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パリの砂漠、東京の蜃気楼 の商品レビュー

3.9

66件のお客様レビュー

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2025/10/13

さすが金原ひとみさん。家に帰る道のりやカフェで座っているだけでも小説感あり。おしゃれなキラキラ生活を綴っているわけではないのですが、なんか素敵。友人から頻繁に連絡が来たり飲み歩いたりフェスに興じたりリア充に見えるのですが、鬱々とした仄暗い空気を終始まとっていて、エッセイなのに読む...

さすが金原ひとみさん。家に帰る道のりやカフェで座っているだけでも小説感あり。おしゃれなキラキラ生活を綴っているわけではないのですが、なんか素敵。友人から頻繁に連絡が来たり飲み歩いたりフェスに興じたりリア充に見えるのですが、鬱々とした仄暗い空気を終始まとっていて、エッセイなのに読むのに時間がかかりました。

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2025/10/11

再読。 不思議なことに、このたった一年半で刺さる文章が少し違っている。 それでもこの本が私のお守りであることには変わらない。 そして、新刊エッセイを早く読みたくてウズウズしている。

Posted byブクログ

2025/10/09

平野啓一郎氏の「文学はなんの役に立つのか」の中で紹介され、興味をそそられ手にした一冊。金原ひとみ氏の名前は若くして芥川賞を受賞されたこと、「蛇とピアス」というキャッチーなタイトルで記憶に刻まれてはいたものの、自分のジャンルではないのかな…好奇心は持ちながらも手にすることはなかった...

平野啓一郎氏の「文学はなんの役に立つのか」の中で紹介され、興味をそそられ手にした一冊。金原ひとみ氏の名前は若くして芥川賞を受賞されたこと、「蛇とピアス」というキャッチーなタイトルで記憶に刻まれてはいたものの、自分のジャンルではないのかな…好奇心は持ちながらも手にすることはなかった。 一人称で語られる自身のリアルな体験、心象風景を綴ったエッセイ小説… 物書きとしてパリで暮らす日常から見えてくる、夫婦、親子、仕事…. フランスで暮らす文筆家といえば辻仁成氏が思い浮かぶ。一見の旅行者にとっては憧れのパリであるが、実際に家族で生活者として居を構え、異文化の中で出会う人々、発見、トラブル、心の葛藤…テーマは似ていても文体、感じ方は全く違い、興味深い。 私が彼の地に在留したほぼ半世紀前にはインターネットは普及しておらず、今とは人との繋がり方も移動のスピードも情報の量も全く違うものの、異国でぶち当たる文化、習慣の違い、そこから見えてくる「自分」とは本来はどういう人間なのか… 改めて考えさせられる1冊

Posted byブクログ

2025/09/15

文章から彼女特有のひりしりした感触が伝わる。フランスにいても日本にいても、生きることに苦しさを覚えながらもがいて生きている彼女の人生が垣間見える作品。また彼女の周りには浮気をしているあるいはされた登場人物がたくさんいるようだ。

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2025/09/15

この方の書く小説のような(ただしドラッグには溺れていない)エッセイ。おしゃれ生活語りかと思いきや、パリの魅力を読者に感じさせない視点が面白い。

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2025/09/09

これまた西加奈子さんのポッドキャストを聴いて読んだ一冊。 普通、とされる意見や行き方やしがらみや、自分に対する評価や肯定感なんていらないのかもな、と救われる一冊。衝動やどうしようもないところなんて、どうにもしなくていいと思える。 まるごと自分を愛しましょう、がしたい人はすればいい...

これまた西加奈子さんのポッドキャストを聴いて読んだ一冊。 普通、とされる意見や行き方やしがらみや、自分に対する評価や肯定感なんていらないのかもな、と救われる一冊。衝動やどうしようもないところなんて、どうにもしなくていいと思える。 まるごと自分を愛しましょう、がしたい人はすればいいし、しなくても世界はまわっていく。そんな風に思えた。日々の生活が綴られていて、それぞれの人の人生があって、だからといってこうしたらいい、とかこれが正解、という焦燥や焦りもなく、ただ生きていく。 人生の歩んでいる道は違うけど、こういう文章になぜだかホッとする。 しかし小説家がおすすめの小説を教えてくれるなんて、いい時代だなあ。

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2025/08/07

どんな方なんだろうと以前から気になっていた金原さん。パリでの生活、フランスの嫌な部分がこれでもかというくらい分かりやすく出ていて面食らった。彼女の周りの不倫率の高さと、小学生の時には友達と万引きしていた話が露骨すぎて、いくらなんでも・・と思った。変な人遭遇率も高すぎないか?幸せだ...

