を閉店した店主・・・み~んな愛しく感じてしまう不思議な作品でした。

Posted byブクログ