まだ温かい鍋を抱いておやすみ の商品レビュー
良い短編集だった。最初の話がちょっと不思議な感じだったが、他はそういうわけてはなかった。かなしい食べ物はほんとにかなしい。
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もっと料理がでてきたらもっと嬉しくなって好きな一冊だったかなぁ。すごく微妙な感情をうまく描いている作品たち
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料理の描写がある小説は好きなんだけど、これはあんまりそこに力は入ってなくて、食にまつわる思い出の話って感じかな。
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食べ物が出てくる本が好きだ。 それも、とびきり美味しそうな描写があるもの。 なるべく手作りのもの。登場人物の思いを語りながら、トントンコトコト調理したり、美味しそうに食べるもの。食べることで、また頑張ろう、気持ちを新たにしよう、と生きる活力や乗り越える力を得る物語。 はー よか...
食べ物が出てくる本が好きだ。 それも、とびきり美味しそうな描写があるもの。 なるべく手作りのもの。登場人物の思いを語りながら、トントンコトコト調理したり、美味しそうに食べるもの。食べることで、また頑張ろう、気持ちを新たにしよう、と生きる活力や乗り越える力を得る物語。 はー よかった。すごくよかった。 私の中の「食べ物が出てくる良書ランキング」にランクインした。きっと上位。(前回ランクインは『さんかく』) 最初の話と、シュークリームタワーで待ち合わせが好き。一緒に鳥がいる。非現実的だけれど、それがまたいいんじゃないですかね。 シュークリームタワーは、友人が「強くなれるように」と美味しい食べ物をいくつも作ってくれるのがいい。家庭内のルール、既婚者になると変わるもの。あるある。それを「わたしには分からん!」と突っぱねる主人公、多分近くにいたら敬遠するわ笑 でも、物語としてはこんな強い友人、なんて頼もしいのだろう。優しいのだろう。 そして、『水やりはいつも〜』でも出てきたのだけれど。子どもが産まれて、妻にないがしろにされてる気がする夫、夫はパートナーだけど対等とは思えない妻。はい、ワタクシです。夫、最近病んできたし。(散々遊びに行かせてるのになんでだ) 物語で読むと、あー大切にしてやらなきゃなー、って思うのにね。翌日には態度いつも通りになるっていうね。すまんね。 流行りかね、この話系。
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収録された短編「シュークリームタワーで待ち合わせ」の主人公が、余りに"アンチ家族"なので、彩瀬さんて独身?と思ったら、結婚されて娘さんも居ました。まあ「ミックスミックスピザ」は(間違いは犯すけど)良い夫婦関係の話ですしね。 本も収録された短編のタイトルも全て料...
収録された短編「シュークリームタワーで待ち合わせ」の主人公が、余りに"アンチ家族"なので、彩瀬さんて独身?と思ったら、結婚されて娘さんも居ました。まあ「ミックスミックスピザ」は(間違いは犯すけど)良い夫婦関係の話ですしね。 本も収録された短編のタイトルも全て料理絡みですが、料理は脇役で人間関係が主題。世間的とか、しがらみ的とか、忖度を要求するような人間関係を強く否定し、上下関係などを伴わない個と個の人間関係を肯定しています。こんな書き方をすると、なんか堅苦しい様ですが、実際には食べるという事を通して生きる"愛おしさ"が感じられる物語です。 いつも彩瀬さんを読むたびに「女くさい」(悪い意味では無く「男くさい」の対語ととって下さい)作家さんだと思うのですが、「大きな鍋の歌」は男性の友人関係が主題になっていて珍しい作品でした。 「ひと匙のはばたき」店の常連の美人さんが身にまとった「世知」を脱ぎ外した時・・・ 「かなしい食べもの」同棲する彼女に作るよう頼まれた「枝豆チーズパン」は家族のしがらみからの逃避の記憶だった 「ミックスミックスピザ」鬱になった夫と育児。精神的に追い込まれた小百合はふとした事から不倫を犯すが・・。 「ポタージュスープの海を越えて」子供の栄養とか旦那の好みとか食費ばかり忖度したメニューに疲れ切った主婦二人の逃避旅行 「シュークリームタワーで待ち合わせ」事故で子供を亡くし、夫からはモラハラを受けた友人を食べ物で救う料理研究家 「大きな鍋の歌」不治の病に侵された友人の為に差し入れする料理人とその娘。建前と本音の付き合い。
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食べて寝る。 それは生きることにつながる。 どんなことが起こっても とりあえず何か口にする。 休みをとる。 そのことの大切さをひしひしと感じる本でした。 「食べるってすごい すごくてこわいね 生きたくなっちゃう」 (シュークリームタワーで待ち合わせ) 夜子さんが作るお料理が...
