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サージウスの死神 の商品レビュー

2.9

20件のお客様レビュー

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2024/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アンク以来の、1年越しに佐藤究さんの作品を読んでみた。 この作品がデビュー作とのこと以外はほとんど何も知らない状態で読みました。 深夜3時でも新たに仕事が舞い込んでくるような、ブラックな職場で働いている主人公。 ひょんなことで同僚から裏カジノに誘われ、そこで行われている「ルーレット」に心を奪われる。 頭の中に数字が浮かび上がる能力がわかった時点では、これはギャンブルで勝負していく展開の話なのかな?!と思いきや、全然違いました。 まあひたすらに荒れ狂った世界が淡々と描かれていました。 主人公が”ギャンブル”を通じてどんどん破滅へと向かっていく姿が終わりまでひたすら続きます。 怒涛の展開!みたいなものはあまりないのですが、淡々と描かれている分「ギャンブル」というものへの恐れが、読み終わってからは増しました。 何を見せられているんだ?みたいなシーンも沢山ありましたが、人間の理解を超えた部分が少ないページ数ながら満遍なく描かれていました。

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2023/12/10

佐藤究のルーツを辿る。 それは恐慌なる純文学。なぜだろう。妙に感情移入できてしまった。ただ、わたしは一切の賭け事に興味はない。……はず……。侵食。

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2023/08/02
  • ネタバレ

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いずれ文庫化する「テスカトリポカ」のために過去作をぼちぼち読んでいるが、これは2005年の群像新人文学賞の優秀作らしい。 純文学の章にしてはソリッド……当時の流行りだったのか。中原昌也とか。 しかしのちの「QJKJQ」「Ank: a mirroring ape」につながる衒学はたっぷり。 そして鏡のモチーフ。 思弁的作風も、デビュー当時から。 が、どうしても「ホムンクルス」(2003~2011)を思い出してしまい、ノイズに。 安易にいえばドストエフスキー「賭博者」だが、本作のハセガワという独特の人物は一歩抜けている。 が、そうはいってもさらに村上龍を連想したりして、既視感の糸にこんがらがってしまうのだ。

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2023/07/06
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佐藤究のデビュー作。 あまり有名ではない?し評価も高くなかったので正直あまり期待していなかった。 が、他の作品同様かなり読み応えのある作品で佐藤究作品の狂気が溢れている。 主人公が賭博にのめり込み、どんどんと狂気にまみれていくわけだが、読んでいるこちらまで頭がおかしくなるような読むドラッグのような作品。 特に後半、薬師寺やスキンヘッドの男との会話のシーンは殴られてるかのようなヘビーさとテンポ感で中弛みすることなく世界観にのめり込んだ。 特にこの作品から何かを学んだりすることは少ないかもしれない。 ただ、エンタメという観点で言えば最高にエキサイティングでスリリングなエンタメ作品だ。

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2023/03/05

カジノに取り憑かれて狂っていった男の話。短いのですぐに読めるが、読了後もそれで?と思ってしまうストーリー。再読はない。

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2023/02/20

佐藤究氏が「佐藤憲胤」名義で著したデビュー作。いわゆるギャンブル脳の描写であるとか狂気の描写が面白い。しかし、本作品にあるのは推敲のうえ作られた「狂った世界」であり「テスカトリポカ」のような緊張感や迫力にも欠ける。とはいえデビュー作ならではの熱量や良い意味で肩に力の入った筆圧が伝...

佐藤究氏が「佐藤憲胤」名義で著したデビュー作。いわゆるギャンブル脳の描写であるとか狂気の描写が面白い。しかし、本作品にあるのは推敲のうえ作られた「狂った世界」であり「テスカトリポカ」のような緊張感や迫力にも欠ける。とはいえデビュー作ならではの熱量や良い意味で肩に力の入った筆圧が伝わってくる。

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2022/08/22

テスカトリポカ、爆発物処理班の遭遇したスピンに続きサージウスの死神を読んだ。 以前、別名義で出版された純文学系作品。 賭け事に取り憑かれた男たちの物語。 まともなところが少し残る人から消えていく。 ずっと酩酊してるような、現実と妄想が区別されない文章。 正直よく分からないまま終...

テスカトリポカ、爆発物処理班の遭遇したスピンに続きサージウスの死神を読んだ。 以前、別名義で出版された純文学系作品。 賭け事に取り憑かれた男たちの物語。 まともなところが少し残る人から消えていく。 ずっと酩酊してるような、現実と妄想が区別されない文章。 正直よく分からないまま終わった。 純文学は苦手。 それでも最後まで読ませる筆力はある。 佐藤究、元は純文学畑の人で、そこから良くテスカトリポカ方向に進んだね。

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2022/06/12

ちょっと実験小説っぽいにおいのする,賭けることに取りつかれた男の話. 最初の作品なのでまずこれを読んでみたが,出版された順番で読むべきだったのかもしれない(解説を読んでの感想).次はQJKJQを読んでみるか.

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2022/02/07

そんなに長くないし2日で読んだけど、どうもあまり集中できなくて、2、3頁読んでは手を止めて、を繰り返してしまった。 暑い夏の季節。冬に読む話じゃない。(個人の感想です) サージウスって宝石の名だと初めて知りました。 紅い血が重くてちょっと気持ち悪かったけど、ルーレットの持つ魔力み...

そんなに長くないし2日で読んだけど、どうもあまり集中できなくて、2、3頁読んでは手を止めて、を繰り返してしまった。 暑い夏の季節。冬に読む話じゃない。(個人の感想です) サージウスって宝石の名だと初めて知りました。 紅い血が重くてちょっと気持ち悪かったけど、ルーレットの持つ魔力みたいなものに惹かれた。 子どもの頃、父がゴルフの景品でルーレットのセットを当てて来て、何シーズンか従兄弟たちと遊んでたことがあったな。 2022年1冊目。

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2021/11/12

「QJKJQ」(2016)、「Ank: a mirroring ape」(2017)が好評の著者が2014年に別名義、佐藤憲胤で書いたデビュー作。地下ギャンブルに堕ちていく男を通して語られる生と死と運命。酩酊感が強くて何を言っているのか入ってこない部分が多かったので再読を要する。

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