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データ・リテラシー の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2022/12/11

「データ・リテラシー」に興味があって本書を読んでみた。 「データ」というから、割と統計的なデータとか、情報学的なものかと思っていたら、むしろジャーナリズムのお話だったという印象。 とはいえ、「NYタイムズ」と「NYポスト」の区別も知らなかった自分には、アメリカの状況を知る機会と...

「データ・リテラシー」に興味があって本書を読んでみた。 「データ」というから、割と統計的なデータとか、情報学的なものかと思っていたら、むしろジャーナリズムのお話だったという印象。 とはいえ、「NYタイムズ」と「NYポスト」の区別も知らなかった自分には、アメリカの状況を知る機会となった。 NYタイムズが例になっていたが、新聞社のウェブメディア化が死活問題であるようだ。 日本では対応ができているメディアが少ないという指摘にもびっくりした。 デジタル版は各社出ているからだ。 著者によれば、日本では日経を除いて、スマホに最適化されていない、ということのようだ。 操作性などがどう違うのか、体験してみたいと思った。 さて、本書では、日本のマスメディア(新聞)の取材方法への批判も多い。 独立した取材を行わず、政府の公式発表に依存するスタイル(アクセス・ジャーナリズムというそうだ)は、本書以前にもどこかで読んだ気がする。 それに加え、無記名の社説にも批判的だった。 ニュース部門とオピニオン部門は組織としても、意見も乖離しているのに、社説が会社の「公式見解」とみなされてしまい、時に現場の記者の取材を妨害してしまうことが理由かと読めるのだが… 私個人としては、少し別の観点で、社説は生き延びられないのかな、と思うこともある。 私自身は社説はだいたいのニュースのおさらいをするのに便利だと思っていたが、若い人たちは、社説の権威性が嫌いらしい。 一方的な決めつけで、透明でなければいけない報道なのに「偏向している」と感じるようだ。 今後、どうなるのかねえ、と思うこのごろだ。 さて、本書でいう「データ・リテラシー」を高めるには、やはり複数のメディアでニュースを読むことが有効であるようだ。 これは、池上彰さんの本でもよく述べられていること。 が、残念ながら、ジャーナリストではない私たちに、なかなかそこまでの時間と労力が割けないのも事実。 ネットメディアの使い方として、プラットフォームを経由せず、ニュースサイトで直接読むことが推奨されていた。 最近アメリカで存在感が増している独立系ネットメディア「アクシオス」もかなり推されていた。 これは短くニュースをまとめていること、編集者のキュレーションが入る特色があるという。 キュレーションをしてくれる…というのは、以前の紙メディアのいいところであったわけで、ネットメディアもやがてそういうものになっていくのだろうか。

Posted byブクログ

2022/02/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

データリテラシーとは、データ分析にとどまらず、データを解釈し、行動につなげる能力である。 フェイクニュースは、あえて漠然としたものにすることで、言われた側がはっきりと否定しようのない「悪魔への証明」へと変わる。

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2021/12/06

ネット活用戦略を取らなかった紙媒体偏重の新聞経営の危険性。独自取材が少なく官公庁発表の記者クラブ偏重への批判。ソーシャルメディアの名手たるトランプ元大統領のTwitter発信への解説。サイバーテロともいうべき、中国共産党やロシアによるフェイクニュース。 米国生まれ日本在住の元N...

ネット活用戦略を取らなかった紙媒体偏重の新聞経営の危険性。独自取材が少なく官公庁発表の記者クラブ偏重への批判。ソーシャルメディアの名手たるトランプ元大統領のTwitter発信への解説。サイバーテロともいうべき、中国共産党やロシアによるフェイクニュース。 米国生まれ日本在住の元NYタイムズ記者のフリーランスの著者だけに、日本のマスコミ人とは異なる新しい視点で非常に刺激的な内容であった。 当面、フェイクニュースを見破る早道は、信頼のおける人のTwitterとNYタイムズアプリしかないのかなぁ。

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2021/10/10

まあ書いてることは普通かな。米国は、寅さんのフェイク発言に懲りて、むしろジャーナリズムへの回帰があったって。勿論ネット版なのだが、本当かね。 日本も基本そうあるべきだと言う主張かと思う。 ま、「反日」はヘイトと言いいながら、堂々とネット右翼っていう言葉を使ってる人だけど。

Posted byブクログ

2021/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「吠えない犬」の著者、本著は図書館で借りた。  いつの時代も「本当」に近い情報を得るには、一人一人の努力が必要だということ。そのための指南が語られている。  ジャーナリストとして第一線で日本のジャーナリズム及びエスタブリッシュメント(政権と大企業等)と接し、日本の報道のあり方に警鐘を鳴らす。  著者マーティン・ファクラー、ジャーナリストとしての姿勢、見習うべきだ。  彼の著書に会えたこと、彼が我々に警鐘を発信していることに感謝したい。

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2020/09/25

ジャーナリズムとは メディアはどうあるべきか 情報を鵜呑みにするな メディアに情報操作されることの怖さ

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2020/06/07

 かつての危機的な状況を克服したNYタイムズと、長期低落傾向の日本の新聞。紙の新聞を愛好する者としては、「紙」であることの可能性は追求してもらいたい。しかし、デジタルしか道がなく、その洗練へ進むべきことも分かる。  そのような現状認識以上に、新聞社の「取材力」の低下といよりは、軽...

 かつての危機的な状況を克服したNYタイムズと、長期低落傾向の日本の新聞。紙の新聞を愛好する者としては、「紙」であることの可能性は追求してもらいたい。しかし、デジタルしか道がなく、その洗練へ進むべきことも分かる。  そのような現状認識以上に、新聞社の「取材力」の低下といよりは、軽視への警鐘として読むべきだろう。科学予算でもそうだが、本当に必要な所にお金がかけられないから、足下がおぼつかなくなっていることに気が付かないわけで。  

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2023/10/28

デマ、フェイクがどのような弊害や悪影響を及ぼすのか述べた本。 本書では特にジャーナリズムの観点から、フェイクを斬っている。筆者はアメリカ人であることから、外国からみた日本メディアの視点が新鮮で興味深かった。 SNS上でフェイクを見抜くポイントとしては、①匿名かどうか②論点をす...

デマ、フェイクがどのような弊害や悪影響を及ぼすのか述べた本。 本書では特にジャーナリズムの観点から、フェイクを斬っている。筆者はアメリカ人であることから、外国からみた日本メディアの視点が新鮮で興味深かった。 SNS上でフェイクを見抜くポイントとしては、①匿名かどうか②論点をすりかえ、人格攻撃や侮辱を含んだ内容になっているか③不自然なアカウントかが大きな判断材料となりえそう。

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2020/04/27

平均的な本。データリテラシーに関するよく知られた事例を紹介。日本の新聞メディアに対する批判。いずれも一般的。

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