食べて寝る。 それは生きることにつながる。 どんなことが起こっても とりあえず何か口にする。 休みをとる。 そのことの大切さをひしひしと感じる本でした。 「食べるってすごい すごくてこわいね 生きたくなっちゃう」 (シュークリームタワーで待ち合わせ) 夜子さんが作るお料理がとにかく美味しそうで 妄想してしまう。 また食事を通して語られる 親子、夫婦間の描写が興味深かった。 「家庭の食卓って 忖度の積み重ねでできているよね。」 (ポタージュスープの海を越えて) とか、なかなか面白い。
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前半3章は感情移入出来ず読み進みしにくかったけど、後半3章は子供が絡む話ともあってスイスイ読めた。 全体を通して身近な話ではなかったかなと。(そうであってほしくない話を含め)
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色とりどりの羽を持つ鳥、優しい色味の枝豆パン、ミルキーな回転木馬、玩具みたいなピザ、レモンイエローのホイッスル、冬の夜空のような深鉢、シュークリームタワー、色とりどりの野菜が入った具だくさんシチューと各章に登場するモチーフがいちいち可愛いのが憎い。 食べ物も勿論おいしそうだった...
色とりどりの羽を持つ鳥、優しい色味の枝豆パン、ミルキーな回転木馬、玩具みたいなピザ、レモンイエローのホイッスル、冬の夜空のような深鉢、シュークリームタワー、色とりどりの野菜が入った具だくさんシチューと各章に登場するモチーフがいちいち可愛いのが憎い。 食べ物も勿論おいしそうだったけど、それ以上に悩み生きるどこか子どもっぽさを残した登場人物達が愛おしくてしょうがなかった。 何故だか母親のような気持ちで幸せを離さないでほしいと願う。
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人が作ってくれた食べ物の力ってすごい。 両親が離婚した学生の時、ふらっと立ち寄った祖母の家で「お腹空いたんじゃない?」と作ってくれたなんでもない牛丼を食べながら、涙が止まらなかったことを思い出した。 他者との距離感、人との関わり方、人それぞれでどれが正解なんてないけど、生きるた...
人が作ってくれた食べ物の力ってすごい。 両親が離婚した学生の時、ふらっと立ち寄った祖母の家で「お腹空いたんじゃない?」と作ってくれたなんでもない牛丼を食べながら、涙が止まらなかったことを思い出した。 他者との距離感、人との関わり方、人それぞれでどれが正解なんてないけど、生きるために食べることはみんな一緒だ。 人の作った料理は、言葉以上の何かを語ることがあると思う。 明日も食べたいものを食べよう。 1人でも、大切な人とでも。
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【読んだ目的・理由】おいしいご飯の描写が読みたくて 【入手経路】買った 【詳細評価】☆3.8 【一番好きな表現】こういうことがあるんだなあ、と思う。ゆっくりと歩いてきた道のかたわらに、「ああ俺のためのものだ。俺を待っていてくれたんだ」というものが立っている。それは本かもしれないし...
【読んだ目的・理由】おいしいご飯の描写が読みたくて 【入手経路】買った 【詳細評価】☆3.8 【一番好きな表現】こういうことがあるんだなあ、と思う。ゆっくりと歩いてきた道のかたわらに、「ああ俺のためのものだ。俺を待っていてくれたんだ」というものが立っている。それは本かもしれないし音楽かもしれない。技術かもしれない。学問かもしれない。メリーゴーランドかもしれない。俺にとっては、人の形をしていた。(本文から引用)
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