どんな方なんだろうと以前から気になっていた金原さん。パリでの生活、フランスの嫌な部分がこれでもかというくらい分かりやすく出ていて面食らった。彼女の周りの不倫率の高さと、小学生の時には友達と万引きしていた話が露骨すぎて、いくらなんでも・・と思った。変な人遭遇率も高すぎないか?幸せだけどずっと生き辛いのは痛いくらい伝わりました。

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2025/06/17

赤いカバーがなんとなく目に留まって手に取った。蛇にピアスの人か、むかし読んだな、くらいの知識で読み始めて、一気に読んでしまった。不安定で繊細で、なんだか引き込まれる文章。エッセイは普段読まないので、こんなふうに考えている人もいるんだなと興味深い気づきがあった。逆にわたしってなーん...

赤いカバーがなんとなく目に留まって手に取った。蛇にピアスの人か、むかし読んだな、くらいの知識で読み始めて、一気に読んでしまった。不安定で繊細で、なんだか引き込まれる文章。エッセイは普段読まないので、こんなふうに考えている人もいるんだなと興味深い気づきがあった。逆にわたしってなーんも考えずに図太く生きてるんだな…。ご本人のしんどさを思う気持ちと、不安定さゆえ引き込まれる彼女の生き方、文才と自分の平凡さの対比を残念に思う気持ちと。 お子様はどう育っているんだろう。流石に仮名だろうけど、不倫をしたりされたりしている友人たちのことをここまで細かに書いて大丈夫なんだろうか…(下世話な感想しか浮かばない自分が重ね重ね悲しくなるね) 金原ひとみさんの小説、見かけたら買ってみます。いい読書体験だった。

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2025/03/24

人が、というよりも、鬱が文章を紡ぎ出している。著者が、小さい頃から存在してはいけない人間だと自分自身を思っていた。虐められるといった原因はとくにないのに、思考がそのように回っていくのはさぞかし苦しいだろうと思う。私などは小さい頃は今現在よりも死ぬということがとても恐ろしく、布団の...

人が、というよりも、鬱が文章を紡ぎ出している。著者が、小さい頃から存在してはいけない人間だと自分自身を思っていた。虐められるといった原因はとくにないのに、思考がそのように回っていくのはさぞかし苦しいだろうと思う。私などは小さい頃は今現在よりも死ぬということがとても恐ろしく、布団の中で悪いことばかり想像してしまった。祖母がお風呂場で足を滑らせ死んでしまわないか、そんな考えてもどうしようもないこと、自分が死んでしまうことではなくて近しい人を失うことへの不安が大きかった。こう考えてみると、著者はなによりも自己に関心がある人なんだなと(多かれ少なかれ皆そうだが)。恋愛至上主義と認めているのも、男好きなどという範疇を超えて、恋愛によって自己肯定ができるためなのかもしれない。自分、自分、肥大した自分。 フェスによく足を運んでいるとのことだが、好きなバンドはなんだろう?気になる。好きな音楽があり、飲み友達がいて、目の回る毎日があり、悩んでいる自分を見つめられ、私からは著者はとても幸せそうに見えるが、「あの人は幸せだ」という烙印は他人が押してはいけないのだよね、きっと。魅力的な文章で埋没できた。著者と会って話したとして私との会話ではどのように著者の心は動くのだろう?そんな興味を持った。

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2025/01/11

金原ひとみさん、とても危うい感じのする方。 パリでも東京でも鬱傾向が強いのか、とても不安定。この状態で幼い娘さんと母子生活をされてたなんてすごい。 あまり共感できる部分はなかったのだけど、この繊細さが紡ぎ出す文章には心惹かれるものがあった。 恋愛で救われるタイプだと仰っているので...

金原ひとみさん、とても危うい感じのする方。 パリでも東京でも鬱傾向が強いのか、とても不安定。この状態で幼い娘さんと母子生活をされてたなんてすごい。 あまり共感できる部分はなかったのだけど、この繊細さが紡ぎ出す文章には心惹かれるものがあった。 恋愛で救われるタイプだと仰っているので、どうか幸せになって欲しいなと思う。 読み終えて、著者の幸せを願うって不思議な感覚。

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