百年と一日 の商品レビュー
時間の流れによって変わるものと変わらないもの。時に愛しく、時に残酷な時間があらゆる角度、人を通して描かれた短編集。自分に照らし合わせ想いを馳せる楽しさのある一冊。大事にしたい感覚。
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女子高生が忽然と現れたきのこを見つけたり、男が屋上にある部屋を探して住んだり、地下の噴水広場でいつも誰かが誰かを待っていたり、ふわふわとしたちょっと不思議な短い物語が33。自分もさらさらと流れる時の流れに漂っているような気持ちになる。
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淡々した文体。一気に読んだけれど、良さがイマイチ分からない。でも、イヤな感じはしない。いつか読み直したら、本書への感想も変わってくるのかも。
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Twitterで話題になっていたので読了。 これは面白い。 高山羽根子、新井素子や川上弘美あたりの短編が好きな人には刺さると思います。
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読み始めてすぐに 「ああ、そういう系ね」と思った。 江國香織の「去年の雪」を 読んだ時には とても驚いたのだけれど、 そのあとだったので すんなりと受け入れられた。 こういうの流行っているの?? 「去年の雪」の方は 終わりのない騒音を 延々と聞いているような、 ちょっと目を離...
読み始めてすぐに 「ああ、そういう系ね」と思った。 江國香織の「去年の雪」を 読んだ時には とても驚いたのだけれど、 そのあとだったので すんなりと受け入れられた。 こういうの流行っているの?? 「去年の雪」の方は 終わりのない騒音を 延々と聞いているような、 ちょっと目を離すと どこまで読んだのか わからなくなってしまいそうで なかなか息がつけず、 「苦しくてうるさくてつらい」 という感想を抱いた。 対してこちらの本は まるで様々な模様の 小さくてキラキラしたビー玉を 箱の中から一つずつ取り出して、 ぼんやりと眺めているような、 不思議な心地好さがあった。 この違いは何だろう?? 一話が割とまとまっていて、 短いながらも情景をくっきりと 思い浮かべることができ、 この著者特有のユーモアセンス? のようなものがハマったのかもしれない。 とにかくキテレツで面白い。 なんだなんだ?と思っているうちに あれよあれよと終わってしまう。 テンポが良い。 余韻と余白がすごい。 私は好きだった。 もっと読んでいたかった。
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不思議な余韻を残す本だったなぁ。 目次からしてもう短編小説。あるいは短歌。 目線は時、か星かもしれない。 そしてとても文章の綺麗な人だった。
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人間と時間の不思議がここにある。作家生活20周年の新境地。この星のどこかにあった、誰も知らない33の物語。人生と時間を描く新感覚物語集。(e-honより)
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何の変哲もなく何の変哲もある日常 静かで淡々と、確実に ただそこにある(あった)百年も一日も。 時間の感覚がとても良かった作品
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ショートショートと言ってもいいぐらいの短編集. 最初に案内看板のような内容紹介ダイジェストのようなものがありとてもユニーク. 土地建物風景そして人の変遷や記憶が淡々と語られ,不思議とそれが物語のような味わいになって面白い.
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もともと大好きな作家さんだけれど、これはまたすごく良かった。人生とは、物語を紡ぐことだ、ということをかいてくれている。市井の人々が、どうにか生き抜く日々に想像力を掻き立てられながら(これがなんせ楽し)ページを次々とめくった。猛烈に心打たれ、淋しくも温かい気持ちになりながら、淋しく...
もともと大好きな作家さんだけれど、これはまたすごく良かった。人生とは、物語を紡ぐことだ、ということをかいてくれている。市井の人々が、どうにか生き抜く日々に想像力を掻き立てられながら(これがなんせ楽し)ページを次々とめくった。猛烈に心打たれ、淋しくも温かい気持ちになりながら、淋しくも温かい涙が流れた話がいくつかあった。
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