透明な夜の香り の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
その人が使っていた香水を香ると思い出してしまう人がいる。もう顔も思い出せないけれど、確かに出会った記憶は消えないでいる。香りって永遠だ。。 「逃げてはいけない、なんて道理を聞かなくてもいいよ。そんなのは、人を殺す正義だ。」 逃げちゃダメだって自分を追い込んでしまう時に思い返したい。 逃げてもいいんだよって朔さんが言ってたよ!
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今まで出会ったことのない新しいストーリー。登場人物は一癖あったり重い過去があったり、珍しい職種だったり、私の好み。ラストがよく分からなかった。
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ちょっと私には合いませんでした。 みんな鈍感で何かが不足しているというか、鈍いというか、そういったところが不安定で話についていけなかったです。 食事や飲み物が丁寧に書かれていて、何気ない日々の生活でも丁寧に暮らして生きたいと思える作品でした。
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物語の中に流れる静かで澄んだ空気がとても美しく、またその中で悲しみを内に秘めながらも前を向いて生きようとする主人公たちに、心を添わせながら読み進めた。 紺色の声、水を得た赤いバラ、飴色の家具、青白い死の匂い、などの色彩の描写や 水、風、光の描写も散りばめられており、とても美しく...
物語の中に流れる静かで澄んだ空気がとても美しく、またその中で悲しみを内に秘めながらも前を向いて生きようとする主人公たちに、心を添わせながら読み進めた。 紺色の声、水を得た赤いバラ、飴色の家具、青白い死の匂い、などの色彩の描写や 水、風、光の描写も散りばめられており、とても美しく思う反面、私の脳内ではきっと再現しきれていないであろうその風景や空気をもっと感じたいと思った。 朔と一香はお互いの心を重ねて行きながら、過去の苦しさを少しずつかさぶたに変えて行くのだろう。変化を受け入れながら。 新城や源さん、さつきちゃんのキャラクターも、朔と一香と対照的でありながら温かく支えており、幸せな空気に包まれながら読み終えた。
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凄く素敵な本でした 香りって良いね、香水が欲しくなる 少し恐ろしいとも思うけれど、 色々なことを忘れてしまう私には、忘れられない香りがあると思うと嬉しい 楽しいことも悲しいことも、その場その場の出来事や感情としてしか覚えることが出来なくて、悲しくなるから。 忘れても、もし同じ香り...
凄く素敵な本でした 香りって良いね、香水が欲しくなる 少し恐ろしいとも思うけれど、 色々なことを忘れてしまう私には、忘れられない香りがあると思うと嬉しい 楽しいことも悲しいことも、その場その場の出来事や感情としてしか覚えることが出来なくて、悲しくなるから。 忘れても、もし同じ香りに出会えて思い出せるのだとしたら、私にとってそれは救いなのかもしれない 言葉が想像する無限の香りを嗅いでみたい けれど、嗅いでしまったらそれはもうそれ以上の価値はなくなってしまうのかな
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誰かに感情移入して読むわけでも無いけど、すごく引き込まれる作品でした。お互いに心許せる関係になっていく様子にグッときました。続編もぜひ読んでみたいです。
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「しろがねの葉」をとても面白く読んだので、別の作品も読んでみたくなって読んでみました。 ほとんどノーインフォメーションで読みましたが、ちょっと世界観が少女漫画的に思えてしまいました。 もちろん、千早さんの文章力、表現力などは「しろがねの葉」同様、光っているのですが、どうしても良く...
「しろがねの葉」をとても面白く読んだので、別の作品も読んでみたくなって読んでみました。 ほとんどノーインフォメーションで読みましたが、ちょっと世界観が少女漫画的に思えてしまいました。 もちろん、千早さんの文章力、表現力などは「しろがねの葉」同様、光っているのですが、どうしても良くできた少女漫画感が…。 あまり得意でない分野だからかな。 いずれにせよ、千早さんは「しろがねの葉」で大きく飛躍されたんだなぁ、と思いました。 他の作品も読んでみようと思います。
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どこかで嗅いだ香りだなと思っても思い出せなかったり、懐かしさを感じたり、思い出と結びついていたり…香りって自分が思うより重要な役割をしているのかもしれない。 同じ香水をつけても、人それぞれ纏う香りは異なるのかもしれませんね。心身ともに健康的な生活を送ることは大切だと再認識しまし...
どこかで嗅いだ香りだなと思っても思い出せなかったり、懐かしさを感じたり、思い出と結びついていたり…香りって自分が思うより重要な役割をしているのかもしれない。 同じ香水をつけても、人それぞれ纏う香りは異なるのかもしれませんね。心身ともに健康的な生活を送ることは大切だと再認識しました。 魅力的なキャラクターが多いと物語も面白いことが多いですが、この本も然りでした! メインの2人はもちろん、源さんも新城も好きです。 続編もあるようなので、読みたくてうずうずしています。
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銀色の小雨が降る静かな夜に、温かいカモミールティーをそっと口に含むような密やかなお話です。登場人物のミステリアスな過去に、孤独という香りを漂わせて、ひっそりと呼吸する庭の植物をひとつひとつ手折っていくような印象を受けました。 森の中の美しい洋館に住む天才的な嗅覚を持つ 朔(さ...
銀色の小雨が降る静かな夜に、温かいカモミールティーをそっと口に含むような密やかなお話です。登場人物のミステリアスな過去に、孤独という香りを漂わせて、ひっそりと呼吸する庭の植物をひとつひとつ手折っていくような印象を受けました。 森の中の美しい洋館に住む天才的な嗅覚を持つ 朔(さく)という調香師、彼にお手伝いとして採用される一香(いちか)、洋館のハーブや樹木を管理する庭師の源さん、調香師の幼なじみの 探偵の新城。癖の濃いキャラクターが物語の中で しっとりとハーモナイズされていきます。 8つの章のタイトルはどれも香りの名前。 作中にも香りの源となる様々なハーブが登場します。調香師の朔と、一香に、深刻な過去があることと、ハーブの香り‥。その対比がストーリーを深めていると感じました。 少し暗い雰囲気の作品ですが、香りにまつわる内容は女性の読者向きかな、と思います。
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香りと色 最初から最後までずっと不思議な本というイメージ 一香と朔さんには変化してほしいようで変わらないでいてほしい 続編も絶対読みたい!
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